どこまでもカーライルを溺愛するレイモンド。少しずつ絆されているエリヤも含めた姿は、かってレイモンドがジェレミーに嫉妬した幸せな家族の姿そのものだと思う。
それだけに、エドモンドが可哀想で仕方がない。自分を目的を達成する手段としか見ていない母。弟が見付かった事で自分を遠ざけて避けようとする父。エドモンドが自分がレイモンドの実子でない事実に気付いているか否かは分からないけれど、どちらにせよ悲しすぎる。まだ幼いエドモンドは、守り愛してくれる人もおらず一人ぼっちなんだなと。
そのリゼナはとうとう最後の一線を越えてしまったと感じた。カーライルかエリヤ、レイモンドに毒を使う可能性は察していた。けれど、それをエドモンドに実行させるとは流石に思わなかった。愛するエリヤとの我が子のカーライルを、立場上とは言え異母兄のエドモンドが害する。その、異母兄に傷付けれる弟と云う構図をレイモンドに見せつけたかったのか。確かにレイモンド達の食事に毒を盛るのは一介の侍女には難しく、それが可能なのはエドモンドが一番高いだろう。けれど、実行犯にされたエドモンドが、その後にどんな扱いを受けるのか……。息子を帝位につけたいのなら、どう考えても悪手だろうに。それさえ分からないくらいに、リゼナの心は病んでいるのか。
多分、彼女にもここまで歪んでしまった理由はあるんだと思う。けれどエドモンドの事を思うと、リゼナに同情する事は出来ない。
-
1
あなたの後悔なんて知りません
115話
第115話