チールーさんの投稿一覧

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21 - 30件目/全402件
  1. 評価:5.000 5.0

    心が浄化されます

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    清き魂を持った青年が、慎ましやかなスローライフを送りながら無自覚に悪霊を祓っていくストーリーです。
    悪霊祓いというと邪悪で恐ろしい場面を想像しがちですが、この主人公は悪いものが見えていないので、本人が気づかないうちに祓い終えています。怖い絵面はありません。
    逆に、善いものは主人公の目に見えます。主人公が一人で暮らす家の庭には、方々から集まってきた善き神々が住んでいます。

    この作品の大きな魅力は、主人公が無欲で、とても清らかな心をもっていること。神様が富や幸運をもたらしてくれた時にも、こんなにたくさん受け取れないと恐縮してばかり。さすがはメモ書きの文字だけで悪霊を祓える魂の持ち主だと、感嘆してしまいます。

    主人公と神様たちのほのぼのした日常を見ていると、なんだかこちらの心も清められます。日々の生活に疲れた人におすすめの癒し漫画です。

    • 5
  2. 評価:5.000 5.0

    作者さんお見事

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    とても画期的な作品だと思いました。

    可愛い彼女が作ってくれる美味しい料理を食べて、いちいちつまらないダメ出しをするモラハラ主人公・勝男。自分は料理が全くできないのに、ダシがどうだとか知ったようなことを言ってえらそうにしています。
    そんな勝男に対し、彼女はいつもそれを従順に受け入れ、素直に謝罪していました。
    ところが。
    記念日に自信満々にプロポーズをした勝男ですが、彼女にあっさり振られます。ここまでは、比較的よくあるモラハラ男のストーリーです。好き勝手に威張り散らした末に振られて、ザマアミロと。

    私が読んでいて作者さんすごいなと思ったのは、失意の勝男が彼女の気持ちを知ろうと、料理を始めてみたこと。こんなにも昭和な思考のモラハラ彼氏がとったまさかの行動に、この作品の意義を感じました。
    とはいえ人はすぐに変われるわけではなく、まだまだ勝男は周囲にイタイ発言を連発してしまいます。それでも彼女の気持ちや職場の後輩の気持ちを知ろうと、積極的に料理をしたり、未知の食べ合わせに挑戦したり、他人に歩み寄ろうと努力を続けます。

    現実にも、女性側が『じゃあ、あんたが作ってみろよ』と言いたくなるモラハラ男は星の数ほどいますよね。この漫画の序盤を読んで、まさに『私の彼氏と同じだ!』『うちの夫が描かれてる!』と思った女性は多いはず。
    でもそのあるあるだけでは終わらない、救いようのないモラハラ男にもこんな気づきがあったなら……と、ひとすじの希望を持てるような、そんな作品です。

    • 5
  3. 評価:5.000 5.0

    期待大です

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    私の大好きな作品『結婚商売』。ストーリーの秀逸さや登場人物たちの魅力はもちろんのこと、何より描画の美麗さの虜になり、熱心に読み進めたものです。
    特筆すべきはザカリーの美しさの際立ちであり、他の作品のどのイケメンをもってしても誰一人として太刀打ちできません(私の個人的な感想です)。
    非常に満足して読了しました。

    そしてこの度、『結婚商売 2』の知らせが。
    ザカリーとビアンカの血を引くアレクサンドラの凛とした姿。彼女が守ろうとした若き王シリル。この二人の登場で既に心を持っていかれた私ですが、懐かしい面々がちらほら登場してくれる構成もまた嬉しい。ザカリーのほんの一コマの登場にも大歓喜です。
    前作に続き、読ませるストーリーの予感。
    期待しています!

    • 4
  4. 評価:4.000 4.0

    じっくり読みたい

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    エピソードが唐突にポンと示され、顛末が遡って語られる。その手法が各話のあちこちで使われているので、ストーリーが何度も行ったり来たりします。物語の全容を把握するためには、じっくり時間をかけて読み進める必要がありそうです。

    主人公の男女の愛憎が物語のテーマとなっています。お互いが相手の家に自分の一族を皆殺しにされた経緯があることから、その憎しみや復讐心を決して忘れてはならず、一個人として相手に愛が芽生えたとて、その慕情が憎しみを上回ってはいけない宿命を双方が背負っていると感じました。
    特に男性の方は、相手を強く恋い慕う感情を復讐という行為でくるんでしまうことで、本来は結ばれてはいけない相手と人生を共にする口実にしている様子。
    この悲恋に救いはあるのか、二人の行く先に春はやって来るのか、今後の展開が気になります。

    • 5
  5. 評価:5.000 5.0

    痛み

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    大好きな妹を病で失った姉と、妹の婚約者。二人が苦しみながらも惹かれ合い、互いを必要としていくストーリーです。
    妹の死後に二人が恋愛関係に……というだけの話ではなく、実は妹の生前からそれが芽生えていて、さらには妹がそれに気づいていたという、複雑な状況です。姉の気持ち、彼の想い、亡き妹の残した『呪い』。それらが丁寧に、胸にズンとくる重さをもって描写されています。

    この物語の主人公である姉は、いつも明るく元気で、それでいてどこか空回りしているような、痛々しいような印象を受けます。一見すると快活なのに、その姿になんだか心がざわつく。

    『痛み』の表現が秀逸です。本編はもちろんのこと、表紙絵や扉絵など、随所になんとも胸を締めつける痛みが描かれています。
    そうした痛みを抱いて、生きていくこと。二人が出した答えが心に沁み入る、物語のラストです。

    • 4
  6. 評価:4.000 4.0

    もしかすると唯一無二の相手なのかも

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    11話まで読みました。
    敵国に捕らえられ自決か処刑かの2択を迫られた亡国の皇女が、亡き弟との約束を果たすため、命を長らえようと大きな賭けに出るというストーリーです。

    敵国の騎士キルスタン卿は、実は心の優しい男性なんだろうなと感じました。もしも人間の女性が竜人である自分の子を身籠れば、必ず妊娠中か出産時に死んでしまうことがわかっているから、誰をもそんな目に遭わせないよう、独り身を貫いている。

    けれどキルスタンは、自国の皇帝から後継者をもうけるよう再三命じられています。
    それを知った皇女は、処刑当日に『キルスタン卿の子を身籠った』と皇帝に告げます。もちろんそれは生き延びるための嘘です。
    無料11話ではここまででした。
    この先、タイトルにあるように二人は契約結婚を交わすのでしょう。

    現時点での二人の関係は、皇女が自身の死を逃れるために構築されたものですが、もしかするとその血筋から、竜人の子を産むに耐え得る唯一の女性かも知れない皇女の存在は、竜人であるがゆえの孤独を抱えて生きてきたであろうキルスタンの心に、何かをもたらすのではないかと期待しています。

    • 5
  7. 評価:3.000 3.0

    1ミリも泣かず

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    私があまのじゃくなのか……。

    様々な夫婦のかたちがありますので、余命宣告をされた後の過ごし方に正解不正解は無いとは思います。それぞれの夫婦がそれぞれの時間を過ごせたら何よりです。

    そう前置きをさせていただいた上で、この作品の率直な感想を述べさせていただきます。

    余命わずかな妻がとことん嫌な奴になった場合、果たしてその死後に夫は『せいせいした』となるでしょうか。
    朗らかだった妻が病気で自棄になり残りの時間を幸せに過ごさず死んでいったことに、夫は無力感をおぼえるのでは。もしくは、妻からかけられた辛辣な言葉の数々がトラウマになって、ずっと引きずるのでは。

    もちろん辛いのは死にゆく妻ですが、それでも残される夫のために何かしたいのならば、思いきり笑顔で余命を存分に生きた方が、夫も悔いが残らずその後も前向きになれるのではと感じました。
    あくまでも私の感想です。

    最後に、遺影について。
    遺影は大勢の他人の目に晒されるものです。妻が夫にだけ見せたごくごくプライベートな表情を遺影に使って他人に晒すというのは、さすがに違うのでは?

    • 5
  8. 評価:5.000 5.0

    読めることの幸福感

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    ポイント消費が止まりません。どうにも続きが読みたくて……。

    まずは大量の無料をありがとうございました。1日に12話も読ませていただいて幸せでした。もうどっぷり、作品の世界に浸らせていただきました。
    結果、無料分が終わっても抜け出すことができず、まんまと続きを読んでおります。

    素敵な作品です。細やかで優しく、愛のあるストーリー。魅力溢れる登場人物たちの表情を見事に描いた絵。ずっと読んでいたい思いに駆られます。

    獣人であるヒロインの藍月は、皇宮で殺された弟の仇を討つため、性別を男と偽り、第四皇子に仕える従獣となります。かつては弟もこの第四皇子の従獣でした。
    獣人は人種差別を受けていて、皇宮でも藍月や他の皇子の従獣たちは人間から差別的な扱いをされます。
    ところが、主人である第四皇子の天耀様は違う。藍月を差別するどころか、温かく優しく、曇りなき心で接してくださる、王の器を持った方でした。そして天耀様は、藍月の弟の死を悼み、美しい墓を建てていました。
    弟の仇と思っていた相手が実は弟を大切にしてくれていたことを知った藍月は、天耀様に徐々に心を開いていきます。天耀様もまた、藍月を男だと思っていながらも、なぜだかどうにも惹かれていって……。

    弟を殺めたのは誰なのかというミステリー要素と、藍月と天耀様の心打たれる恋愛要素が絶妙なバランスで配合された、読ませるストーリーです。人物の心理描写が、切なく美しい。
    登場人物たちが魅力的で、天耀様の兄に当たる三人の皇子たちがどなたも個性的かつイケメン。従獣たちも個性豊かです。天耀様に仕える太博がまた良きキャラで、私個人としては太博の立ち位置がとても愛おしいです。

    • 3
  9. 評価:4.000 4.0

    気にしない曽根くんと気にしすぎる主人公

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    学生時代にいわゆる陰キャだったことがトラウマになっている主人公。職場では無理をして陽キャを演じています。
    そこへ新しく入社してきた曽根くんが、何ひとつ繕わない堂々とした陰キャぶりを発揮。主人公が心をかき乱されまくるというストーリーです。

    無理に陽キャを装っているということもあって、主人公は『陽キャ』について少々偏った認識をしているように感じます。主人公の演じるキャラクターは、陽キャというより軽薄なチャラ男です。実際には、陽キャ=軽薄な人ではなく、陽キャと言われる人でも思慮深く思いやりのある人はたくさんいるはずです。
    物静かで口数の少ない人を簡単に陰キャと揶揄することにも疑問を感じます。本来、物静かという個性は悪でも劣っているわけでもないので。

    そもそも、人を陰キャと陽キャの二極に分類するのではなく、十人十色の個性をお互いに認め合っていけたら何よりですね。

    • 4
  10. 評価:5.000 5.0

    瞬時に惹きつけられる

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    読み始めてすぐに没頭しました。ストーリーも絵も素晴らしく、登場人物たちの魅力にハートを鷲掴みにされました。
    陽気で情に厚い青年アルマと、クールとオラオラが同居する女性タオの2人が、表向きは繁華街の問題解決屋として、裏では禍々しい化け物相手の掃除屋として活躍するストーリーです。

    最初のエピソードで、アルマの出自が明かされます。辛い宿命を背負って生まれてきたアルマが、人として人のために生きようと心に決めて戦う姿に、胸を打たれます。

    エピソードの面白さが抜群です。話ごとに出てくる登場人物たちに感情移入しながら読んでいます。

    • 3

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