3.0
不気味
恐怖と言っていいぐらいの不気味さです。目をそらしておきたかったものを見てしまった感覚。ストーリーの不穏さと、そのどろりとした雰囲気に妙に合致した描画が特徴的です。
絵に関しては、人によって好き嫌いが大きく分かれると思います。
子供にとって、気づけばもうそこにあるのが家族です。主人公にとっても、兄にとっても、姉にとっても、家族はもうそこにありました。
親としての適性が欠如しているであろう父親の影響は、子供たちひとりひとりに強く表れています。子供時代、おそらくはどうでもいいことを執拗に教えられ、人として大切なことは教えられなかったのではないでしょうか。そうして大人になった3人は、影響の出方に差はあれども、それぞれに何かを抱えて生きています。
この家族は、家族としてどこかおかしい。父親の問題は現在進行形で、母親は寝たきり、兄は……。姉も、一見まともな主人公でさえ、この家の中で何かを狂わせています。
現実の世の中にも、様々な家族が存在しています。この漫画のような家庭も、いやそれ以上に劣悪な状況の家庭もあるはずです。
世の子供たちは、一体どんな家から学校に通ってきているんだろう。そんなことを考えて、なんともいえない不安を感じました。
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住みにごり