かわらやねさんの投稿一覧

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11 - 20件目/全47件
  1. 評価:5.000 5.0

    孤独死のさみしさ

    誕生を描く漫画があり、終末医療を描く漫画があり、そして、孤独死の後の物語。
    命を題材にした漫画が多くある作者さんですが、そのなかで最も静かな命との対話でした。
    すでにこの世にいない誰かの、汚れた暮らしのうつわ。
    ものに溢れていようとも、命は空っぽの部屋。
    ほとんど私物のない病院で、命が生まれ、終わる物語たちに溢れる生命の騒がしさが、この漫画にはなくて、それを淡々と見つめる冷静で穏やかな目が映し出す現実には主役だったはずの命がない。

    騒がしく生者が声を荒らげ、慌ただしく清掃が行われるけれど、死者はただ静かで、だからこの作品から受ける印象は静寂のなかにあり、命の終わりの悲しい一面を垣間見ることができます。
    孤独死はさみしい。

    • 0
  2. 評価:4.000 4.0

    スピーディでスリリング

    話のネタは何度か読んだことのあるようなものだけれど、振りきっている悪女に善人過ぎるヒロインがいいようにされる様が、なかなかすごい。
    ご都合主義に助けられているものの、話の展開にスピードがありどきどきします。
    二人目の男が、わりと慧眼なタイプらしいのですが、この男があまりに良すぎると悪女VS男になり、ヒロインの気骨が伝わらないので、是非とも悪女VSヒロインの構図になってほしいなと思います。
    二人目の男も陥落させるくらい、悪女には暴れてほしい。

    • 20
  3. 評価:4.000 4.0

    子育ては偉いわけではない

    とてもリアルなお話でした。
    子供を産むのはとても大変。
    出産や育児は、社会が助けていくのは当然だけど、会社が、ましてや同僚が丸かぶりして支えるものではないはずです。
    子供を産み育てやすい社会は、産休を送り出す会社と社員が守られる社会なのだと改めて思います。
    疲弊する会社では休めなくなる、産めなくなる。悪いのは本当に会社?

    あと、迷惑をかけるときはそれなりの態度というものがある。
    少子化によって、子供を育てることは社会的に尊い意義があり、人に迷惑をかけても許されるというおかしな風潮が、世の中の一部のママを増長させてる。
    「助けを借りて、子育てをさせてもらっている」のであって、「子供を育ててやってるんだから助けられて当たり前」ではないとおかしなママたちには考えを改めてほしい。

    • 1
  4. 評価:3.000 3.0

    みんな好きなんだよね

    深夜のダメ恋図鑑に似ているというレビューがけっこうありましたが、あれ自体、内田春菊のストレッサーズみたいだなと思ったんです。
    ストレッサーズはバブルの頃の「他人のストレスになる、ヤバイ人々」の列挙伝だけど、それだって昔からある悪口文学の漫画版なわけで、
    やっぱりね、どの時代でも「ヤバイ奴と遭遇した」と思えば誰かに話したいし、そういうのでワイワイ盛り上がるのって楽しい、みんな好きなんだよね。
    付き合ってるときは最悪だけど、笑い話には楽しいのが、変な人々。

    • 0
  5. 評価:3.000 3.0

    溶けてしまった角砂糖のように

    学生時代に四年間、ボランティアサークルで養護学校に遊びに行ったり、障害者さんとお泊まり会をしたり、スペシャルオリンピックスのサポートやったりしていて、あの頃はムーちゃん親子のような母子がとても身近に居ました。
    それから15年、3人の子供を育ててる今、障害者さんの知り合いが居ません。
    町中でお見かけするけれど言葉を交わすこともなく、あまり見ても不躾に思われるかなと目を伏せてしまうのが現状です。

    確かにあるのに溶けてしまった角砂糖のように、とか、健常の世界とか、隔てる川とか、
    私たちの世界と障害者の世界がうまく一つにならない様を、何度も何度も表現しながら、障害を持つ子供の家庭のことを伝えてくれています。

    ムーちゃんは可愛く、絵が穏やかでまるでふつうの暮らしのように、少女漫画の延長のように、でも全く違う様相の日々。
    チックや夜驚、べんで遊ぶムーちゃんの姿でさえ可愛らしく描かれ、その壮絶さを緩和しながら紡がれる障害者の世界。

    すぐそこにありますよ、
    私たちは同じ空の下ですよ。

    また、世界があいまみえるように、
    その時に驚きすぎないように。
    ムーちゃん親子の物語を読みたいなと思います。

    • 2
  6. 評価:3.000 3.0

    よくある話なのが辛くて

    何度も聞いたことかある話だし、あまりにもパーソナルなことなので、目新しさは無かったです。
    でもそれが滲みる。痛い。
    こんなふうに傷つけられることが良くある話で片付くのが本当に悔しい。
    彼氏がいつかこのことを後悔してくれたらいいと思ってしまった。

    • 0
  7. 評価:4.000 4.0

    三姉妹の中で、真ん中の娘から見たお母さんの最期です。
    ほかの二人から見たらまた違う一面があるのかもしれないなあと思いつつ読んだのは、完璧に主観によって描かれているからです。
    客観的に、正確に‥というものではなくて自分から見えた世界だけを描いているので、すごく個人的で、クローズドな内容。
    であるにも関わらず、「母」という言葉で想起する顔は万人が万別なのに同じように抱いてしまう感傷のためか、ものすごい勢いで共感してしまうという不思議な力があります。
    同じ作家の子育て漫画がとても客観的に感じたこともあり、いろいろな描き方を持ってる作家さんだなあと思いました。

    • 1
  8. 評価:4.000 4.0

    冒険を支持

    少年漫画でブスヒロインラブコメという大冒険、すごすぎだろ!と思いましたが、少年漫画と聞かなければ普通に少女漫画でした。
    いやそれでも凄いと思いますが。

    確かに上野くんは少年漫画の優しさとボケぶりが可愛く、少女漫画のイケメンでは明らかにない。
    男子のキャラクターが濃いめなのも少年漫画らしいかも。

    今後のさじ加減が楽しみです。
    大冒険になるか大暴投になるか、見届けたい。

    • 0
  9. 評価:3.000 3.0

    表題作読みました

    ありがたいことに無料で。
    投稿実話なのでしょうが、作者ではなく素人の投稿者が創作入れてる感があって、ファミレスで与太話を聞いているような下世話な感じが楽しかった。
    投稿実話系の漫画は、噂話に参加してるような残念な感じが好きで読むんだけど、話が雑で浅いので値段が安いといいなと思います。

    • 0
  10. 評価:5.000 5.0

    このような死後の世界があるなら、どんなにか幸せなことだろうと思いながら読みました。
    老いは悲しいもののように思うけれど、生きられたからこそ迎えられるもので。
    そこにたどり着くまでに一番輝いた時があるのだと思うと、涙が抑えられません。

    ノスタルジックで温かな雰囲気と、人生を赦す優しさに満ちています。
    素晴らしい作品だと思います。

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