3.0
焦点はどこに
特にストレスなく、テンポよくサクサク読めた。
その点はよし。
ただ、ミステリとしては圧倒的に薄い。
いや、もちろん、本作がそもそも「本格ミステリ」みたいな路線を志していない、ということは百も承知である。
しかし、それにしたって、とは思う。
また、ミステリ的な部分よりも、人の死を巡る人間ドラマとか、人の死を見送る職業の人間がとらえた機微とか、そういう部分が焦点なのだとしても、その掘り下げや広がりも物足りず、特にこれ、といった魅力を見出せなかった。
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葬儀屋事件簿