rokaさんの投稿一覧

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評価1 5% 35
41 - 50件目/全85件
  1. 評価:2.000 2.0

    何なんだよ

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    どちらかと言えば地味な主人公の女性が、ルックス抜群のエリートから突然(と言っていいと思う)プロポーズをされるが、実はその男は全国各地に自分の子どもを産ませるための女性を作っていた、自分の遺伝子をそこらじゅうに残すためにね、という話。
    何なんだお前は。

    男の自宅の壁には巨大な地図があり、子どもが生まれた地方にはその子どもの名前のメモが貼ってある。
    (例えば北海道の地図には「雪」というメモが。)
    それが後になって、主人公が男に対して決定的な疑いを持つ伏線になる、というかそんなのは伏線とも言わないが、とにかくまあ、馬鹿じゃないのかお前は。

    ジャンル的には、紹介文ではサスペンスとなっていたけれど、もうほとんどギャグの領域だと思う。
    ここまで非現実的な設定をもってサスペンスを成立させるには、相当な技量が必要だけれど、個々のキャラクターの造形もとことんペラペラなので、ただひたすらに滑っているという印象しかない。
    申し訳ないが、こういうのを真面目なサスペンスみたいにやられるのは、本当に寒い。

    • 3
  2. 評価:2.000 2.0

    どうでもいい

    結婚、妊娠、新居のマンションに引っ越し…ところがそのマンションが何かおかしい、という話。

    主人公は、誰かや何かに価値や愛情を持っているのではなく、結婚「というもの」をして、家庭「というもの」を持つことが幸せなのだ、と何の疑いもなく思い込んでいる人間で、私が最も嫌いなタイプの人間のひとつである。
    この時点で相当げんなりしたが、まあ、それはいいとしよう。

    ただ、サスペンス的な空気を漂わせているわりに、諸々の謎の吸引力のなさは致命的である。
    誰もが秘密を抱えて生きている、的なことがテーマのひとつなのだろうが、それがまあ、あまりに薄っぺらくて、どうでもいい。
    主人公を悩ませる奇妙な出来事も、誰かの悪意なのか、主人公自身の妄想なのか、それも、どうでもいい。
    主人公が彼女の言う「幸せ」をつかもうが、目を覚まして新たな幸せを目指そうが、はたまた地獄に落ちようが、それも、どうでもいい。
    もう、ひたすら、何もかもが、どうでもいい。
    そんなふうに、何やら自暴自棄のような気持ちになる作品だった。

    • 4
  3. 評価:2.000 2.0

    短編という無茶な形式

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    最初に断っておくが、私は短編という形式が、漫画も小説も好きである。
    その前提で書くが、本作が「短編である」ということそれ自体に、いくら何でも無理がある。

    超能力者みたいなのが生まれる村。
    能力を持たずに生まれた子は生け贄みたいな存在として葬られる村。
    そこで生まれた双子の兄弟。
    弟は将来を嘱望される天才的な能力者であり、一方の兄は能力を持たない。
    「双子だからいずれ能力が目覚めるはず」という理由で生を奪われなかった兄は、弟に対して劣等感やコンプレックスを持ちながら育つのだが…。

    どうですか?
    壮大なスペクタクル巨編が始まる予感がしませんか?
    だが、繰り返す、5話完結である。
    そんな無茶な。

    もちろん、長くしようが短くしようが、制作者サイドの自由なのだが、物語のフォーマットによっては、どうしても語るのに最低限必要な「尺」というものがある。
    およそ思いつく限りで、これほど短編に相応しくないタイプの話もないのではなかろうか。
    どういう事情で成立した作品なのか知らないが、ちょっと無茶苦茶だと思う。

    • 3
  4. 評価:2.000 2.0

    古田の必然性

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    この漫画というか企画に、古田本人がOKを出したことに驚く(さすがに無許可じゃないだろうから)し、その企画力はまあ、買おう。

    ただ、尺の都合上しょうがないのかもしれないが、内容は非常に薄い。
    キャッチャーのスローイングやキャッチング、リード面などについて、多少の「古田的な」言及はあるものの、はっきり言って、ネットでちょっと調べただけでも書けるレベルの情報しかないし、古田である必要性も「高校までは無名だった」「メガネのキャッチャー」くらいしか感じない。
    私はヤクルトファンでも古田ファンでもないが、仮にファンだったならムカついたと思う。
    結局、安っぽい精神論みたいなところに帰着していく後半も本当に寒い。

    あと、古田が似ていない。

    • 2
  5. 評価:2.000 2.0

    誰も彼もがどうかしている

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    まあ不倫ものだけど、何かもう、登場人物たちがあまりにぶっ飛んでいて、ついていけなかった。
    性格が悪いとか、変わり者とか、そういうレベルではなく、ほとんど異常者である。

    【異常者①主人公の夫の不倫相手】
    シングルマザー、職業は弁護士。
    夫が妻(主人公)を裏切る瞬間がたまらないわ、というようなトチ狂った恋愛観を持つ悪徳女。
    客がたくさんいるレストランで「早く奥さんと別れてよ!」と怒鳴り散らすなど、情緒不安定な側面も持つ。
    だいたい、こんな、すぐに我を失うようなヒステリックな人間に、弁護士が務まるのか?

    【異常者②主人公の夫】
    異常者①と不倫中の銀行マン。
    結婚した当初は優しかったが、仕事のストレスから豹変していく。
    けなげに夫を慕う主人公に対して、結婚記念日には床に現金をばらまき、「好きなものでも買うといい」と言い放つ。
    お前はおぼっちゃまくんか。
    どうしてそうなるんだというレベルで人格を破綻させている。

    【異常者③主人公】
    夫が上記のようなサイコぶりを発揮しているにも関わらず、あくまで夫を迷いなく愛している、と書くとまともそうだが、いくら何でも度が過ぎている。
    夫が食卓で妻の方を見ようともせず、ずっとスマホをいじっているのに、「今日は久しぶりに夫と夕食だえへへへ」と喜ぶなど、常人よりIQが大幅に欠落しているのではないかというレベルで幸福のハードルが低すぎる。

    【異常者④主人公の幼馴染】
    本来であれば白馬の王子様的な位置づけのはずのこいつがとにかく一番ヤバい。
    主人公が苦しんでいると見るや、ソッコーで夫の不倫現場の写真を撮って主人公に見せるというバイタリティーの持ち主だが、主人公の弱みにつけこんであわよくば、というような狙いがなく、「花ちゃんをいじめるやつは許さない」というティーンエイジャー未満の正義感で動いている。
    主人公を救うというより、もはや夫とその不倫相手を陥れることが目的化している感があり、とにかく不気味すぎる。

    あれ?
    何かちょっと面白そうな感じになってしまった。
    まあいいか、それはそれで。

    • 25
  6. 評価:2.000 2.0

    浅いメタファー

    恋人との結婚を考えている男性が、ある日、自分の父親が河童だということに気づく、という話。

    シュールな設定自体は面白いと思ったし、父が河童だ、とわりにあっさり受け入れる展開のはやさも悪くなかった。
    ただ、私の脳の機能が欠損しているのかもしれないが、感動、というものは全くなかった。

    この作品の河童というのは、人種とか身分とか何でもいいのだけれど、要するに結婚の障害となるもののメタファーとして描かれている、というか、描かれているに過ぎないのだ、と私は解釈した。
    そこに一種の安直さというか、底の浅さが見えてしまった気がした。
    河童まで出して表現したものがそれだけかい、というふうに意地悪く思ってしまった次第である。
    まあ、私は河童が好きなので、河童ナメんな、と思ったのもちょっとある。

    本作を読んだ感想というのは、「上手いこと言った」と得意げにしている人に対して、「いや、そんなに上手くないけどね」と思ってしまうときの感じに似ていた。
    つくづく、自分の性格が悪いと思うけれど。

    • 7
  7. 評価:2.000 2.0

    悪女の違和感

    従妹にたちの悪い女を持ってしまった主人公の話。
    たちの悪い、というのは、主人公の恋人を奪い、悪びれることもなくその男といる場に主人公を呼ぶような女である。
    そして、主人公についてきた男友達に露骨に色目を使うような女である。
    おいおい。

    いわゆる「悪女」モノだが、何やらしっくりこなかった。
    悪女の定義みたいなものは人それぞれあるにせよ、その条件というのは、可愛くて、強かで、賢くて、怖い、そして、「可愛い」以外の要素を外には見せない、ということではなかろうか。

    その点、この漫画の従妹は、まずもって頭が悪すぎる。
    馬鹿な女のフリが出来るのが悪女なのであって、本当の馬鹿では悪女の魅力にも迫力にも欠ける。
    怖さはまあ、ないこともないが、それはチャーミングな笑みを浮かべて平気で背後から刺すような怖さではなく、デーモン閣下みたいなのが「グハハハハハ」と笑うような類の怖さなのである。
    読んだ人には、何となく伝わるんじゃないかと思う。
    このあたりはまあ、正直、漫画としての表現の稚拙さもある。

    また、主人公のキャラクター設定も甚だ疑問で、お人好しにも限度があるだろう。
    ここまで間抜けだと、はっきり言って同情の余地がない。
    ときどき、詐欺被害に遭った人に対して「騙される方も悪い」という残酷な攻撃がなされるが、私は主人公に対して、それと似たような感情しか抱けなかった。

    主人公を応援できない、かといって悪女の側にも魅力はない。
    それだともう、作品についてゆくことは難しい。

    • 9
  8. 評価:2.000 2.0

    未曾有の危機下で

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    ある日突然、「正解のボタンを押せば何も起きないが、不正解のボタンを押せば全国民が死ぬ」というボタンを悪魔に渡された男の話。

    元ネタは多分、映画にもなった「運命のボタン」だろう。
    押せば100万ドルもらえるが、この世界のどこかであなたの知らない誰が死ぬ、というアレである。

    読み始めた頃は、どちらが正解なのかを知恵を絞って解き明かそうとするストーリーになるのかと思ったら、違った。
    国民投票が行われただけで、謎解き的なくだりは全くなく、主人公は結局、ヤマ勘で選んだだけである。
    話の落としどころとしては、悪魔の狙いが、危機下において人間の醜い本性を暴き出し、悪魔に変える、的なことだった、と。
    それはネタとしては悪くないのだけれど、それ以外の見どころが乏しすぎる。

    未曾有の危機下において、個人が、国家・社会が、世界が、どう動くのか。
    そのリアリティーを描くことは、容易ではない(何しろ未曾有なわけですから)。
    しかし、こういう大風呂敷を広げるなら、そこに挑まないと、というか、それ以外に焦点はないと言っても差し支えないストーリーだろう。
    その掘り下げ、広がり、あまりに稚拙で雑だ、という印象は拭えなかった。
    だいたい、白黒どっちのボタンにしますか、他に何の情報もないですけど、という状況で、国民投票って。
    そんな阿呆な。

    • 15
  9. 評価:2.000 2.0

    何だそのピュアさは

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    家族に取り入り、家族を乗っ取ろうとする男の話。
    とだけ書くと、現実にありそうだが、実際には猛烈な嘘臭さが漂う。

    例えば悪名高い北九州の事件なんかは、ある種の家族乗っ取り事件だが、当然、本来の目的は、金だ。
    そこに、サディズムとか過剰なコントロールへの欲求とか、異常な要素は絡むとしても、極めて現実的な目的がある。
    また、仮にだが、家族を崩壊させることが目的だ、というのも、現実にそんな事件があるかは別として、まだギリギリ理解できる。

    しかし、本作の主人公(?)は、全く違う。
    自身は恵まれない家庭に育ち、幸せな家庭を築くために、他の家族を乗っ取ろう、というのである。

    そんなタコな。

    何だ、そのピュアさは。
    それだけの目的なら、普通に自分の家族を一から作った方が早いだろ。
    他の家族を乗っ取るために、まずターゲットを探し、その隣人になり(そのために家族向けのアパートの一室を借り)、身分を偽り、家族の問題や秘密を把握し、周辺でトラブルを起こし(あるいは助長し)、次にそれを解決し信頼を得て…とかもう、気が遠くなる。
    そのコストとバイタリティーを、婚活に使えよ婚活に。

    まあ、色々書いたが、仮に非現実的な人物像であっても、漫画においては、強引に面白くすることは可能である。
    それがフィクションの強みだ。
    だが本作は、悲しいほどに盛り上がらない。
    それはやはり、漫画としての表現の拙さが最大の理由という他にない。

    • 8
  10. 評価:2.000 2.0

    ノーサプライズ

    まず、絵がおかしい。
    素人目で見ても、不意に人体のパーツがあり得ないバランスになっているコマがある。
    ギャグ漫画でキャラが不意に二頭身になるような表現方法があるが、それに近い。
    だが本作は当然、ギャグ漫画ではない。
    じゃあ何なの?

    いわゆる「どんでん返し」系が売りの漫画だと思うのだが、残念ながら、タイトルから壮絶なネタバレである。
    最初のエピソード、オチを予測できなかった読者、いるのだろうか?
    そんなバレバレの展開を、「どうだ!」みたいに、しかもバランスの狂った人体でやられても、正直、反応に困る。

    • 12

設定により、一部のジャンルや作品が非表示になっています