4.0
言葉にならないその何かを
「先生の白い嘘」から飛んできた。
「これはちょっと言葉にならないよな」という、感情だったり、あるいは感情未満の感覚みたいなものだったり、自分でもそれが何なのかわからないような、ときにはそれが自分の中に存在していることにも気づけないような、あるいは認めたくないような、ぐちゃぐちゃの有象無象を抱えて、私たちは日々、生きている。
それは別に、言葉にならなくていいものなのかもしれない。
形にならなくていいものなのかもしれない。
それは、そうなのだけれど。
そんな、何とも表現されないままに、自分の中にたまっていったり、通り過ぎていったりする「何か」に、漫画という手段でもって形を与えたのがこの作品なのではないかと思ったし、私たちの言葉にならない言葉を翻訳するような感性と技術には、もう、感心するしかなかった。
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ユー ガッタ ラブソング 鳥飼茜短編集