5.0
★★★★★★★★★★10.0
個人的星10個つけてしまった3つ目の作品です。
なんせ、購入し始めて配信済み132話までの読破を決意し、他のお気に入り購入作品にいくつも続話の報せが来るも無視し続け、購入意欲を試すが如くお高めゾーンにもめげず、やっと読み切りましたよ。
主人公ソーマがリアリストなのかどうかはさておいて、とにかく読みごたえ抜群です。あとからこじつけたにしてはあまりにも自然すぎるいくつもの同時進行的施策、それは空母から農業に至るまで、国の礎を成す産業へ有能な人材を登用し王国の庇護の許に資本を投下し運用可能にしていく、その過程が鮮やかに描かれていく様が痛快です。
彼が日本の学生で、召喚されて急に王国を取り仕切ることに違和感を抱く人も多いとは思います。所詮コミックだからと割り切るのではなく、その立場、環境に置かれた時そうであろうと出来る人間がこの世には存在するのだというのがボクの感想です。事実、世界史を紐解くとそのように突然の即位や立身に順応できた人間がゴマンといます。
魔法や魔物といったファンタジー全開の設定も残しつつ、召喚されて王位の禅譲ではなく家臣となる最初のソーマのもう一つの現実、いわゆるタイムパラドクスも盛り込まれたりしていて、息つく間が…あるんですね。紅白歌合戦やら婚約者とのロマンスやら。ロマンスといえばハクヤやポンチョにも向けられる熱視線があったりして、う〜ん…これはニヒリスティックなボクには刺激的な作品です。
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現実主義勇者の王国再建記