3.0
読むのがちょっとしんどい
発達障がいを抱える作者の子供の頃の話。
他作品でも似たようなことを描いているのですが、それに比べるとこの作品は読むのがしんどいです。
笑える面よりも辛さの方がより出てるせいかな。けれども 「辛いんだ」 「大変なんだ」 「寂しいんだ」 と訴えられても、主人公よりも、主人公を避ける子どもたちの方が、より理解できてしまうのは変わりませんから。
今から思い返せば、私もグレーゾーンだったような気もします。集団生活は苦痛でした。
なんとか周囲に合わせるようにしていても、何でだかよく嫌われるし、親からも 「そんな言動をすると人に嫌われる」 と理由もわからず言われ続けでした。
自分らしく普通にしてたら人から嫌われる、というのは、大人になった今でも呪いのように染み付いています。
周囲に合わせられないから孤独なんじゃない。
無理にでも合わせなきゃいけない時点で、孤独ですよ。
当時、発達障がいへの理解や対処というのがもっと進んでいて、それなりの教育を受けていれば、また違ったのかもしれませんが……
それって、『本人らしくしていても嫌われない方法』 ではなく、『嫌われないために人間に擬態する方法』 を早期から教え込まれる、ってだけですよね。
嫌われても自分らしく過ごせた時期がある方が幸せなのか、それともやっぱり、自分らしくいられなくても人に嫌われない方が幸せなのか…… と考えてしまいます。
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ガキのためいき 子どもの発達障害あるある記