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蘭はオレだけの特別な花だから←撃沈!
高嶺蘭(たかみね らん)、勉強もスポーツもできて、その上クールビューティーなもんだから、「高嶺の花」と周囲から呼ばれている…まあ、ここまでだったら想定の範囲内。けれども、「お前みたいな高嶺の花なんて 一生崖の上で独りだよ」蘭は本当に「高嶺の花」として、傷付いた過去をもっていました。
何でもできるのに、それでも努力を惜しまない蘭の不器用さが、とっても愛おしいです。そして、そんな蘭に目をとめ、少しずつ距離が縮めていく佐伯君は、蘭にとってまさに太陽。とは言っても、どこにでもいる普通の男の子なのですがね。毎回、お花に絡めてエピソードが進み、読み手の心を温かく包んでくれます。佐伯君を好きな子、蘭を好きになる子もそれぞれ登場しますが、お互いを大事に思う二人は全くブレず、きっぱりとした態度を貫くところは気持ちよいほど。それに、モブ以外嫌な登場人物も皆無なので、安心して読めます。
ひまわりと白いガーベラが繋いだ二人の縁。少女漫画として、出来過ぎなくらい完璧なラストは、読者一人一人の心に、「貴方だけの特別な花になりたい」と思わせてくれるのではないでしょうか。少女漫画のテッパン作品、星5超えでお薦めです。
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高嶺の蘭さん