Mayayaさんの投稿一覧

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1 - 10件目/全1,015件
  1. 評価:3.000 3.0

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    三つの名前をもつ女

     シャイロ、クレア、サシャ…ヒロイン自身が望んで得た名前もあるし、周囲の都合で押し付けられたものもある。いずれにせよ、「理不尽」という流れに身を任せる他、生きる術の無かったヒロイン「シャイロ」。貴族社会の中で、平民の立場とは、貧困とは、いかに人としての尊厳を奪うものだったのか、改めて「歴史」を突きつけられたような気がする。
     それにしてもケイロップ、何がどうしてどうなって、こんなスレた男に育ってしまった?彼、ヒーロー候補だよね?二人のあの出会いの、初恋風のほろ甘い雰囲気は、何だったの?と思ってしまうくらい、正直クズ男。これが、単なる拗らせたツンデレを装っているだけなら、まだいいんだけれど…
     正直、作品詳細のあらすじで、ほぼ初回配信分の内容は網羅されていると思う。シャイロの本当の人生はむしろここから。捨てられた偽り公女が帰ってきた理由?それはもちろん「何がなんでも幸せになること」
     どんな方法で、手段で、形で、シャイロが「幸せ」になるのか、彼女の生き様を見守っていきたい。

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  2. 評価:4.000 4.0

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    道を踏み外したのはクズ伯爵でした

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     記憶を失ったアニエスと、幼い頃に約束を交わした「婚約者」を探し続けるギルべアドと…義家族の陰謀で、偶然「結婚」することになった二人ですが、彼らの関係については、初っ端からかなり匂わせられている感じ。使用人にさえ虐げられてきた眠り姫ならぬ忘れ姫アニエスの、逆転シンデレラストーリーです。
     綺麗な絵柄とは裏腹に、怪我をする(させられる)登場人物が多く、ちょっと「痛い」印象。カーラお嬢様もイタいクズ令嬢でしたが、それ以上にラスボス?クズ伯爵の残虐非道さは、目を覆いたくなるほど…それでも読み続けられたのは、ひとえにギルベアドの深い愛と、それに伴うアニエスの急成長が魅力的だったからかもしれません。全36話という量感も、丁度よかった。
     ところで、ギルベアドって日本人には馴染みが薄い響きだけど、英語的には「ギルバード」なのかしらん?どうでもよい話ですが…(笑)

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  3. 評価:4.000 4.0

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    最強の二人(笑)

     最強の大魔法士レオナードと最強メンタルの持ち主コーデリアが、タッグを組んだら…最強の夫婦漫才コンビが出来上がりました。この二人、あーいえば、こーいうで、お互い一歩も引かない。さすが人間関係がギスギスしている家門内で、生き抜いてきただけのことはあります。
     それにしても、赤毛でソバカスいっぱいのヒーローなんて珍しいわ〜と思っていたのに、レオナード、途中で本来の自分の姿に…。うん、やっぱりヒーローは、黒髪やブロンドのほうがしっくりくるわなぁ。(意見には個人差があります)
    「神聖な家門」といいつつ、コーデリアの実家バスケスも、嫁ぎ先のエイブラムスも、そしてレオナードのアティレイも、み〜んなトラブルが絶えないクズ家門。それでも、心折れずに頑張ってきたコーデリアには、拍手を送りたいと思います。彼女、周囲の認識以上に高度な魔法の力を秘めているみたいだし…
     さて、レオナードは自分の「本当の体」を取り戻すことができるのか、赤毛のクレイグの「精神」は、今何処…?衝撃的なタイトルにこう続けましょう〜「夫が死んでくれて、助かったと思ったのに、俺様魔法士にこき使われています、もしかして恋も?」ってか?(笑)

    • 1
  4. 評価:5.000 5.0

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    独身なのにイクメンになった男の成長記(笑

     ドロップアウトさせられた元企業戦士と、庇護の必要な環境におかれた少女のステップファミリー物語というところでしょうか、現代風にいえば…そこに、謎と陰謀と冒険とが加わり、性別、立場、世代を超えて楽しめる作品になっていると思います。あ、ロマンスはないかも、今のところ…(笑)
     それにしても、ヒーローダグラスのほぼパーフェクトな「イクメン」ぶりには、感心しきり。一時的な保護から、共にいることが常態化するまでの心境の変化はあるにせよ、娘ファーストの義務感&愛情は、とても子育て経験のない37歳独身男性とは思えない。何より素晴らしいのは、大きな選択を迫られたとき、娘ラビの気持ちを聞きながら、その意志を尊重しようとする姿勢。きっとダグラス自身が、そのように育てられたから、できることなんだろうな。
    「子育て」の過程は「子離れ」の過程。いつか訪れるであろう、ダグラスとラビの「その日」まで、二人の冒険を見守りたいと思います。それにしても、37歳でおっさんって…活動終了を発表した、某5人組国民的アイドルグループの誰よりも、若いのになぁ(笑)

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  5. 評価:4.000 4.0

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    悪女の「定義」についての考察

    「悪女」を調べてみると、①心のよくない女 毒婦 ②みにくい女 醜女 と記されていることが多い。漫画の世界では、ほとんど①の意味で使われているように思う。
     では、本作での「悪女」とは…?当然、悪役令嬢「シャティ」が悪女スタートであるが、これはあくまで原作視点、シャティに対抗する勢力視点で考えた場合。シャティからすれば、自分の家門を守るために、いろいろ対策を練り、ライバルを凌ぐことのどこが悪いのかということになる。
     物語はあくまでシャティ視点なので、読者の視点もまた然り。彼女の邪魔をしようとする皇后やもう一人の皇后候補アイリーンの悪く見えること、悪く見えること…。シャティと読者からすれば、紛れもなくこの二人の存在は「悪女」と定義されるはず。
     一方、皇后とアイリーンからすれば、目的達成の障壁となっているシャティの役どころは、まさしく「悪女」。仮に、自分たちが犯罪に手を染めていたとしても、「シャティ憎し」の立場は変わらないだろう。多くの場面で人は、自分の行動を正当化することが得意である。
     歴史が物語っているように、勝った方、生き残った方が「正義」として伝えられる。では、ヒーローレオフリドの選択は?彼の中での「悪女の定義」がどのように変化していくのか、実は、それこそがこの作品の主題であるような気がする。

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  6. 評価:5.000 5.0

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    婚約解消の真実は?

     ヒロインベルベット父、「女王」の弟なのに「伯爵」?この国の王位継承制度って、どーゆー仕組みなん?って、入れたいツッコミはその程度。余分な登場人物は極力省かれ、ベルベットとヒーローキリアンとのやり取りに焦点が絞られたストーリー展開なので、じれったいことはあっても、イライラすることなく読み進めることができます。
     伯爵令嬢なのに、そして、妖精令嬢と謳われるほどの存在なのに、庶民的ポジティブ力を発揮して困難に?立ち向かっていくベルベットが、とにかく素敵。侍女「ベル」として、使用人スキルを磨いていく流れも納得です。こんな素敵なヒロインに、いきなり「婚約解消」って、どーゆーこと?キリアン様💢
     その秘密は、彼が受け取った「一通の手紙」にありそうです。これは一体誰からの手紙で、どんなことが綴られていたのでしょう…
     キリアンの記憶は戻るのか、元婚約者「ベルベット」と侍女「ベル」が、同一人物と知ったときの彼の反応は?そして、婚約解消に秘められた真実は…?最終話まで続く面白さは、星5の折り紙付き。超絶不器用キリアン様とポジティブベルの大冒険、絶対オススメです。

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  7. 評価:5.000 5.0

    転生憑依者の選択と成長の物語

     冒頭、転生したばかりのセレーナの、ちょっとコミカルな雰囲気とは裏腹に、物語はどんどんシリアスな方向に…そこが、興味深い作品です。保身だけを考えて行動していたヒロインが、人々との交流を通して真の聖女としての使命に目覚め、この世界で生きる決意をしていく過程は、ワクワクしきり。画力、ストーリー構成力ともに充実した逸品です。
     さて「原作」では、第二王子ディートリヒと結ばれて暴君を産むこととなるセレーナですが、この世界では、第一王子フォルクハルトのほうと結ばれそうな気配。表紙絵はさておいて、黒髪で品行方正な第一王子と銀髪で傍若無人な第二王子、どちらがセレーナの心を射止めるのか、早くも結末が気になります。
     序盤から王妃テレーゼが悪役感全開放で登場。その後も、ライバル聖女や影の黒幕らがセレーナたちの行く手を阻んで、息つく暇を与えません。一角聖獣フリーデや女神ラティスの存在と、その役割も気になるところです。
     各話にサブタイトルが付いているので、気になる話をピックアップして読むことも可能。ヒロインセレーナの成長ぶりを、とくとご覧くださいませ。

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  8. 評価:5.000 5.0

    私だけが「使える」聖女でした…的な?

     聖女モノですが、登場人物がみな一癖も二癖もある、ある意味カオスなコメディーです。ヒロインロレッタとヒーロールーシュも、それなりに癖ありですが、それ以上に脇役のクセつよ度合いが素晴らしい。
     その筆頭が、王太子シルヴェスター。ドン引きするほどの聖女フェチで、自分は第一聖女と結婚しているのに、第二聖女ロレッタの熱烈追っかけを公言して憚らない。その陰には、第一聖女詐称疑惑問題があるようで、この王太子さま、言動はおバカでも、仕事はしっかりやっている?
     ロレッタの婚約者第二王子をNTRする男爵令嬢ココも、なかなかのクセつよ女。有名な王族ハンターらしく、典型的な成り上がり者。第二王子が王族から廃されたら、さっさと乗り換えそうだよね。
     さて、疑惑の第一聖女兼王太子妃殿下は、単なる神官長の傀儡?それとも手段を選ばぬ悪女の自覚あり?第二王子バーランドは、全方向におバカ過ぎて、箸にも棒にもかからないけれど、彼女を巡っては、いろいろ悶着がありそうです。
     どうやら今期5人の聖女(二人は王子ですが…う〜ん、ジェンダーレス…)のうち、「使える」聖女はロレッタだけ!?ルーシュ&シルヴェスターと、どう共闘しながら復権していくのか、三人のお手並み拝見です。

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  9. 評価:3.000 3.0

    読者はイライラの荒野に生きる。

     原作上の「悪役令嬢」が実はヒロインで、「正ヒロイン」や聖女がゲスい悪役という設定の物語は、そう珍しくもなくなりました。けれども、全編に渡って女ヒール役が幅を利かせる作品は意外と少なくて、大体は中盤くらいで退場し、その後、新シリーズに入っていくパターンが多い気がします。
     そんな中、こちらは聖女シルヴィアが、最後までヒロインコンスタンツェにまとわりつき、苦しめ続けた筋金入りの悪女物語。たまたま?神の祝福があっただけで、信念も貞操観念も何もない、「聖」の文字を取り替えたくなるような彼女。あまりにも小物だからこそ、こんな女にコニーがいいように振り回されるなんて…💢と、ムカムカさせられること必至です。自らの矜持に従って、ヒロインと最期まで争い続けた「復讐の皇后」の悪女ローズモンドの爪の垢を、煎じて飲ませてやりたい。
     こんな小物のシルヴィアが、全編に渡って好き勝手するもんだから、物語はかなり鬱屈とした印象。コニーの表情も、いつも下を見て悩んでいるものが多くなりがちで、この手の物語に期待したいスカッとやザマァの比率は、かなり少なめかと…。それでも、イライラの荒野に生きる忍耐力をお持ちの方にはオススメできる、興味深い作品です。

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  10. 評価:3.000 3.0

    いつか王子様が〜石の上にも6年+α物語

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     石の上にも6年+α年待ち続けて、とうとうヒロインを堕としたのは、もちろんヒーロー葉山崎薫。タイトルで既にネタバレしているという、安全安心の契約婚王道物語です。起ー二人の再会 承ー契約結婚にまつわるあれこれ 転ー執着横恋慕女の横槍 結ー大団円と、絵に描いたような展開も、さすがマーマレードCという印象で、すっきり読めます。
     ただ、今回自分的にすっきりしなかったのは、ヒロイン茉莉の頑なさ。離婚がトラウマで、恋愛に興味をもてないというところまでは、よく聞く話。でも、離婚の全貌が分かった後でも、父親を拒否し続けたことに関しては、何だこりゃ?という感じ…父親の経済的援助を受けていれば、自分の夢も家族の生活も、もっと守れたんじゃないの?百歩譲って、プライドが邪魔していたとしても、いつまでも父親に恨みがましい思いを抱き続け、結婚はしない、外交官は嫌いと近視眼的に世の中を見ているヒロインの、一体どこがよかったんだい、葉山崎薫サン?と思ってしまう訳です。
     こんな一途なヒーローが、無条件で(作戦上は契約婚という条件付き)迎えにきてくれる眠れる非婚の森の美女?物語、ヒロインの魅力を探ってみてください。

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