5.0
ヤンデレ✖️ツンデレ🟰めんどくさい
デミアン・エルンスト・フォン・ティセ…この男こそ「狂愛」という言葉が、似合う男はいないかもしれません。ヒロインのクロエを手に入れるために、この男がとった手段ときたら…獲物を捕らえるために、何時間も草むらで身を潜める肉食獣?
ところが、当のクロエが思いどおりに動かないものだから、拗れに拗れ、意地と意地、プライドとプライドがぶつかり合い、かくしてこの訳の分からん人生を賭けた鬼ごっこ誕生の運びとなりました。プライドを保ったままクロエに愛されたいデミアンと、公爵夫人としての義務だけを果たし、自分の心は守りたいクロエとの、品格と品格のせめぎ合い…まさに「その品格に反抗を」です。
愛にもいろいろな形がある…とは分かっていたつもりですが、デミアンのそれは「歪んだ愛」。ヒーローと悪役の兼任は「ジキル博士とハイド氏」以来かも?良い顔も悪い顔も、彼の独壇場です。
ヒロインクロエ、こんな悪い男に振り回されているようで、実は、振り回していた…後半、それまで見えていなかった構図が明らかになるにつれ、タイトルに込められた意味も深みを帯びてきます。ああ、デミアンの相手は、クロエでなければならなかったと…
ヤンデレ過ぎて、ツンデレ過ぎて、超面倒くさい何でも持っている男の遠回りな「純愛」、ハピエンと知っているからこそ読み切れる、変化球作です。
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その品格に反抗を