Mayayaさんの投稿一覧

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評価1 2% 24
11 - 20件目/全912件
  1. 評価:4.000 4.0

    君たちはどう生きるのか

     自らの命を顧みず、体を張って守ってくれた相手が、そのせいで大きな障害、あるいは命の危機に瀕したとき、守られた側は何を考え、どう行動するのでしょうか。
    「キャンディ・キャンディ」のテリュースは、キャンディとの愛をあきらめ、自分のせいで車椅子生活となったスザナの側にいることを選びました。
    「はいからさんが通る」の忍は、彼をかばって命を落としたラリサの、最後の言葉に背中を押されて、紅緒の下に戻る決心をしました。
     では、本作のヒロイン、春香の選ぶ道は…?償い、悔恨、義務感、同情、依存、そして、愛情。事故さえなければ、ごく当たり前の恋人同士になれていたかもしれない二人にとって、綺麗事では済まされない現実が横たわります。
     障害のある皆さんを「不自由」という言葉では、括りたくない。それでも、その恋愛事情については、想像の域を超える課題が、幾つもあるのでしょう。春香と音弥を通して、世界の見方を広げることができたらと、願っています。

    • 2
  2. 評価:5.000 5.0

    「嵐が丘」…拗れすぎた二人

    「荒地に吹く春」というタイトルから、すぐに連想したのはブロンテの「嵐が丘」。ヒースクリフたち同様、この物語のヒロインエセンとヒーロークリフも、見事に拗れ切った二人。ロミジュリは、思い込みと先走りで、悲劇を生み出してしまったけれど、この二人は、「憎み合うこと」を自らに課してしまったが故に、がんじがらめに…。まるで、「言霊」が力をもったかのようです。
     従来の転生物語と趣が異なるところは、ヒロインが、自分の死後の顛末を知り、自らの死を後悔して、回帰を望んだこと。そして、そうまでして回帰したのに、クリフに対する自分の気持ちを、今一つはっきりさせられないこと。死を経てもなお、二人の関係がままならない原因の一つです。
     対するクリフは、究極のツンデレ男。強い言葉で、自分を武装させなければ、愛する女性と向き合えない不器用さ。言葉では、エセンを攻撃しているのに、行動で愛を語ってしまうところが、哀れを誘います。
     1周目、我が子を残して命を断ったエセルには、絶対共感できないけれど、それでも生き直しの可能性を与えられた2度目の生。二人は、真実の言葉で語り合えるのか、そして、エセルは自分が見た悲惨な未来を変えることができるのか…クロフト家とムオ家を縛る恩讐の彼方に、今度こそ春がやってくることを期待し、星5です。

    • 21
  3. 評価:3.000 3.0

    また日本女子風腹黒聖女が召喚された⤵️

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     ヒロインの意思はさておき、結果的にクズ男(元婚約者エイダー)を踏み台にして、よりハイレベルな男(勇者アレク)に乗り換える、わらしべ長者物語です。あ、もちろんヒロインのラネは、腹黒いところなど微塵もなく、裏切ったエイダーさえも祝福しようとした、とっても良い子ですよ〜。時々、鼻が消えるのが、気になるところではありますが(笑)
     それにしても、召喚された「聖女」のほとんどが日本人で、わがままし放題なのは、何故?現代日本の子供たち、もう少しまともな教育を受けていると思いたい。それとも、分不相応な力を得て、みんな勘違いするようになったってこと?
     この手の物語にしては、さくさくストーリーが進み、元婚約者のへなちょこ剣聖エイダーと我儘聖女アキにも、きちんと罰が下ります。そこんとこ、なあなあにされる流れが多い中、かなりスッキリ展開です。
     ところで、現在配信の最終話で、完結してもよさそうなのに、どうもまだ続く様子…最強ペアとなったラネとアレクのこれからの活躍を、期待していいんだよね?

    • 0
  4. 評価:2.000 2.0

    現実逃避かなぁ

     様々な転生物語を読んできたけれど、かなり厳しい目で、この作品を読んでしまっている。人生を諦め、無気力に生きてきた主人公、事故で命を失い、転生した世界で、新しく生き直す決心をする…よくある「勝手に人生リセット物語」なんだけれど、現実世界を諦めた人間が、異世界で都合よくやり直す決心をするって、あまりにも現実逃避で、都合よすぎる。
     ただ、多少は忖度して、異世界でもハンデありの再出発。それでも、お世話係と婚約者というタイプの異なる可愛い女の子を身近に置き、おまけに「無属性魔法」とやらを大化けさせられる設定になっているあたり、微妙にイージー。全てをリセットして、新しい存在にならなければ、人生やり直しができないのかと、皮肉な目で見てしまう。
     ちなみに、線が細く硬めなためか、画全体が地味な印象になり、「派手さがない」と思ってしまう自分は、この作品に対して、少々あたりがキツ過ぎるのだろうか…

    • 1
  5. 評価:3.000 3.0

    忘れそうになるので…

     読んでいるときは面白い、でも、一度休めば、どんな話だったか忘れてしまうってタイプの、社畜日本人転生物語。
     独身アラフォーが、15歳の少年に転生させられたり、チート能力を与えられたりっていうという設定は、他作品でも散見している。日本の企業、それほどブラックばかりで、社畜さんたちが、当たり前のように棲息しているのかしらん?
     なぜ転生することになったのかという初期設定は、しっかりしているので、親切。たとえそれが、女神ノルンの手違いから起きたことだったにしても…。その後の、加護?付与?サービスのユルさは、えげつない(笑)
     ヒーローが、錬金術師という設定は、生産系では多分最強。「錬金術」という名のもとに、何でも作れてしまう。テイムできるのは、おまけ?なぜ、キラースパイダーという、一般ウケしないビジュアルのものにしたかは謎だけど(笑)
     それなりに面白いし、画もすっきりしている、でも、間をおくと何故か忘れてしまう…ノルン様が嫌っているあの国vsタクミという構図でももってくると、またスリリング度アップなのかな?忘れないうちに、また読みにこよう。

    • 0
  6. 評価:3.000 3.0

    ファンタジー三連発は、ダテぢゃない

     タグに、「ファンタジー」「異世界ファンタジー」「ロマンスファンタジー」と、ファンタジー三連発。他に特徴的な言葉は見当たらないから、この作品、とにかく「ファンタジー」であることを強調したかったのかな。
    「ファンタジー」のイメージ?「キツネに摘まれたような」それが、小学校の頃の授業の印象。国語の教科書に、必ず一つは載っていた…この作品も、やっぱり「ファンタジー」どう展開してくるか、意外性の迷路で、先が読めないところが清々しい。
     物語の鍵を握るのは、もう既に亡くなっている(はずの)男爵エレオノーラ。ノア(乃亜)は、そんな彼女に憑依したらしいが、どうもすっきり物語中の人物になり切れす、いろいろ不具合がある様子。普通は「黒幕ドラゴン」を育てることによって、イージーモードになるはずなのに、全くもってハードモード。こんなに苦労する転生?憑依ヒロイン、他にはなかなか見当たりません。おまけに、人造人間的な設定も登場して、ファンタジーを突き抜け、SFハードボイルドものの様相を呈してきています。
     古典的SF、例えばロバート・A・ハインラインなんかを読み込んでいる方なら、ハマるかも…。ノアとカイル(レナード卿)のロマンスファンタジー的要素は、今のところ極めて(少)ですが(笑)

    • 0
  7. 評価:3.000 3.0

    擬似家族から本物家族へ

     転生悪役令嬢原作改変ものです。この手の作品で、いつも違和感を感じるのは、転生ヒロイン(大抵は悪役令嬢)が、とにかく原作から外れないことに注力して、ドタバタドタバタすること。中身が別人格で、既に原作とは異なる行動をとっているのだから、中途半端に原作を守ろうとしなくても、よくね?原作補正で、何をやっても「悪事」と捉えられてしまうケースもある中で、この作品は、善行が善行として反映されていく様子…イオネ、こりゃ、原作を乗っ取るしかないよ!(笑)
     公爵とはいえカリアンも、その甥である後継者エドウィンも、元はといえば、お貴族様が気まぐれ且つ無責任にこの世に送り出した、孤独な命。そして、前世では孤児院で育ち、交通事故で命を落としたというイオネもまた、孤独な人生だったはず。そんな彼女だからこそ、ごく自然にエドウィンの気持ちに寄り添い、カリアンの信頼を得ることができたとしても、何ら不思議はありません。お金で得られる幸せも大切だけれど、そこに愛があれば、もっと楽しいと思うぞ、イオネ。
    「正ヒロイン」サラの、今後の動向が気になりますが、願わくば、八方丸く収まりますように…。

    • 0
  8. 評価:4.000 4.0

    お鈍女子にも程がある!

    「幼なじみもの」って、大好物なんだけれど、最近多いのが、男子が先に恋に目覚めて、女子のほうは、救いようもないほど鈍チンってパターン…それこそ、嘘っ!ってくらいに。だって、発達の段階を考えたら、体・心とも女子のほうが、成熟が早いはず。にも関わらず、昨今の幼馴染女子たちは、「幼馴染の関係を壊したくない」とか「恋って気持ちが、分からない」とか、悠長なことを言っちゃって、幼馴染男子たちを振り回しています。仁乃、あんたのことだよっ💢
     そうなると、幼馴染男子の選ぶ道は、大きく分けて二つ。一つは、行き場のない恋心を持て余し、やさぐれた結果、来る者拒まずのクズ男に成り下がるパターン。正直、ヒーローといえども、これは避けたい。
     もう一つは、一途に、純粋に、純情に、ただヒロインを想い続けるパターン。これは、いいわぁ。本作のヒーロー壱も、こっち側。仁乃がグダグダして、イライラさせられた分だけ、寄せ来る女どもを一刀両断、ブレない壱に救われます。星のほとんどは、思春期の誘惑に負けず、仁乃を大事に想い続けた壱に捧げよう!
     ところで、「いち」と「に(の)」だから、二人の間に生まれる予定?の子供は「さん」になるのかな?(笑)

    • 0
  9. 評価:3.000 3.0

    そろそろ時代錯誤、やめませんか?

     よくある契約結婚、偽装結婚ものですが、今の時代、結婚が事業継承の条件の企業って、実際どのくらいある?家族経営の中小企業なら、万に一つも、そういうのはあるかもしれない。でも、大企業だったら、創業者一族でさえ、実力主義。今どき、結婚が条件なんて、時代錯誤にも程があると思います。
     それでも、お相手が、取引に有利な社会的背景をもつ女性だったら、百歩譲って、可能性ありかも…。でも、会ったばかりの、普通の会社員?現実に置き換えれば、この設定、漫画以上に、漫画です。
     あり得ないといえば、裕也とアヤノのバカップルの馬鹿っぷり。親友の顔して、寝とった何だは、まあ構わない。でも、会社に損失を与えるような、数字の改ざん!内輪の飲み会じゃないんだよ?杏を陥れたつもりかもしれないけれど、一緒に幹事をやったあんたたちの責任も、問われるでしょ?幹事内の情報共有とチエック機能が、為されていなかったって。これで、杏だけを責める会社だったら、企業として終わってる。
     副社長、この溺愛は、本物どころか、設定にリアリティが感じられない、時代錯誤の物語の様相です。せめてここから、イミテーションを脱却するべく、健闘をお祈りいたします。

    • 1
  10. 評価:3.000 3.0

    今どき、こんなことってある?

     現代の高校生なのに、ある日突然「許嫁」!?貴族社会、あるいは近世日本の上流階級、百歩譲って、旧態依然とした昭和のお約束設定ならば、まあ、あり得なくはないパターンだけれど、令和にこれ?そして、なぜかしらさっさと同棲?!こんなネタ、昭和の漫画にいっぱいあったな(笑)でも、ツンデレスーパーお嬢サマを、自分流に染めていく流れは、男子、好きかもしれない。
     浩之は、普通の庶民派高校生として、画のイメージと合っている。ちょっと、もったいないのは、何でもできる孤高の「悪役令嬢」(忖度・迎合せず、耳に痛いことをはっきり伝えるタイプは、こう呼ばれてしまうらしい)彩音サマ。悪役とはいえ、学園で「令嬢」と位置付けられているのだから、もう少し近寄りがたい感&頂上感が欲しかったかも…例えば、「エースをねらえ」のお蝶夫人とか?悪役じゃないけれど。でも、男の子ウケを狙うのなら、このくらいがちょうどよいのかもね。
     さて、庶民派男子高校生が、悪役令嬢を可愛い許嫁に改造していく?ジャパニーズドリーム、浩之の頑張りに期待してしまうんだけれど、どうすればいい?

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