5.0
さりげなく人類への警鐘物語
神様の?都合で、異世界に落とされた主人公翔、チートレベルの魔力量と天然を武器に?異世界の「浄化」を進めます…と、ここまではよくある話。そして、そんな主人公が瘴気に塗れた「森の王」たちを浄化し、人間の王に奪われていた森の力を、次々と取り戻していく…と、ここまでも想定できる話。普通に読んで、無自覚天然日本人の異世界のんびり開拓物語として、十分に楽しめると思います。
でも、見方を変えるとこれ、とても示唆に富んだ作品なのでは?つまり、舞台を現世界の「地球」に置き換えて、「人の王」を地球人類、「森」及び「森の王」たちを自然、あるいは地球そのものと位置付ければ、いつかは地球人類しっぺ返しをくらうぞと…そして、それはもう始まっているかもだぞと…そんなメッセージ性を感じてしまいます。うん、ほのぼのとした中にもピリリとスパイスを効かせてくるほのぼのる500先生なら、十分仕掛けてきそうかも…!
地球から搾取し続け、我が世の春を謳歌してきた人類に、いつか訪れるかもしれない負の「返却」…この作品に登場する悪辣な「人の王」の滅びを願う前に、自分たちこそ我が身を振り返ってみるべきなのかもしれません。
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異世界に落とされた…浄化は基本!@COMIC