Mayayaさんの投稿一覧

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評価1 2% 27
31 - 40件目/全1,013件
  1. 評価:5.000 5.0

    恩讐の彼方に

     人間とは、かくも弱いもの?ヒロインリーザンは、両親の命と引き換えにヒーローエゼカイルの命を奪わんとする陰謀に手を貸し、無敗の英雄エゼカイルは視力を失ったことで酒と薬に溺れ、引きこもりの生活を送る日々…。そこには、正義も、理性も、常識さえも存在しません。
     それでも、リーザンは償いのため、「ローズ」としてエゼカイルの側にいることを選び、エゼカイルは復讐のため、自分を陥れた「侍女」を探し出すことに全てをかけ始めます。ある意味、二人とも新たな一歩を踏み出した訳ですが、そのなんと皮肉なことか…。エゼカイルの視力が失われているからこそ成り立つこの関係は、砂上の楼閣よりも危ういものとしか感じられません。
     この二人、どうすることが正解か…倫理的には、リーザンがいち早く自分の罪を告白して…なのでしょうが、それができる勇気があったなら、そもそも「ローズ」にはなっていないはず。ク◯兄アケナウスの末路なんざ興味はないし、エゼカイルの視力は、おそらく元に戻るのでしょう。そのとき「真実」を知ったエゼカイルは、どんな選択をするのか…今後の展開に興味は尽きません。
     事情はどうあれ、罪は罪。「リバース」史上最高に拗れているこの二人ですが、それでも恩讐の彼方でリーザンとエゼカイルが見る景色は、幸せなものであってほしいと願う自分、脳内お花畑なのでしょうか。

    • 7
  2. 評価:5.000 5.0

    こんなの欲しかった!ぷちっとをポチッと

     本編中にマクシーやリフタンが、時々ファンシーに変化することがあって、その登場コマが無性に大好きなのですが、よもやよもや「そこ」だけで構成されたこんな作品が登場したなんて…オークの樹の精霊よ、ありがとー!♡そして、後悔のない10pt…これは、間違いなく「買い」です。
     いつもの登場人物が、ほっこりキャラになっているところが魅力的ですが、同時に読者があれこれ想像していた奥の話も再構築されていて、満足度アップ⤴️もう一度読み返したり、これからの展開の中であれこれ想像したりで、楽しみ方の幅も広がりそうです。
     願わくば、3話で終わらず、もっともっとスピンオフって欲しいかも…。ちなみにマクシー、赤と緑の色はリフタンに最高に似合っていると思うよ(笑)

    • 52
  3. 評価:3.000 3.0

    このヒロイン、意外とポンコツにつき…

     タグに「ラブコメ」とありますが、確かに画が美麗の割には、ズッコケ要素多め。それも、ヒロイン書意の空回り一人芝居が、主な要因。この一見しごでき女子、実は結構ポンコツです。
     まず、記者生命を左右するかもしれない重要なインタビュー相手の顔を知らない…そのせいで、千載一遇のチャンスを棒に振っています。準備期間は十分にあったんだから、事前になんとか調べとけよ。なりすましだったら、どーすんの?
     また、ライバル記者仲間に、自分のアポや取材内容を抜き取られている。以前も同じ手を使われてるんだから、もう少し身辺に気を配って、情報漏洩を防いだら?
     そして極めつけは、女を前面に出して時宴にインタビューしようとしたこと。いくら復讐のための結婚を目論んだにしても、仕事の場に持ちこんじゃダメでしょ!これのどこが敏腕記者なのぢゃ?そもそもクズ元カレ星州なんぞのために、ランク上の男と結婚して見返すという発想自体、負け犬思考で好きになれない。
     これから絵に描いたようなラブコメ路線が展開されそうですが、このままの書意なら、例えこの作戦がうまくいってザマァできても、ちょっとモヤモヤ…ヒロインとして、外見だけでなく、内面も強く美しく成長することを期待しています。

    • 3
  4. 評価:5.000 5.0

    「アデリエンの詩」が示唆するもの

     実の父親から虐げられて育ってきた公爵令嬢マクシミリアン。彼女が吃音であることは、決して本人の努力不足のせいではありません。現代日本の基準なら、確実に断罪されるであろう父クロイソ公爵も、この世界では強き権力者なのだから、どうにも手に負えない…⤵️
     物語の大きな柱は二つ。リフタンとマクシーのどうにもむず痒い拗らせ両片想いの行方と、自己肯定感・自己有用感皆無のマクシーの、自立と成長の軌跡というところでしょうか。無骨ながらも真っ直ぐに向けられるリフタンからの愛で、美しく花開いていくマクシーの姿には、目を奪われっ放しとなります。また、アナトールの役に立ちたいと必死で魔法を勉強する様に、彼女の人間としての成長を感じます。まさに愛と成長の物語。
     ところで、タイトルを「オークの樹の下」とした理由が気になっています。はじめは、カリプス城にあるオークの木のことかと思っていましたが、実はもっと深い意味がありそう…。「アデリエンの詩」に登場する英雄ウィグルとオークの樹の精の伝説が、リフタンとマクシーに重なって仕方ありません。二人が幸せになる結末しか受け入れたくないけれど、「アデリエンの詩」が二人の未来を示唆しているとすれば…この先、まだまだ試練の日々が続きそうです。どうぞ甦ったオークの樹の下で、幸せな二人の姿を見られますように。

    • 2
  5. 評価:4.000 4.0

    求む!弱肉強食下剋上物語

     序盤からいきなり胸悪展開、ヒーローがなす術もなく痛めつけられているのは、正直気分のよいものではない。それが、どう見ても理不尽である場合は、余計ムカッ腹が立ってくる。
     少なくても、この物語の世界観は、弱者に優しいものではない。カハールが蒼炎の翼のギルド長という時点で、こんな小物でも長になることを認める三流の実力主義社会であることが窺える。だからこそ、トーリのように運に恵まれ、「大賢者」に成り上がることも可能なのだろうけれど。
     では、たまたま兄ネイルからお守り代わりの魔石のペンダントを譲り受け、「ヒゲの本」を開くことができたトーリは、運が良かっただけなのだろうか。周囲の冒険者にはなくてトーリにあるもの、それは「家族を守りたい」「生き抜きたい」という強い信念。その思いに「ヒゲの本」が応えたように思う。なぜなら、本が求めているのは「強い冒険者」家族みんなで幸せになりたいというリアムの思いは、他のどの冒険者よりも純粋で、強いものであろうから。
     とはいえ、よもやここから100近くの魔石を集める展開!?どうか物語途中で、挫折しませんように…

    • 1
  6. 評価:5.000 5.0

    ヴィル様どこのどなた?

     どうしてヒロインやヒーローの身内って、こうもクズな設定が多いのか…。共感、協調、敬愛よりも、妬み、嫉み、追い落としの感情のほうが、人間の本性であると思いたくはないが、物語の展開上その方がドラマチックなのだろう。本作も、本来なら叔父一家が、エインズワース家直系であるリシェを護り育てることが正しい道であるにも関わらず、親子で追い落としにかかることで「悪役」となり、物語性を高めている。それが分かってはいるものの、やはり悪人がのさばっている序盤は、どうにもムカっ腹がおさまらない。
     それでも、ハリボテ聖女コーデリアによって喉を潰されたリシェ(少しは警戒しろや〜)の声は、思っていたより早く復活したし、謎のお隣さんヴィルは、アゼイン王国王太子なんぞ足下にも及ばない存在のよう…。ここから叔父一家&クズ王太子&アゼイン王国へのざまぁが始まるかと思うと、ワクワクしきり。
     それにしても、場合によっては超常的な力を発揮するヴィルの正体が気になる。おまけに彼は、元からリシェのことも知っているよう。よくある展開と思いつつ続きが気になって、ついつい星5をつけてしまう自分、結局作者さんの術中に嵌ってしまったい!(汗)

    • 3
  7. 評価:3.000 3.0

    なんか唐突過ぎるような?

     一国の王様が、突然お忍びで占い師を訪ねてくる!?準備期間も後ろ盾もなく、いきなり妃として後宮に入る!?王朝ものをたくさん読んできたせいか、どうしても違和感、唐突感が否めない。端正な画だけに、ちょっと残念です。
     そもそも、後宮で呪術的なことが起こっているのなら、王家お抱えの医者や占い師や呪術師や祈祷師が、まず事にあたるはず。それを、何故鈴華を後宮入りさせてまで〜?というのが、一番のツッコミどころ。いろいろ手を尽くして、もう八方塞がりだった?実は鈴華、チートな力の持ち主?そもそも、まだ大きな被害は出ていないのに、予防的措置とはいえ、どこの馬の骨とも分からぬ鈴華を妃にするあたり、崇楸詠サマ、余程切羽詰まっていたのかな。そのあたりの事情は、追々分かってきそうです。
     個人的には、王朝推理ものには面白い作品が多いと思っています。でも、ヒーローが「皇帝」の場合は、ちょっとモヤる。だって、大抵お妃様をたくさんもつ設定でしょ?鈴華だって、53番目。楸詠が、どういうタイプの王様か知らないけれど、日本人としては一夫一婦制を支持したいよな。

    • 0
  8. 評価:1.000 1.0

    馬鹿にするのも、ほどほどに…⤵️

     いろいろぶっ飛んだ作品を目にしてきたけれど、この作品はその中でも最たるもの。障がいをもつ人への差別意識を助長するような言葉選び、女性の意思を無視した出産の強制、挙げ句の果てに不当な束縛?例え最終的に、これらのことを全て逆転するような流れになったとしても、この序盤の表現に対する嫌悪感は、払拭できそうもにない。
     騙されたといえば、序盤の直人(←多分ヒーロー)のルックスと中盤以降のそれとの落差。青髪垂らした青年実業家風だったのに、途中から薄水色髪のオールバックのおっさんに…!詐欺だろっ💢
     その直人自身も、父親から鞭打ちされるなど、いろいろな形での暴力が容認されているこの作品、いくら無料分が多いとしても、読み続けるにはそれなりの覚悟が必要そう。いつでも離脱可能、読むことを強いられないだけ、ヒロイン順子よりは幸いか。

    • 1
  9. 評価:5.000 5.0

    「伝説」が新たな伝説を呼ぶ物語

    「ここは俺に任せて先に行け」…うん、何てカッコいい!古来、チーム戦(聖闘士なんちゃら、美少女戦士なんちゃらetc…)でよく使われた台詞。熱い友情に基づく自己犠牲精神に、胸を躍らせたものです。
     本作も期待を裏切ることなく、見事本懐を遂げて?無事帰還。ここで再会を喜び合い、大団円!…と思いきや、少年に若返った!?かくして戸籍上40代、精神年齢上30代、肉体年齢10代の表向きF級、ホントはS級の冒険者ロック(ラック)の誕生です。このとんでも展開、ご都合主義のように見えますが、設定がしっかりしているので、不思議とゴリ押し感がない…面白いです!
     少年ロックに対して、かつての相棒ゴランとエリックは、40代渋オジとしていい味出しています。二人の子供が全員女の子なのは、さりげなくヒーローに好意を集めようとする青少年漫画ならではの視点でしょうか。肉体年齢が10代の割には、ロックがギラギラしていないので、そこは戸籍上40代の良識が働いているのかもしれません。
     伝説となったラックが、ロックとして新たな「伝説」を築く物語、星5でお薦めです。願わくば、我にも「生命転移」の伝授を…(笑)

    • 1
  10. 評価:3.000 3.0

    その女、危険物につき取扱注意

     紹介文に「爽快ざまぁ三昧!!!!!」とありますが、本当にそうでしょうか。確かに神器とやら(どんな仕組みかよう分かりませんが…)を駆使してのざまぁ三昧、その部分だけは爽快です。でもその過程が、絵柄からは想像できないほど凄惨で、思いの外受け入れ難いのです。
     自分的には「お前はもう死んでいる」風に、敵役がどんどん分解されている印象。確かにそのまま生かしておいては、いろんな意味で禍根を残す可能性があるから「完膚なきまで根絶やしに」というエリザベート(=エリー)の行動も、理解しようと思えば理解できます。けれども、毒を食らわば皿まで、一族郎党連座制という流れは、かなり違和感。個人主義にどっぷり浸かって育った自分には、「そこにいただけで」「所属しただけで」命を奪われるという理不尽さは、到底受け入れられるものではありません。きっとこれは、エリザベートが「貴族」だからこそ思い至る結果なのでしょう。
     この女、どこまでやるのか…かつてないダークヒロイン、爆誕の予感です。

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