5.0
「君たちはどう生きるか」山田版
ん?300歳の死神さんで、余命半年?十分の一の人間時間でいけば、体感的に半月ってこと?!そりゃ、短いわ…あれ?10倍の6年?人間時間と死神時間、どっちに合わせればいいのか、分かんなくなっちまった〜い。
それはさておき、自分の時間が限られていると分かった場合、人はどう生きるのか…そして、周囲の人々は。それをどう支えるのか…命のQOLについて、ユーモアを交えつつ、真剣に取り組んだ秀作です。
普通なら、余命は闘病生活で占められるのでしょうが、山田さんの場合は、「死神病」。目立った症状がなく、元気に過ごせる期間の多い、余命半年です。だからこそ、「どう生きるか」の選択肢が広がり、迷いが生じ、後悔が残ってしまうのです。そんな山田さんと、彼女を取り巻く人々(ヒトぢゃないけれど…)の日常を、淡々と描いている本作、ほのぼのします、クスリとさせられます、鼻がツンときます、泣かされます…。
全ての生きとし生けるものに対して、いつか必ず平等に訪れる「死」。そのときを迎えるまで、自分はどう生きるのか、どう生きたいのかを、改めて考えさせてくれた作品、もちろん星5です。
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死神さんは余命半年