ソムタム田井のコスプレリポート:「クロノ・トリガー」30周年に先駆け クロノ&ルッカのレイヤー
配信日:2025/01/19 20:01
コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
本稿で紹介するのは、2024年9月26~29日に幕張メッセ(千葉市美浜区)で開催された「東京ゲームショウ2024(TGS2024)」で見つけた、「クロノ・トリガー」のクロノに扮(ふん)する向井さんと、ルッカに扮するやそにゃんさん。
コスプレイベントは前述のとおり、会場を彩るレイヤー陣の衣装を通して“最新の人気コンテンツ”を分析できるところが面白いポイントだが、その一方で懐かしいアニメやゲームのキャラクターと出会える点も、参加する上での醍醐味といえる。
「クロノ・トリガー」は、1995年3月11日にスーパーファミコン用ソフトとして発売されたRPG。「ドラゴンクエスト」シリーズの堀井雄二さん、「ファイナルファンタジー」シリーズの坂口博信さん、「ドラゴンボール」などで知られるマンガ家の鳥山明さんが手掛けた“ドリームプロジェクト”として話題になったタイトルで、3月に30周年を迎える。
これに先駆けてクロノのコスプレに挑戦した向井さんは、制作において、ウイッグの造形とボリューム感にこだわったという。
「今回のコスプレではウイッグの再現にこだわりました。原作絵の雰囲気になるべく近づけるように、ボリュームや束感を調整しています。特徴的な髪型なので、実際に被ったときのバランスにも気をつけて。頭でっかちにならないよう、シルエットのカッコよさを意識しつつ、こちらの形に仕上げました」
一方のやそにゃんさんは、細かく作り込んだ帽子の造形に注目してほしいと話す。
「鳥山明先生の衣装デザインは一見するとシンプルに感じますが、実際に作ってみるとなかなか難しくて。鳥山作品のコスプレをする際は毎回、試行錯誤しながら衣装制作に取り組んでいます。ルッカは帽子の造形が特徴的なので、各パーツのバランスや被ったときのサイズ感に気をつけながら制作しました」
取材・文:ソムタム田井
提供元:MANTANWEB