解説:「宇宙戦艦ヤマト」と「ガンダム」まさかのコラボ 聖地巡礼という新たな楽しみ
配信日:2026/07/12 13:01
人気アニメ「宇宙戦艦ヤマト」シリーズと「ガンダム」シリーズがコラボしたことが話題になっている。「宇宙戦艦ヤマト」のリメークシリーズの最新作「ヤマトよ永遠に REBEL3199(ヤマト3199)」の第六章「碧い迷宮」に、東京・台場のアニメ「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」の実物大ユニコーンガンダム立像が登場した。「ヤマト3199」は、西暦2207年の物語だが、なぜ実物大ユニコーンガンダム立像が登場したのだろうか。
◇福井晴敏つながりで
「ヤマト3199」の第五章「白熱の銀河大戦」のラストで、宇宙戦艦ヤマトが時空結節点を越え、約1000年後の未来に向かおうとする。しかしたどり着いたのは、約200年前、2026年の東京だった。新宿上空にヤマトが浮かぶという衝撃の展開に驚かされた人も多かったはず。第六章では、ヤマトが、東京スカイツリー、上野の西郷隆盛像や考える人、実物大ユニコーンガンダム立像などの東京上空を飛行するシーンが描かれた。台場公園(第三台場)にコスモハウンドが登場するシーンもインパクトが大きかった。
実物大ユニコーンガンダム立像は、全高約19.7メートル、重量約49トン。2017年9月から台場に設置されており、8月末をもって展示を終了する。「機動戦士ガンダムUC」は、福井晴敏さんがストーリーを手掛けており、福井さんは「ヤマト3199」の総監督を務めている。その縁もあって「宇宙戦艦ヤマト」シリーズと「ガンダム」シリーズのまさかのコラボを実現した。
「ヤマト3199」は、戦争への不安や情報統制による大衆の管理、同調圧力、AIの台頭と人間性の喪失など人類が今まさに直面している問題を描いているようにも見える。東京上空にヤマトが現れることによって、「ヤマト3199」は、フィクションではあるが、現実と地続きの物語であることを再認識させられるところもあった。
福井さんは「ヤマトが長らくできなかったことが一つあります。聖地巡礼ができなかった。せっかく現代にきたので、聖地を作り放題です」とも話していた。実物大ユニコーンガンダム立像の展示終了は近付いているが、聖地巡礼ができるようになったのは、ファンにとってうれしいところだろう。
YouTubeでは、福井さんと監督のヤマトナオミチさんが「ヤマト3199」の制作に向けて、ロケハンをした際の動画「『ヤマトよ永遠に REBEL3199 第六章 碧い迷宮』ヤマサンポ 東京編」が公開されており、聖地巡礼の参考になるはず。
◇「宇宙戦艦ヤマト」が存在しない世界
ヤマトは2026年の東京の上空に登場し、驚いた人々はスマホでヤマトを撮影するシーンもある。ただ、「ヤマトだ!」とは気付いていない。つまり、この世界に「宇宙戦艦ヤマト」というアニメは存在していないのだ。一方、実物大ユニコーンガンダム立像があるということは「ガンダム」シリーズは存在している。
「宇宙戦艦ヤマト」と「ガンダム」シリーズの第1作「機動戦士ガンダム」はともに日本のアニメに革命を起こした名作だ。「宇宙戦艦ヤマト」がなければ「機動戦士ガンダム」は生まれなかったと言われることもある。
福井さんは、7月9日に開催された第六章の舞台あいさつで、脚本の岡秀樹さんと「『ヤマト3199』のガンダムはどう生まれたのか?」と考えたことを明かしていた。話し合う中で「『(宇宙空母)ブルーノアじゃないか』という結論」になったという。
「宇宙空母ブルーノア」は、「宇宙戦艦ヤマト」を手掛けた西崎義展さんが企画、原案などを担当したテレビアニメで、1979年10月に放送を開始した。「機動戦士ガンダム」が放送を開始したのは1979年4月なので、「ヤマト3199」の世界では「宇宙戦艦ヤマト」の前に「宇宙空母ブルーノア」が制作され、「宇宙戦艦ヤマト」は生まれなかったという設定なのだと考えられる。
設定の妙や作中の世界観に思いを巡らせるのも一興ではあるが、やはりファンにとって一番の喜びは「宇宙戦艦ヤマト」で聖地巡礼を楽しめることだ。実物大ユニコーンガンダム立像の展示終了という寂しいニュースはあるものの、ぜひ東京の空を見上げながら、新たに生まれた聖地をたどってみてはいかがだろうか。(阿仁間満/MANTANWEB)
提供元:MANTANWEB











