石川界人×瀬戸麻沙美×雨宮天×上田麗奈:「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」インタビュー(1) 謎のミニスカサンタとは!?
配信日:2025/07/05 9:01

人気ライトノベル「青春ブタ野郎」シリーズ(電撃文庫)の“大学生編”が原作のテレビアニメ「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」が7月5日からTOKYO MXほかで放送される。テレビアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」が2018年10~12月に放送され、劇場版アニメ「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」も上映されてきたが、“大学生編”は約7年ぶりのテレビアニメシリーズとなる。高校生だった主人公・梓川咲太が大学生になり、新たな人間関係の中で、新たな悩みに向き合っていくことになる。梓川咲太役の石川界人さん、桜島麻衣役の瀬戸麻沙美さん、広川卯月役の雨宮天さん、新キャラクターのミニスカサンタ役の上田麗奈さんに、収録の裏側、謎のミニスカサンタについて聞いた。
◇大学生編の変化とは?
--大学生編での変化は?
石川さん 高校生の時と比較すると社会が広がり、咲太は人とのコミュニケーションの取り方が一歩引いた感じになっていると演じる中で感じています。その中でも変わらないのは麻衣さんへの愛で、愛がより深まっています。深まって、強固な絆になっているんです。それは、ただイチャイチャしたり甘さが増したりということではなくて、関係性が深まってやり取りがより気楽なものになっているんです。ため口が出てくるようになったりと、心の距離の近さを意識しながら演じています。高校生編の時から着実に距離を縮め、多くの時間を過ごしお互いの認識をより深めていったことが想像できるので、そこを踏まえて収録に臨みました。
瀬戸さん 麻衣さんに関しては、そんなに変化を感じていないんです。高校生から大学生になると、世界がすごく変わると思います。でも、麻衣さんは幼い頃から、学業ともう一つの世界を既に持っていましたし、性格的にも超人的なところがある人なので、動じたり、変化したりしないかな? 高校生から大学生になると、高校は制服が多いですし、大学でみんなが私服になっていくことが新鮮で、それぞれのパーソナルなところが見えてくる時期だとは思います。でも、麻衣さんはブレることはないのかもしれません。でも、自分の恋人であったりとか、周りの人たちが一つステップを進め、環境が新しくなったことは、意識している部分はあるのかなと思います。麻衣さんは、仕事への前進がすさまじくなっていて、みんなといる時間がちょっと少なくなったかな?とも思ったりしました。石川君が言っていたように、特別変わるのではなく、一緒にいる時間が長くなったからこそ、愛情の形が家族に近く、柔らかく自然と変化しているようにも感じました。
雨宮さん 卯月はあまり変わっていないかもしれません。それが大学生編で意味を持つので、私は、高校生編と大学生編の間の成長を考えず演じようとしました。
--上田さんは大学生編からの出演になりましたが、意識したことは?
上田さん 最初は「何も考えずにお芝居してください」というお話だったので、目的や正体などをあまり深く考えずに、その場の会話に重きを置いていきました。皆さんとの掛け合いができたから、助けられた部分も多かったです。
--テレビアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」が2018年10~12月に放送され、その後は劇場版が展開されてきましたが、約7年ぶりのテレビアニメシリーズになります。
石川さん 勝手な偏見なのですが、劇場版になった後もう一度テレビアニメシリーズになるのは珍しいですよね。原作を読んでいると、シリーズじゃないと表現が難しいところがあるとも感じていました。霧島透子という未知な存在がありつつ、各ヒロインの悩みに向き合っていくことになります。シリーズになることで伝わりやすい形で作品の良さをお届けできるはずですし、うれしかったです。
瀬戸さん 1週間に一回ずつ放送され、それを楽しみにするのが好きなので、うれしいです。放送にのめり込んで、それから1週間、次のエピソードについて考える……と思考する時間が物理的にできますし、大学生編はシリーズにぴったりだと思います。霧島透子の歌がネットに出たりしていますが、ああいうギミックもテレビアニメシリーズだからできることなのかな?と思っていて、ワクワクします。
雨宮さん 1期の卯月は「スイートバレット」のリーダーとして、ちょこちょこ出ていて、「おでかけシスター」でしっかり出てくる印象があると思いますが、大学生編では、卯月のことがジワジワと描かれることになります。シリーズとしてそこが描かれるのは、卯月を演じる身としてうれしいです。
上田さん 最初、タイトルを見た時、ラブコメなのかな?とも思ったのですが、ラブコメもありつつ、SFのような思春期症候群という要素、ミステリー要素がすごく強いと感じました。瀬戸さんのお話にもあったように、毎週、引きがあって、次のエピソードについて考えるのに向いている作品なのかなと思います。ミニスカサンタは誰なんだ?と考えながら見ていると、すっきりもするし、びっくりもするし……という感じになっているはずです。
◇男性キャストが増えた!
--収録の雰囲気は?
瀬戸さん 居心地がよすぎます! 「青ブタ」に関わってきた期間が長くなってきて、今回は新しいキャラクターも登場しますが、どんな人が入ってきても、みんなが“青ブタファミリー”になっていると勝手に思っています。皆さんも経験値がすごくあって、例えば難しいことを言われても、瞬時に方向修正するので、収録時間がアッという間だったという印象があります。
雨宮さん 今回はキャストが多いですよね。進行が早いから、休憩時間はほとんどないのですが、時間ができたらおしゃべりしていて、本当に和気あいあいとしています。無理なくそこにいられるような心地いい現場なんです。
上田さん 咲太君と麻衣さんの絆が深まり、ツーカーの二人のようにも見えますが、石川さんと瀬戸さんも長年一緒に仕事をしてきたツーカーの空気感なんです。それがすごく印象的でした。あと、個性的なキャラクターを演じているキャストの皆さんが華やかなんです。お芝居やたたずまいもそうですし、存在自体がもう華やかなメンバーばっかりそろっているので、まぶしい!と思っていました。
石川さん 大学生編になって女性のキャストも増えるのですが、男性キャストも増えました。それが本当に救いになりました。別に女性が多くて気まずいとかではないのですが、同性が現場にいると気楽に話しかけられますからね。咲太の社会が広がったように、僕自身もそう感じていました。劇場版の辺りでコロナ禍になり分散収録だったのですが、大学生編からはみんなで集合して収録できるようになったので、そういった意味でも作品の空気感をつかみながらアフレコに臨めました。
瀬戸さん 楽しいです!
◇ミニスカサンタと麻衣は…
--上田さんは「青春ブタ野郎」シリーズにどんな印象を持った?
上田さん キャラクターが等身大、現代的な悩みを持っていて、共感したり、親近感が湧きました。そこに対して真剣に向き合ってくれる作品なので、思春期のことを思春期のうちに向き合い、解決しようとしてくれますが、現実世界だと、そこまでしっかり向き合って、大人になることは難しいことが多いとも思います。私も救われるような気持ちになります。どのキャラクターも根っこが近い気もしました。自分もそういうことあるなあ……とどのキャラクターにも感じましたし、そこを含めてずっと見ていきたい作品だと感じました。咲太君は「優しい人になりたい」と言っていたように、寄り添ってくれる優しい作品です
瀬戸さん 麗奈さんがミニスカサンタに決まったと聞いて、おおっ!と超盛り上がりました。長く続いた作品に途中から出演するので、不安もあったと思うのですが。
上田さん 自分に常に自信がないタイプなので、足を引っ張るんじゃないか……と震えていました。テストも本番も、皆さんの会話が流れるようで、すごく気持ちよくて。咲太君は淡々しつつも、関係性の違いが見えるお芝居でそれぞれ掛け合いをされていて、巧みだ!って思ったり。本当にすごい人ぞろいなので、不安でした。最後は休憩中に皆さんとしりとりをできるくらいコミュニケーションが取れるようになっていましたが。
石川さん (上田さんは)本当にぴったりですよね。ミニスカサンタの正体がどうであれ、この作品のヒロインは内面に悩みを抱えていて、その悩みがキャラクターの個性になっているけど、その中でもミニスカサンタの思春期症候群は繊細な心が作り出すものなので、表現としても繊細になってくると思っていました。上田さんのお芝居はぴったりなんですよね。
--ミニスカサンタは謎が多いキャラクターです。ネタバレなしに説明するとしたら……。
上田さん 性格は勝ち気な人だと思います。
瀬戸さん 「私のこと、見えているんだ」というセリフが麻衣さんと一緒なんですよね。
上田さん 麻衣さんとの関係は? つながるのかな?
石川さん ミニスカサンタは麻衣さんの初登場時と同じセリフを言っています。なおかつ彼女の境遇や強さも麻衣さんと似ているところがあるのかもしれません。生き方や環境が違う“桜島麻衣の別ルート”を歩んだ人はこうなるのかな?と垣間見える存在になっているんじゃないでしょうか。
インタビュー(2)に続く。
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