松岡禎丞:「鬼滅の刃」 大切な仲間を得た伊之助の柔らかさと勢い “炭治郎”花江夏樹、“善逸”下野紘に「負けたくない!」

配信日:2025/08/03 7:31

「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」に出演する嘴平伊之助役の松岡禎丞さん
「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」に出演する嘴平伊之助役の松岡禎丞さん

 吾峠呼世晴(ごとうげ・こよはる)さんの人気マンガが原作のアニメ「鬼滅の刃」の新作劇場版アニメ「劇場版『鬼滅の刃』無限城編 第一章 猗窩座再来」が7月18日に公開された。「無限城編」では、鬼殺隊と鬼舞辻無惨ら鬼たちとの最終決戦が描かれる。第一章では、多くの鬼殺隊士、柱が緊迫感を持って無限城に落ちていく中、嘴平伊之助は、これまでと変わらぬ猪突猛進ぶりを見せる。2019年4月に放送を開始した「竈門炭治郎 立志編」から伊之助を演じている声優の松岡禎丞さんに「無限城編」へ懸ける思い、伊之助に感じている“変化”について聞いた。

 ◇仲間の尊さを知った伊之助 「猪突猛進!」にも変化

 第一章の映像を見た松岡さんは、その映像美に驚かされたという。

 「『鬼滅の刃』を知らない方であっても、ここから見てハマること間違いなしの映像美だと感じました。お芝居もそうですが、物語は本当に最初から最後まで息をつかせません。冷静に見えても内面はマグマのごとくふつふつとした熱いシーンもあり、本当に皆さんに見てほしいと思います」

 無限城に落ちた伊之助は、鬼を次々と倒していく。その様は楽しそうでもある。松岡さんは、第一章の伊之助をどう捉えて演じたのだろうか。

 「伊之助は『無限列車編』で本当に打ちのめされました。戦いたくても戦えない実力差といいますか、やけくそになり突っ込んでいったとしても絶対に勝てないということを生物の本能的に知ってしまった。そこから隊士の仲間を得たりもしますが、伊之助自身としては、己が強くならなければならない。また自分が強くなったとしても、とにかく次の強い敵にぶち当たっていきたいというところが変わっていないので、『無限城編』でも、基本的に伊之助は段階を踏んでそのまま直進していると捉えています。ただし以前とは違い、仲間の尊さも自覚している。これを伊之助本人に言ったら、『ちげー!!』と言われそうですが」

 「強い敵と戦いたい!」という面では変わっていないが、松岡さん自身、伊之助を演じる上でのアプローチは「最初の頃とは全然違う」と語る。

 「見ている方、聴いている方は、そんなに変わっていないように感じると思うのですが、自分としては明確に変わったと感じていて、言葉のやりとりが少し柔らかくなっているように思います。仲間たちと一緒に訓練をするという経験を経て……伊之助としては仲間ではなく子分なのですが……今までずっと一人だった分、同じ釜の飯を食って家族のような、本能的に大切なものになっているんじゃないかと。荒々しいところは抜けていませんが、その荒々しさも昔は敵意まみれだったものが今は柔らかくなったと思う部分もあって。戦いのシーンなどでは、お芝居は段階的にどんどん上がっていっているのですが、根本的な部分が柔らかくなっていっている」

 伊之助の口癖である「猪突猛進」も意味合いが変わってきていると感じているという。

 「昔は『猪突猛進』と言いたいだけで、勢いで言っているだけのようでしたが、今は『猪突猛進』の中で、自分以外のことも考えている」

 そうした変化がありながらも、伊之助を演じる上で「絶対なくしてはいけないのは勢い」だという。

 「あの勢いを見ていて気持ちいいと思っていただけるように、そのラインは絶対に外さないようにしています。少しでも勢いを落としてしまうと、きっと伊之助ではなくなってしまうので。どんな困難な状況でも、意味が分からない状況でも、とにかく伊之助は突き進む人間だというところですね」

 ◇限界突破の収録 花江夏樹の演技に鳥肌

 松岡さんは「伊之助が人の温かさに触れたのが炭治郎、善逸の2人だった」と語り、松岡さん自身が演じる花江夏樹さん、下野紘さんから受けた影響も大きいという。

 「これは、鼓屋敷(『竈門炭治郎 立志編』)の頃から始まっていたと思います。炭治郎役の夏樹の芝居は現場で聞いていて鳥肌が立つくらいのことをやっているんです。そうすると『負けたくない』という気持ちと、こいつと同等のところにいないと、この作品は成立しないという気持ちにさせられる。夏樹が率先して、どんどん現場の士気を上げて周りをたき付けている部分もあり、そこに置いていかれるわけにはいかない。下野さんもそう思っていると思います。下野さんも下野さんで、最初から限界突破していたので」

 松岡さんは、「鬼滅の刃」の収録は「シリーズを重ねるごとにどんどん苛烈さが増しています」といい、「みんな限界を超えていますよね」とその激しさを語る。

 最後に、三部作となる「無限城編」に向けた思いを聞いた。

 「炭治郎、善逸、伊之助の3人に関して言えば、どんどんとスイッチが入っているという状態になっています。炭治郎は最初からスイッチが入っていて、それこそ『竈門炭治郎 立志編』の第一話からブレていない。善逸も第一章で覚悟のあるような表情をして無限城へ落ちていった。今の伊之助は『強いやつと戦いたい!』という状態。今後も思い切りやらせていただきたいと思うので、ぜひとも最後までついてきていただけたらなと思います」

 「鬼滅の刃」は、家族を鬼に殺された竈門炭治郎が、鬼に変異した妹・禰豆子を人間に戻すために鬼殺隊へ入隊する……というストーリー。原作は、2016~20年に「週刊少年ジャンプ」(集英社)で連載された。コミックスの全世界累計部数は2億2000万部以上。テレビアニメ「竈門炭治郎 立志編」が2019年4~9月に放送され、2020年10月公開の劇場版「無限列車編」が国内累計来場者数約2897万人、国内歴代興行収入1位となる約404億円を記録した。「遊郭編」が2021年12月~2022年2月、「刀鍛冶の里編」が2023年4~6月、「柱稽古編」が2024年5~6月に放送された。

※禰豆子の「禰」は「ネ+爾」が正しい表記となる。 ※鬼舞辻無惨の「辻」は点一つのしんにょうが正しい表記となる。

提供元:MANTANWEB

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