石川界人×瀬戸麻沙美×雨宮天×上田麗奈:「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」インタビュー(2) 咲太&石川界人のココがスゴい!

配信日:2025/07/05 9:02

「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」のビジュアル(c)2024 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project
「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」のビジュアル(c)2024 鴨志田 一/KADOKAWA/青ブタ Project

 インタビュー(1)の続き。人気ライトノベル「青春ブタ野郎」シリーズ(電撃文庫)の“大学生編”が原作のテレビアニメ「青春ブタ野郎はサンタクロースの夢を見ない」が7月5日からTOKYO MXほかで放送される。テレビアニメ「青春ブタ野郎はバニーガール先輩の夢を見ない」が2018年10~12月に放送され、劇場版アニメ「青春ブタ野郎はゆめみる少女の夢を見ない」「青春ブタ野郎はおでかけシスターの夢を見ない」「青春ブタ野郎はランドセルガールの夢を見ない」も上映されてきたが、“大学生編”は約7年ぶりのテレビアニメシリーズとなる。高校生だった主人公・梓川咲太が大学生になり、新たな人間関係の中で、新たな悩みに向き合っていくことになる。梓川咲太役の石川界人さん、桜島麻衣役の瀬戸麻沙美さん、広川卯月役の雨宮天さん、新キャラクターのミニスカサンタ役の上田麗奈さんに、咲太のキャラクター、咲太を演じる石川さんの魅力について聞いた。

 ◇雨宮天の演技のさじ加減に感動

 ー-気になるキャラクターは?

 石川さん  福山ですね。咲太とは方向性が違うのですが、優しい人なんです。咲太は有名人と付き合っているし気を使われる存在になるけど、話しかけてくれて一緒のことをやることも多くなるのですが、それは彼の優しさなんですよね。気遣いがあるんです。咲太には「優しい人になりたい」という志がありますし、福山のような人に触れるとすごく素敵だと感じるんです。

 瀬戸さん 各キャラが気になりますが、赤城が抱えるものは、共感できるところがありました。彼女を見ていると、過去にそういう思考になったことがありますし、もどかしい気持ちにもなります。特に赤城にはそこをくすぐられた気がしました。山根綺ちゃんのお芝居もすごく繊細で、痛みをすごく丁寧に表現されていたので、現場での赤城のお芝居がすごく印象的でした。声色に経験が乗っている感じがしたんです。

 雨宮さん 私は双葉がすごくいいなと思います。大学生になっても、なんだかんだで咲太と近いところにいて、環境が変わっても変わらず頼れる友達であるという二人の距離感がいいんですよね。高校生の時からよかったけど、大学生になるとより一層いいんです。咲太は、女の子を支え、救ってあげるポジションですが、大学生編の双葉に対しては、咲太が頼っているんです。それに、双葉は、すごくいいことを言うんですよね。新しい視点からの意見で、凝り固まってた考えを覆してくれて、一視聴者としてもドキッとするような核心を突いたようなことも言ってくれます。それがすごく気持ちよくて、好きです。

 上田さん 私はづっきー(卯月)のエピソードに共感できて、グッと好きになりました。づっきーの悩みにも共感できたし、づっきーを見ている人たちのことも分かるんです。悩んだ結果、ちょっと様子が変わるのですが、同じキャラクターだけどちょっと違うというさじ加減がすごく気持ちいいんです。雨宮さんのお芝居のさじ加減が本当にドンピシャです! 感動して、より好きになったキャラクターです。

 雨宮さん ええっ! (上田さんが言ったことを)寝る前に思い出します!

 ◇石川界人が作り出す空気感

 --咲太の格好いいところ、にやついてしまうところは?

 石川さん 咲太が素敵だなと思うのは、ことあるごとに麻衣さんに対して「大好きです」と伝えるところです。高校生の頃からも変わらないのですが、数年間付き合い大学生になっても彼なりにその言葉には大きな意味があると認識した上で伝えているのが素晴らしい。意味があるというのは「夢見る」でも表現されていて、翔子さんからもらった三つの大好きな言葉の中にもあります。言われた側はうれしく、うれしいから相手にも伝えるといううれしいやり取りがあって、すごくいい男だなと思います。

 瀬戸さん ちゃんと言葉で伝える格好よさもありますよね。日常の中に溶け込んでいるセリフもいいですよね。花楓に対する言葉のかけ方も考えていないようで考えて言葉選びをする時もあって、雑に扱うときもあれば。 二人で生活してきたから、当たり前にサポートもします。花楓の受験の日の朝ご飯を作るようなところも好きです。

 雨宮さん 卯月との会話で、二人の空気感がすごくいいなあ……となったシーンがありました。咲太は、悩みを持ったいろいろな女の子たちがいる中で、誰とでも近い心の距離で話せるんですよね。二人の空間を作るのが上手だと思います。そのやり取りが私はすごく好きですね。

 上田さん 今一番ほしい言葉をくれる人という印象もあって、本当にすごいなあと思います。麻衣さんとのほほ笑ましいシーンでは、麻衣さんがすっごく可愛くて。この笑顔を作れるのは咲太君だけなんだろうなと、ニヤリとしてしまいました。

 --咲太を演じる石川さんの印象は?

 石川さん ちょっと! そういうのやめましょうよ(笑)。

 --咲太が魅力的なのは、石川さんに寄るところも大きいので、お願いします!

 瀬戸さん 咲太は一番セリフが多いし、各キャラクターと全部向き合っているので、心が削られることも多いと思うのですが、石川君は抱え込むのではなく「ここが難しいんだよな」と現場で口に出してくれるタイプで、「そんなことないよ」「ここはそうじゃない」というように自然にお話できるんです。座長が抱え込みすぎないので、空気感を作ってくれると感じています。

 雨宮さん その時々の空気感を大事にされているように、常々感じています。二人で掛け合うシーンのテストで、私の感情がどんどん乗ってきて、予定していた流れと少し変わってしまっても、その時の空気感やテンポに合わせて、咲太として返してくれるんです。麻衣さんと咲太のやり取りでも、その時に出てきた会話の空気感や速度で会話しているようで、会話を大切にしていると勝手に思っています。

 石川さん その通りです(笑)。

 瀬戸さん 喜んでいる!

 上田さん 頭がとってもよくて、論理的なんですよね。

 石川さん はい、論理的です(笑)。

 上田さん 論理的なのですが、掛け合っていると、瞬間的なフィーリングやグルーヴ感を大切にされていて、どっちも備えている方なんです。デビュー当初にお会いした時から、印象として変わっていないところです。私が論理的だったり、言語化したり、客観的に捉えたりするのが得意ではないので、困った時に「石川さんから見てどうでしたか?」と聞きたくなります。それに、しっかり答えていただいて、助けられることがすごく多いんです。それもデビュー当時から変わらなくて、ずっと「面倒見のいいお兄ちゃん」という印象です。

 瀬戸さん 実はみんな同級生なんです。デビュー時期もほぼ一緒でして。

 石川さん 同級生にこんな話をしていただけるなんて……。耳が真っ赤になっています(笑)。

 ◇グレーなものをグレーなままに

 --大学生編ならではの見どころは?

 石川さん 思春期症候群という原理、原則は変わっていないのですが、一歩大人になり、社会性、挫折、理想など自分たちが生きていく中で、実現しようとしているものにどうしても届かない状況で起こりうるアイデンティティークライシスが描かれます。思春期特有の承認欲求、狭い社会でのコミュニケーションの悩みがより拡大して、解決方法は劇的なものばかりではないのですが、より大人の解決方法にもなっています。白黒つけるだけが解決ではなくて、グレーなものをグレーなままにしていてもいいんだという受け入れ方が強く出ていると思います。

 瀬戸さん 悩みに対して悩むというよりは、悩みに気づいて分かっているのにどうにもできない焦りもあって、そこから意地になってしまう人、諦めてしまう人の分岐みたいなところの悩みが多いという印象です。心に響くのですが、より静かな物語になったようにも感じています。それが「青ブタ」の魅力だと再認識しました。

 雨宮さん 中学生、高校生という“ザ・思春期”みたいな時期を終えた後、大人の一歩手前という絶妙な時期で。ある程度の人生の積み重ねがある状態だから、積み重ねを感じる悩みが増えているようにも感じます。複雑さ、深さが増した形になっているんですよね。

 上田さん 中学生、高校生は決められた授業、制服などがありましたが、考えることが増えてくるので、悩んじゃうよねと思います。重い決断が多くなってくる時期なので、石川さんが「グレーならグレーで」というお話をしていましたが、曖昧でもオッケーとしつつ、自分の意思で選ばせてくれる。すごく難しい時期なんですよね。

 --最後にアニメの放送を楽しみにしている人にメッセージをお願いします。

 石川さん ずっとそうではありましたが、皆さんの悩みに寄り添い、ヒントを与えてくれるような作品になっていると思います。演じてみて改めて思ったのが、この作品は悩み、自己否定、ネガティブな思いを決して否定するわけでなく、ただ肯定するわけでもない、ありのままでいい、自分の考え、生きていること自体を肯定してくれる作品になっています。こういうことを感じていたなあと振り返ったり、悩みに対してこういうふうに考えてみようとなったりとあらゆる世代の方に思いを届けられる作品になっていると思います。ぜひ、楽しんでいただけたらうれしいです。よろしくお願いします。

 瀬戸さん ファンの皆さん、お待たせしました! シリーズアニメとしてじっくり楽しみ尽くしてください。私も一緒に楽しみます! テレビアニメ、劇場版とたくさんあるので、ここから入れないんじゃないかな?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、大丈夫です! ファンの皆さんが布教するチャンスでもあるので、ぜひとも作品の魅力を広げていただきたいです。初めて見る方も絶対に引き止める力があります。「青ブタ」を好きになっていただけたらうれしいです。

 雨宮さん 卯月は序盤でメインとなるキャラクターで、メインとなるキャラクターは変わっていきますが、ずっと面白いので、期待してて楽しみにしていただきたいです。今まで出てきたキャラクターたちは、変わらないまま、そこにいてくれるのですが、新しいキャラクターが登場し、エンディングが変わったり、新しい部分もたくさんあります。変わらなさと変わったところを楽しんでいただけたらうれしいです。

 上田さん 「青ブタ」のことを深く知って、こんなにいろいろな要素があって、心に染み込んでくる作品なんだと感じて、すごく好きになりました。自信を持って皆さんにお届けできる作品になっているので、ぜひ楽しく見ていただきたいです。愛ってなんだろう?となるかもしれませんが、愛だなぁ……と思いながら、見ていました。ミニスカサンタは、自らを霧島透子だと発信していますが、霧島透子の謎ももしかしたら分かってくるかもしれません。そこもぜひ注目してください。

提供元:MANTANWEB

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