ソムタム田井のコスプレリポート:タイトなボディースーツの「ベヨネッタ」コスプレ 特徴的な髪型は地毛で再現
配信日:2025/05/11 20:01

コスプレは自宅で気軽に楽しめる趣味であり、アニメやゲーム、マンガなどの人気のバロメーターとしても注目を集めている。コスプレ文化の研究家でライター兼カメラマンのソムタム田井が、イベントに取材、参加して見つけたハイレベルなコスプレーヤーをピックアップ。衣装、ウイッグ、メーク、体づくりなど、キャラクターになりきる上でのこだわりについて聞く。
世界最大級のフィギュア、造形物の祭典であり、プロ、アマチュアを問わず、誰でも制作したキットを持ち寄って展示、販売できるイベント「ワンダーフェスティバル2025[冬](ワンフェス)」で撮影、インタビューした、アクションゲーム「ベヨネッタ」の主人公、ベヨネッタに扮(ふん)するテレジアさんを紹介する。
「ワンフェス」といえば、ほかのコスプレが楽しめるイベントと比べて、衣装や武器などの造形に注力するレイヤーが多いところも特徴として知られている。テレジアさんによると、こちらの衣装では“金の鎖”の造形に工夫を凝らしたという。
「長年一緒に写真作りをしているカメラマンさんが造形の得意な方なので、衣装&小道具一式を制作していただきました。こちらの衣装は各所に金の鎖が付いているんですけど、別のベヨネッタレイヤーさんから、本物の鎖を使うと関節が曲がらなくなる……というアドバイスをいただいたので、金のゴム紐を鎖編みにしたものを用意して。それを縫いつけて現状の形に仕上げました」
特徴的な髪型は、できる限り地毛で再現することにこだわった。
「髪形に関しては、ベヨネッタのヘアスタイルは“夜会巻き”と解釈して、地毛で再現することにこだわりました。頭頂部の髪は、穴を開けた紙コップからポニーテールの先を出し、毛を巻きつけて接着して。さらに地毛でシニヨンを作り、上から被せてピンで留めることで特徴的なシルエットを再現してみました」
メークに関しては比較的スムーズに再現できたそうだが、実際に会場で衣装一式を着用したところ、いろいろと改善するべき点が浮き彫りになったと話す。
「元々の作画がリアル感のある大人っぽいビジュアルなので、カラコンの色を合わせたり、アイシャドーを紫にしたくらいで、後はほとんど普段のメークと変わらないですね。ただ衣装は、私にとってはかなりの重装備で、案の定、会場内を移動するたびにパーツがどんどん壊れたり、崩れ落ちたりして……。制作者のカメラマンさんに同行していただいたおかげで、なんとか最後まで保てた感じです。全体的に修繕して、また別のイベントでも着たい一着です!」
取材・文:ソムタム田井
提供元:MANTANWEB