独占有名人インタビュー:高杉真宙:「プリンシパル」では王子様キャラなのに、実は超インドア&人見知り!?漫画を演じる熱い姿勢とは?
更新日:2018/02/27 10:00
映画やドラマに引っ張りだこのイケメン俳優・高杉真宙さん。いくえみ綾原作の映画「プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~」(2018年3月3日公開)では、柔和なモテ男子の桜井和央(さくらい わお)役で出演する高杉さんは、実は根っからの漫画好きなんだとか!漫画原作のキャラクターを演じるための独自の方法とは!? 最近ハマっている漫画もたくさんオススメしてくれました!
オススメした漫画を読んでもらえると嬉しい
――漫画はどんなときに読みますか?
普段からよく読みます! あまり外に出るタイプじゃないので、漫画とゲームがオフの日の過ごし方です。めちゃくちゃインドアですよ(笑)。読み始めたのは小学1年生ごろからですが、上京してから特に読むようになりました。
高杉真宙
1番多いときは、書店に行くたび「これくらい」(と、両手で20cmほどの厚さを示す高杉さん!)の量を買ってました。その頃は1カ月で30冊くらい読んでたと思います。前は撮影で地方に行った先で漫画を買って、家に郵送することも多かったんですが、最近は電子書籍でも読むようになりました。
高杉真宙
――まわりの人と漫画についてお喋りすることもあるんでしょうか。
高杉真宙
友達とはよく話しますし、年の近い俳優さんと撮影の待ちの時間に話をすることもあります。現場で布教ばかりしてます! 僕は趣味が漫画とゲームだけだし、人見知りなので…この切り口でしか人と話せないんです(笑)。
僕は弟が二人いるんですが、特に末っ子がよく漫画を読むんですよ。僕の知らないところでアニメとか勝手に詳しくなっていくので、「これも面白いよ!」とオススメしたりします。相手が好きそうなものを教えてあげるのが結構好きで、オススメしたものを読んでくれたら嬉しいし、ハマってくれるともっと嬉しいです!
――根っからの漫画好きとお見受けしました。ぜひ、高杉さんが最近はまっている作品をお聞きしたいです。
色んなジャンルを読むんですが、「町田くんの世界」 (安藤ゆき/集英社) は友達に勧められて知りました。少女漫画なのに主人公・町田一(まちだ はじめ)くんが爽やかなイケメンじゃないという意外性と、そんな町田君の人柄や性格がみんなに愛されているというところが好きです。普通さ加減がすごく落ち着くというか…何も起こらない日常の温かさが魅力的です。
- 少女漫画 町田くんの世界
- 4.5 (1290件)
あと、森薫先生(漫画家。代表作に「乙嫁語り」「エマ」など)の作品のように描き込んである漫画が大好きなので、「空挺ドラゴンズ」 (桑原太矩/講談社) は絵に目を奪われましたね。ファンタジーで冒険で……ドラゴン肉の料理もおいしそうなんです!
特に好きなのはジローとカーチャのお話です。「この二人、このまま終わっちゃうんだ。もっと見ていたかったな……」と寂しい気持ちになったんですが、グッときました。このエピソードでジローが大好きになりましたね。
――お話の端々からキャラクター愛が伝わってきます。登場人物には感情移入する方ですか?
漫画の世界は第三者の目で楽しんでいるので、自分とキャラを重ねることはあまりないですね。でも、「もし自分がこういう状況になったら、主人公のように生きていけるかな?」みたいに考えたりはします。
高杉真宙
例えば、「自殺島」 (森恒二/白泉社) とか。不穏なタイトルですが、意外と前向きな内容なんです。自殺未遂者の人たちが特殊な環境に追い込まれて、生きていく希望を見つけたり、生きている理由について考えたりするんですが…「人は何のためにいるんだろう」なんていう問いに向き合えるのは、あれほど追い詰められた状況だからなのかなとか考えさせられました。
- 青年漫画 自殺島
- 3.5 (866件)
「自殺島」―それは、自殺を繰り返す“常習指定者”達が送られる島。主人公・セイも自殺未遂の末、そ...
ほかにサバイバル要素のある作品では、「漂流ネットカフェ」 (押見修造/双葉社) は設定が面白くて! 「ネットカフェから飛んでっちゃうんだ!」と驚きました。あとサバイバル漫画の名作といえばやっぱり「漂流教室」(楳図かずお/小学館)、これはぜひとも読みたいです!
――ハラハラドキドキするのも漫画の醍醐味ですよね。
はい! 僕は表紙買いをよくするんですが、「ジャガーン」 (金城宗幸/にしだけんすけ/小学館) は見つけたとき衝撃的でした。グロいのにカラフルで美しいなと思ったんです。1巻で引き付けられて、すぐに2巻を買っちゃいました。敵の怪物がすごく変で面白いんですよ(笑)。
人間が、どんな風に怪物として変身するのかも見ごたえがあります。始まったばかりでこの先どうなるのか予想つかないので続きが楽しみです。
“ファンとして大好き”だからこそ大事に演じたい
――映画『プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~』(2018年3月3日公開)では、桜井和央(さくらい わお)役で出演されますね。原作「プリンシパル」 (いくえみ綾/集英社) を読んだ印象はどうでしたか?
僕はどんなキャラクターや役に対しても愛情が湧くんですが、和央のことは特にファンとして大好きになって。大事に演じたいという気持ちがさらに強まりました。
高杉真宙
――和央とご自身の共通点はありますか?
自分と和央はあんまり似てると思っていないですが、境遇に対して重なる部分がありました。僕も、女の子と間違われてスカウトされたんです(笑)。
和央も女の子と間違われてた子だから、そういうところに共感したり、だからこそ男っぽくなってるのかなと考えたりしました。
――高杉さんだからこそできる表現もありそうですね。表面的には王子様のような和央ですが、どんな風に演じましたか?
「表面的に」と言ってもらえてすごく嬉しいです。和央は、見た目や雰囲気だけで王子様と呼ばれているけれど、中身は男らしくて頑固なんですね。僕自身もそこに憧れというか、愛しいな、かっこいいなと感じています。
- 女性漫画 プリンシパル
- 4.2 (935件)
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思いを寄せる館林 弓(たてばやし ゆみ)との最後のシーンでは、「この子(和央)は女の子っぽくないですよ」というのを出していけるような作り方を意識しました。和央をただの王子様にしたくなかったので……。ときどき、芯の強い部分を出しすぎて、監督に「強すぎる」と指摘されたこともありました。
――漫画もお芝居も大切に思っているからこその悩みですね。
そうですね。自分が漫画好きだからこそわかることもあるので、そこは大事にして撮影に挑んでいます。原作のキャラクターにできるだけ寄せたいと思うんですが、例えば映画なら2時間にお話をまとめているので、どうしてもズレが出てしまうこともあって……。自分の中で原作への熱量が出すぎて、台本とかけ離れていくこともありました。
高杉真宙
もちろん漫画があるから台本があるわけなんですけども、僕らが作る役は「2時間の中の一人のキャラクター」であるべきなんです。
――漫画のキャラクターと台本の役を上手く合致させるために、工夫していることはありますか?
漫画と台本、両方のキャラを紙に書き出して整理します。そうすることで、それぞれの違う点や共通点がわかりやすくなるんです。台本にはないけど漫画で描かれている部分を演技に入れ込んでみたりしながら、魅力的な役作りに努めています。
――映画の和央も、そうして形作られていったのですね。ずばり、映画の見どころを教えてください。
登場人物の一人ひとりの想いが濃く、恋愛だけじゃない複雑な感情が絡まっているので、いろいろな方に楽しんでいただけるのではと思っています。あと、オール北海道ロケの景色も見どころです。 真っ白な風景の中を車が1台走っているシーンがあるんですが、とにかく幻想的で素敵です。もちろんキュンキュンポイントもたくさんありますので、ぜひ観てください!
いろんな”人”を演じられる面白さ
――実写化といえば、「賭ケグルイ」 (河本ほむら・尚村透/スクウェア・エニックス) のドラマに出演されています。
僕が演じる鈴井涼太(すずい りょうた)くんは、普通の男の子です。政財界の有力者の子どもがたくさんいる学校に通っていて、周りの子たちは賭け事やお金に対する感覚が一般的なものからすごくかけ離れているんですけど、そういう意味でも普通の子だと思います。
台本の鈴井くんはオドオドしたり、驚いたり……感情表現が賑やかなキャラになっていたので、そこは大きく演じました。
高杉真宙
――表情の演技もすごかったですよね!
ドラマの第1話放送後、知り合いから「変顔がすごかった」と言われました(笑)。実生活で変顔することはあまりないので、アゴが外れるんじゃないかと思ったり、頬の筋肉がぴくぴくしたり…普段の自分と離れたキャラを演じるのは、大変な部分もあるけどやっぱり楽しい。色んな役、色んな人を演じられるのは面白いです!
- 青年漫画 賭ケグルイ
- 4.1 (972件)
名門・私立百花王学園。この学園には階級制度が存在する。生徒会を頂点とするこの学校は「ギャンブル...
――最後に、今後の抱負をお願いします。
僕は、どんな役でも真摯に向き合って作っていきたいと思っています。普段から漫画を読むので自分の読んだ作品が実写化されることも多いんですが、映画やドラマのキャラクターとして「このキャラ、こんな実写化のされ方もいいな」と思っていただけるよう、精一杯がんばります!
高杉真宙
終始和やかなムードでお話ししてくれた高杉さん。優しい胸の内に秘めた、漫画やお芝居といった「大好き」に懸ける真っ直ぐな情熱が伝わってきました。色々な角度から作品を紹介してくれるので、高杉さんの瞳を通して見た世界は、こんなにもカラフルなんだ!と感動……。”人”を演じるという言葉の通り、役やキャラクターに愛を込めて向き合っているからこそ、私たちの心に残るお芝居が出来上がっていくんですね。次はどんな演技で「大好き」を伝えてくれるのか、楽しみです。
写真:原恵美子
ヘアメイク:堤紗也香
スタイリスト:石橋修一
衣装協力(ニット/パンツ):イロコイ/イロコイヘッドショップ
渋谷区恵比寿南3-8-3 03-3791-5033
プロフィール
高杉真宙(たかすぎ まひろ)
1996年、福岡県出身。2013年のドラマ「仮面ライダー鎧武/ガイム」などで注目され、以後ドラマや映画、舞台など幅広く活動する。2018年3月3日に公開の映画「プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~」では、王子様系イケメンの桜井和央を演じることで話題になっている。「世界でいちばん長い写真」、「虹色デイズ」、「ギャングース」など、主演映画も待機中。
◆映画「プリンシパル~恋する私はヒロインですか?~」オフィシャルサイト
◆スパイスパワー 高杉真宙 公式プロフィール
http://www.spicepower.jp/profile/mahiroTakasugi.html
◆高杉真宙 公式Twitter
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