ヒメアノ~ル

あらすじ

人生、黄色信号点灯中! ゆらゆらと――ヒシヒシと――けっして交わってはならない2つの世界! ショボくれた青春を送ってきた岡田(おかだ)君。ビル清掃のバイトしかない、モヤモヤした日々。職場の先輩・安藤(あんどう)さんに相談したけど、逆に片思いのお手伝いをさせられる始末。同時期、岡田君の高校時代の同級生・森田(もりた)は、抜け出せない深い闇をさまよっていた――。

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    好物件
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    人として頭が悪い人
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    ダッシュの遅い男
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    感情表現
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    A藤さん
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    ビッグ・バンの引き金
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    禁じ手
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    ヘルニアで痔
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    己が一番バカ
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みんなのレビュー

  1. 評価:5.000 5.0

    こういうふうにしか生きられない

    「こういうふうにしか生きられない」ということの絶望が、古谷実という作家のテーマなのではないかと思っている。
    育った環境も幼少期のトラウマも関係なくて、「決まってしまっている」ことは、あるのだ、と。
    じゃあどうすればいい?
    どうしようもない。
    だから、絶望なのであって。
    そのテーマを「こちら側」から描いたのが「ヒミズ」で、「あちら側」から描いたのが「ヒメアノ~ル」なのだと思う。

    by roka
    • 12
  2. 評価:5.000 5.0

    奇才

    稲中卓球部……好きでした。
    そんなノリでクリックしたら……
    どっぷり一気読みする展開に……

    複雑に絡んだ人間模様が秀逸です。
    そして闇ばかりではなく
    時々爆笑してしまうのセンスは、お見事です。

    ラストは、賛否両論かと思います。
    私は、ホッとした。
    スピンオフで安藤さんのその後、知りたい。
    Mとして開花して欲しい。
    愛で彼女も自分のSに目覚めると思います。

    ただ、感想として
    もしいじめられなければ、森田は目覚めなかったのでしょうか?
    サイコパスは、
    病気であると思うが、やはり環境が重要と思うのです。
    なので、原点回帰するならば
    いじめがあってはならない。
    犯罪が、いけないことであると同じ様に
    いじめも、人の日常を理不尽に奪うことだと
    改めて思った作品でした。


    • 10
  3. 評価:5.000 5.0

    ネタバレ レビューを表示する

    登場人物がどうなるのか気になって一気に読んでしまいました。

    キャラの濃い安藤さんが面白くて声を出して笑ってしまった。

    今迄サイコパスの気持ちなんて考えたこともなかったし、身近に森田くんのような人が居たらどんなに恐ろしいか怖くなった。

    登場人物ごとに話が入れ替わるので、森田くんの話の後に安藤さんの話とかになると、ホッとした。

    飽きずに最後まで読めました。
    最後は一体どんな風に終わるのか…ドキドキしながら読んだけど、納得のいく終わり方でした。
    岡田くん彼女が無事で良かった〜

    こんなに面白いなら、もっと早く読めば良かったなぁー!と、そこだけ後悔。

    by ymyt
    • 7
  4. 評価:4.000 4.0

    犯罪者の心理描写がすごい

    森田の淡々としたモノローグが妙なリアリティがあるのがすごい。
    はじめは岡田君と安藤さんのゆるい日常の不満でゆるくはじまり、交わるようで交わらない隠と陽の世界がずっと隣り合わせで描かれ、物語の後半に行くにつれて森田の闇に話の軸足がシフトしていく展開も優れています。一気読みしてしまいました。
    終わり方は少し唐突に思え、もっと続きを読みたい!と思ってしまいましたが、この話はそう思わせるラストで良いのでしょうね。
    サイコパスは先天的なものなのか、それともいじめによって世界観が歪んで形成されてしまった結果なのか。はっきり結論を出していない点も、読者に考えさせるという意味で成功しています。

    グダグダ書きましたが、面白いです。

    by Hao
    • 7
  5. 評価:5.000 5.0

    岡田(日常)と森田(非日常)

    先に映画を観て、原作が気になったので購入しました。

    映画が結構過激なシーンが多かったので、
    もしかしたらそれ以上かと思いながら読み進めましたが、そこは思ったよりライトで、
    内容の重さのわりに読みやすかったです。

    思ったのは、他人も悩みの種類の差異こそあれ、意外と考えているのは同じようなことなのかなぁということと、
    日常と非日常は隣り合わせかもしれないということです。

    それを、日常を代表する岡田と非日常を代表する森田を描き分けていて、
    時にそれが交錯するという感じでした。

    安藤さんをはじめ、結構アクの強いキャラクターが何人か登場しますが、
    ぶっ飛んだセリフの中にも、
    時にグサッと刺さったり一理あるかもと妙に納得してしまう部分があったり…
    そういうのもこの作品の魅力だと思います。

    恋愛のくだりだけ、
    そんなことあるかぁ?とリアリティーに欠けるんじゃないかと思ってしまうところもありましたが、
    可能性が0でなければ起こりうるから、
    希望を持って生きようというメッセージとして、
    受けとっておこうと思います(笑)

    • 1

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