5.0
こういうふうにしか生きられない
「こういうふうにしか生きられない」ということの絶望が、古谷実という作家のテーマなのではないかと思っている。
育った環境も幼少期のトラウマも関係なくて、「決まってしまっている」ことは、あるのだ、と。
じゃあどうすればいい?
どうしようもない。
だから、絶望なのであって。
そのテーマを「こちら側」から描いたのが「ヒミズ」で、「あちら側」から描いたのが「ヒメアノ~ル」なのだと思う。
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「こういうふうにしか生きられない」ということの絶望が、古谷実という作家のテーマなのではないかと思っている。
育った環境も幼少期のトラウマも関係なくて、「決まってしまっている」ことは、あるのだ、と。
じゃあどうすればいい?
どうしようもない。
だから、絶望なのであって。
そのテーマを「こちら側」から描いたのが「ヒミズ」で、「あちら側」から描いたのが「ヒメアノ~ル」なのだと思う。
稲中卓球部……好きでした。
そんなノリでクリックしたら……
どっぷり一気読みする展開に……
複雑に絡んだ人間模様が秀逸です。
そして闇ばかりではなく
時々爆笑してしまうのセンスは、お見事です。
ラストは、賛否両論かと思います。
私は、ホッとした。
スピンオフで安藤さんのその後、知りたい。
Mとして開花して欲しい。
愛で彼女も自分のSに目覚めると思います。
ただ、感想として
もしいじめられなければ、森田は目覚めなかったのでしょうか?
サイコパスは、
病気であると思うが、やはり環境が重要と思うのです。
なので、原点回帰するならば
いじめがあってはならない。
犯罪が、いけないことであると同じ様に
いじめも、人の日常を理不尽に奪うことだと
改めて思った作品でした。
登場人物がどうなるのか気になって一気に読んでしまいました。
キャラの濃い安藤さんが面白くて声を出して笑ってしまった。
今迄サイコパスの気持ちなんて考えたこともなかったし、身近に森田くんのような人が居たらどんなに恐ろしいか怖くなった。
登場人物ごとに話が入れ替わるので、森田くんの話の後に安藤さんの話とかになると、ホッとした。
飽きずに最後まで読めました。
最後は一体どんな風に終わるのか…ドキドキしながら読んだけど、納得のいく終わり方でした。
岡田くん彼女が無事で良かった〜
こんなに面白いなら、もっと早く読めば良かったなぁー!と、そこだけ後悔。
森田の淡々としたモノローグが妙なリアリティがあるのがすごい。
はじめは岡田君と安藤さんのゆるい日常の不満でゆるくはじまり、交わるようで交わらない隠と陽の世界がずっと隣り合わせで描かれ、物語の後半に行くにつれて森田の闇に話の軸足がシフトしていく展開も優れています。一気読みしてしまいました。
終わり方は少し唐突に思え、もっと続きを読みたい!と思ってしまいましたが、この話はそう思わせるラストで良いのでしょうね。
サイコパスは先天的なものなのか、それともいじめによって世界観が歪んで形成されてしまった結果なのか。はっきり結論を出していない点も、読者に考えさせるという意味で成功しています。
グダグダ書きましたが、面白いです。
先に映画を観て、原作が気になったので購入しました。
映画が結構過激なシーンが多かったので、
もしかしたらそれ以上かと思いながら読み進めましたが、そこは思ったよりライトで、
内容の重さのわりに読みやすかったです。
思ったのは、他人も悩みの種類の差異こそあれ、意外と考えているのは同じようなことなのかなぁということと、
日常と非日常は隣り合わせかもしれないということです。
それを、日常を代表する岡田と非日常を代表する森田を描き分けていて、
時にそれが交錯するという感じでした。
安藤さんをはじめ、結構アクの強いキャラクターが何人か登場しますが、
ぶっ飛んだセリフの中にも、
時にグサッと刺さったり一理あるかもと妙に納得してしまう部分があったり…
そういうのもこの作品の魅力だと思います。
恋愛のくだりだけ、
そんなことあるかぁ?とリアリティーに欠けるんじゃないかと思ってしまうところもありましたが、
可能性が0でなければ起こりうるから、
希望を持って生きようというメッセージとして、
受けとっておこうと思います(笑)
単行本で読んでいました😊
とにかく安藤さんのキャラが💕
ウザ可愛いですね😂💕
岡田くんとの やり取りが好きです🎶
笑える中に、徐々に森田の闇が入りこんでくる…。
笑と闇の絶妙な混じり合い。
どうしようもない恐怖の中で、安藤さんの存在に救われました(笑)
森田という人物。成長する中で、家族、周りの環境で 人間は悪にも善にもなる。
森田の最後の言葉に 彼の心の声が見えた気がしました。
でも、彼がしてきたことは 許されることではない。
映画の方も観るつもりです😊
著者の作品は稲中から全て読んだが、その中でも特に完成度の高い作品といえる。
同じ時間軸で全く対照的な2つの物語が進行していくが、それは我々普通の人間が普通の幸せを追い求めて生きている日常の中に、同時に狂気も存在しているという当たり前の事実を描写している。
そもそも普通という考え方はあくまで数ある人格の平均値であり、当然その平均値から大幅に逸脱している人間も同じ社会に存在しているという当たり前のことを突きつけている。
今目の前を歩いている人間が“普通”であるなど誰も保証はできない。
実に恐ろしい物語だと思う。
場面もテンポ良く入れ替わり、普通の日常の裏に常に狂気があるという恐怖をしっかり伝えてくれている。
そして狂気は最後に“普通”に逮捕されて終わるところまで完成されていると個人的には感じました。
古谷実という作家の一つの完成された作品と思っています。
言うことなしに面白い!
この作品のテーマや深さについて語るのは自分には難しいのですが、面白くて一気に全部読みました。
私が言語化できることは、主人公の友人の安藤という男がとても人間臭くて良いということです。
私は女なのですが、最初この安藤という男が言うなれば「生理的に無理」という印象でした。
ところが彼が彼自身の殻を何度も何度も破ろうとする姿がものすごく胸を打つんです。
最初は「きもちわっる!」としか思えなかったこ汚いおじさんが、みるみるうちに魅了的な人間に
見えてくる自分に不思議な気分になりました。
彼の殻の破り方は独特で、もともとの思い込みの強さなどからやや独りよがりな部分はあります。
でもそうやってアクションを起こして他人と関わる中で、世の中のポジティブなものを見つけていく。
そのたびに自分の独りよがりな思い込みが少し修正され、人と交わることのできる自分に変わっていく。
「変化していける強さ」…そこに安藤の良さをものすごく感じました。
ここまで書いていて思ったのは、これは作品中に出てくるとある「悪人」の真逆だなと思いました。
変われない自分に絶望している悪人です。変わりたいという意志も感じませんでした。
彼に安藤の姿を重ねると、哀れで悲しく思えてきます。
なかなかハードな内容でしたが、個人的には安藤というキャラのおかげで勇気をもらいました。
稲中で有名な古谷先生のギャグ×サスペンスを融合した独特すぎる世界観でした。
もう岡田くんと安藤さんのバカみたいな日常が超ー!面白いのに、そのすぐ近くで森田の暗黒が広がっていくっていう、何とも絶妙な距離感で正反対の人生が繰り広げられてるんですよね。
こんなサスペンスもの他にあるのかなってぐらい珍しい描写で、なのに現実に起こってる悲劇ってこういうことなんだろうなって凄く納得してしまう・・・。
私たちがのんびり暮らしている日常のすぐ近くにサイコキラーがいないとも限らないですから。
岡田くんと安藤さんの日常場面も、何度も読み返すほどに「深いなー。。」と思わされる言葉がたくさん出てきます。
画力も去ることながら、本当に言葉選びがうまいです。
下品ワード満載だけど響くんです。笑
ラストは「あれ?」と思うような終わり方で、ある意味リアル。
現実世界で指名手配犯が捕まるときってこんなもんなのかもしれないな的な。
そして森田が何者だったのかは読者におまかせなんでしょう。。
個人的な考察では、もともと森田はサイコパスなんだけど高校時代イジメの復讐をキッカケに実行犯になっていったんだなと。
やってみたいと思うだけなら罪にはならないんだけど、一度やったらハマってしまった。
やろうと思ったら本当にやる人になってしまったのだろうなと。
実写映画ではもともと良い子だった森田がイジメで性格歪んでしまったみたいな、岡田くんとの友情が混ざった感動作に仕上がってるけど、漫画は全然違うので要注意です。
(漫画では岡田くんと森田ほぼ他人。。)
キャラが 結構あって、わたしは ひとをころしてしまうキャラが すきと いうか 気になって読んでいました。ヒミズからの 古屋実先生は 平凡や 対比する 非凡が 混ざりあって ひとつの漫画になっているような気がします。
人生て なにか ひとつの事から 良くなったり、落ちていってしまうと思いました。
やはり、深いんですよね。
映画にも なりましたし、最後のラストは
人を殺してしまう男にも 一筋の 光りのようなものが あったらいいなあと 思っていました。