【ネタバレあり】善悪の屑のレビューと感想（2ページ目）

復讐と殺戮、だけではありません！

実際にあった凄惨な事件がモチーフになった舞台で、法で裁かれない加害者と苦しみから抜け出せない被害者遺族。
この漫画では、遺族の依頼を請けて、のうのうと生きる加害者にとんでもない制裁を与える【復讐屋】の二人組が暗躍してくれます。
無愛想ながら人情味のある制裁担当の【カモ】と、チンピラなのに涙脆くて半人前、捕縛担当の【トラ】の味のあるコンビが好きです。
制裁劇はスカッとしますが、二人が理不尽な事件によって復讐屋となった下りでは、還らない命について考えさせられます。

残酷な描写が多いので読み手を選びますが、自分にはラストまで読んでいきたい漫画のひとつです。

ダークヒーロー

カモとトラは表向きは古本屋を営んでいますが、裏では復讐代行屋をやっています。
依頼を受けて、依頼人本人もしくは被害者の代わりに加害者への復讐を行います。
大した罰も受けず、反省もしていない加害者に制裁を加えるところはスカッとします。
しかし、加害者への復讐の場面がグロいです。
残虐な方法で復讐を行います。
必ず加害者の命を奪うわけではなく、命までは奪わない場合もありますが、死ぬよりつらい状態にされたりしているので、再起不能です。
また依頼料は何かの3ヶ月分のお金です。
給料3ヶ月分、年金3ヶ月分、お小遣い3ヶ月分などです。
復讐場面がグロいので星を1つ減らしました。
残虐なシーンがダメな人にはおすすめしません。

外道の屑

こちらの基本となる作品ですね。最初はたんなる、よくある復讐ものかと軽い気持ちで読み始めましたが。
深い、辛い、悲しい、寂しい。誰だって今ある幸福を守りたいものだし、それを奪う権利なんて誰にだって無いはずなのに。
世界は理不尽ですよね、これは漫画と言うより、リアルにつながる世界。
明日ニュースで被害者になるかもしれないリアルです。
その時、私はどう生きるかな？そう思った時、主人公と私がリンクする気がしました。決して人ごとでは済ませない。
そんな明日が、私たちにも迫っている気がします。

まだ数話読んだだけですが。。。イジメ問題の途中。。。
因果応報はあってほしいし、理不尽なものには復讐もあっていいと思う。
いじめを通り越して犯罪レベルだし。。。でもリアルなんだろうなと思います。
こういうイジメって実際あるだろうし、クソ親もクソ教師も実際いる。

復讐代行、実際にあってもおかしくない。
法の裁きができれば1番だけど、事件によっては裁きなんて生ぬるいと思うものも多い。
目には目を歯には歯を。。。

人によっては希望になる

今の刑法は加害者のためにあるようなものだと思うし、死んだら何故か被害者の人権がなくなるの不思議すぎて、でも加害者はいつも子供とか確実に勝てる相手ばっか選ぶから目付けられたらその時点で詰んでる。だからこういう風に復讐してくれる人が実際にいてもいいと思う。法律で犯罪者擁護するなら本当にこういう人しか頼れないし、命奪おうとしてくるなら加害者も命懸けるべき。復讐されたくないなら加害しなければいいだけの話なんだからこっちは何一つ無理難題かけてない。加害しなければ生きていけないのであれば社会にとっての欠陥品は向こう。実際にいたら復讐屋は悪に見えるのかも知れないけどそう見える人たちは存在したら困るようなことがあるんじゃないのかなって思う。悲しい事件は実際に起きて欲しくないけど、ていうかほとんど実際に起きてしまったことばかりだけど、この漫画が現実ならいいのにって思った。実際は救いがなさすぎてそのままになってることばかりだから読んでる間だけでも希望のある世界に浸れる気がする。

怖いけど読んでしまう

何だろ、凄い漫画でした。
カモもトラも家族を奪われた悲しみを背負って生きてる。そしてナナも壮絶な体験をしている。
復讐は気持ち悪すぎだけど、実写と違って怖さ半減、自分の想像出来ない範囲のことなんで、まあ見れる。
時々、お笑いだったり、ほっこりシーンが入るのが漫画に深みを与えていて、カモ達に感情移入してしまい、最終話なんて本当に好きです。外道の歌も楽しみです。園田との対決が、待っていますな。

めちゃめちゃ胸糞悪いけど読んじゃう

刑事事件の被害者が復讐代行屋を通じて加害者に復讐するんだけど、またその刑事事件とか経緯が妙にリアルで…実際に報道やらで聞いたことあるようなもんばっか。本当に胸糞悪いです。でも世の中にはこんな事件起こすクズどもがいるんだよなーって。それで裁判では被害者遺族が報われない判決ばかり。だからこんな復讐代行屋が居てくれたらいいのになってちょっぴり思ってしまう。スッキリするような悲しいような、そんでめちゃめちゃ不快なんだけど物凄く色んな角度から考えさせられる漫画。

決してスカッとはしない。

地獄に突き落としても償いには足りないだろ、ってぐらいの、吐き気を催すような犯罪者をやっつけるお話です。

被害者側が復讐を望む気持ちはすごくわかる。残された側は死ぬまで抱え続けていかねばならない痛みです。だから、もし頼める相手がいたら頼んでしまうのは、止められるものではないと思う。
でもこれは勧善懲悪のストーリーではない、んですよね。なぜなら、カモやトラも犯罪者の側だから。発覚しない？から逮捕されないだけで、ターゲットに対して行うことは、残酷だし、漫画だからフィクションだから、では済ませられないほど酷いやり方もする。
いわゆる、主人公たちも同じ穴の貉な訳です。

だけど、だからこそ成立するお話。カモ自身、正義でやってるのではなくて、乗り越えられないものを彼自身抱えていて、ある種、怒りに突き動かされるようにして依頼をこなしてゆく。
だから私は、単純に悪い奴が因果応報な酷い目にあって「スカッと」という感想はまったく感じませんでした。
ただただ辛い。悲しい。

いつかカモの心が晴れることはあるのだろうか。
それが気になって気になって、続編も全話買ってしまいました。
グロいし絵もリアルすぎるけど、私は大好きな作品です。
カモが好きです。

心の闇に戸惑う

最初はスカッとして読んでました。
評価をみると5つの人たちが多いので
自分と同じく感じている人もいるのかと
自分の背徳感を擁護しつつ読み進めてきました。
女子高生ドラム缶事件を意図していると思われる回を読んだら、当時の事件を見聞きしていただけあって、本当に悲しい想いが吹き出てきました。あんな程度の復讐では足りない、けれど、その手を下してしまうと自分は奴らと同じになってしまう。
そんな感情が出てきたら読み進められなくなってしまいました。
決してスカッとはしない、事件の被害者たちに手を合わせると共に、次の加害者を生み出さない社会にしなくてはならないと思った次第です。

漫画のように正義の味方が現れてくれたら、遺族は救われるのか？！
でも現実は、そうはいかない。
モヤモヤを、残しつつ、星ふたつ。

恨みを晴らす爽快感

描写はグロめで綺麗な作品とは言えません。

被害者が受けた苦しみを
かわりに
主人公であるカモ達が制裁してくれます。
暗くて暴力的な内容なのになぜか読んだ後ほスッキリします。
話によっては、涙が出ることもありました。

現実世界では、法によって裁かれる犯罪者達ですが、ニュースをみて誰でも一度は「軽すぎない？」と、考えたことはあるはずです。

被害者や被害者家族のことを思うと悲惨な事件は多い。
漫画だからこそ成り立つ内容だけど、
本当に復讐屋がいたらいいなと、願わずにいられません。
正義とは何かと考えてしまいました。

ダークヒーローや犯罪事件が好きな方、
特におすすめです。