5.0
言わずと知れた奇作
この作家さんは、絵は下手だが話の内容は面白い、ということで有名らしい。しかし、個人的には、この人の絵は、下手であるのとは全く違って感じられる。
作中では様々な犯罪者が登場するのだが、それらの表情の描かれ方には、えも言われぬ味わい深さがある。描かれ方はあまりにも非現実的なのだが、あそこまでいくとその表情がいっそ生々しい。そのエグみまでもがあらわになっていて、人が"その本性をあらわす"ということがどういうことなのかを視覚で殴るようにして見せ付けてくる。そこは、どんなに表の顔が穏やかだろうと美しかろうと同じにエグい。
そういったエグみがお好きな人には、是非ともお薦めしたい。
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