5.0
郷土の女傑
本筋は姫武者の切ないラブストーリーです。
スピンオフで、11話の短さなので、ピンポイントでざっくりした内容ですが、石田三成相手に城代として対峙したという甲斐姫のイメージは伝わります。
開城後、秀吉の側室となる前にせめて一夜、想う相手と…
読み手ならそう思うところを断ち切る甲斐姫の潔さが彼女らしくも切なさが増します。
ラストにも、秀吉の寵愛浅からぬとの一文どおり、最期まで近侍していた文献が残るので、その思い切りの良さを愛されたのかもしれないと想像の余地が膨らみました。
欲を言えば、その辺り、少しでもいいから描いて欲しかったなー。
実在を疑われる甲斐姫ですが、他国にも城を率いた女城主がいた戦国時代に、地元にも武勇伝を持つ女性がいた話は子どもの頃の憧れでした。
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