5.0
井の中の蛙花嫁&脳筋花婿の恋物語
まるで、鎖国が解けたときの日本じゃん!と妄想してしまうほどの、丹月島とキケツ族とのカルチャーギャップ。滑り出しは、キケツ族の元永ロミオの一方的な一目惚れから始まる、木隣ジュリエットの悲劇?!でも、そこは、恋に目覚めたばかりの18歳男子と、まだ恋を知らない16歳女子の片恋物語の始まりと思えば、この先期待しかありません。
それにしても、他の地域と交流をもたないで暮らすってことは、波風が立ち難い一方、井の中の蛙状態で情報戦に弱く、一度侵略を許したら総崩れ。それは、歴史がある程度証明している。だから、まだまだ行き違いはあるものの、丹月島にやってきたのがキケツ族で、本当に良かったよ。双方の一族の認識の違い、結構そこが笑いのツボなんだけれど、それってもしかして、言葉の壁のせい?!
今作の男主人公元永は、一見野獣系脳筋ヒーロー。でも、木隣の気持ちに寄り添って行動したり、心配したりするところは、最高にジェントルマンで、この男、かなりお買い得です!
気になるのは、元永がこれだけ目立っているのに、物語のタイトルは「木隣」。二人のラブラブ路線で、ずっと進んでほしいところですが、そうは問屋が卸さなそう…。ピュアな若い二人が、どんな成長を見せてくれるのか、大いに期待して星5です。
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