4.0
最新話62話まで読みました
表紙とタイトルが軽めだったのでそのつもりで読んだら全然違いました。とってもシリアスで考えさせられるお話です。
とにかく王家の主な登場人物には抗うことが出来なかった生い立ちがあります。それを糧に変えて克服して前を向くか人を傷つけたり貶めたりすることで自分を守っていくかの違いがあります。
カインは前者、王妃とアーネストは後者。後者によって傷つけられたビアトリスは本当に不幸としか言いようがないのですが、カインをはじめまわりの仲間によって自分を取り戻していきます。
王妃とアーネストはビクトリアやカイン、巻き込んだ人々にも本当にひどい仕打ちをしたと思いますが、王妃は王家に捧げるために生まれてきた女性なので夫である王や息子、しいては王家を守りたいが故のもの。アーネストはその母たる王妃の洗脳者。完全なる悪ではないのでザマァとまでは思えなくなります。王が1番だらしがないからそうなったのでしょう。
なのでこの2人には是非とも今迄のことを悔い改め改心し国民に愛される王、王妃、王太子になって幸せになって欲しい。ビアトリスとカインも辺境国で幸せに暮らして欲しい。他の登場人物も然別。そう願わずにはいられない物語なのです。
- 0