1.0
ストーリー設定が男尊女卑社会という説明から始まり、夫の所有物の「妻」が売られ高貴な男性に買い取られ自由を与えられ…
と、読み初めは少し興味を持ったのですが、主人公の言動を見ていくうちに読む気が失せました。
いくら酷いことをされ感情や判断が欠けてしまっていても救い出してくれた状況は理解できるはず…
そう矛盾を感じるのは主人公が脳内でのセリフは流暢なところ。
ずっと「変な人」を連発するところは、男尊女卑社会を何の疑いもなく受け入れていたのではなくただ単に暴力に屈していたという点の表れ。
他の男尊女卑作品ではどんな理不尽なことでも旦那さま第一主義だったり、涙が出るほど健気だったりするのに。
この作品は違う…
フォークを落として「ごめんなさい」と怯える描写は、悪いから・失礼なことしたから謝るのではなく怒られ暴力を振るわれるのを防御するための言葉になっています。
この作品が子供が主人公ならわかります。でも…
主人公は子供じゃないのに。
上記以外の諸々も引っかかる点が多いのです。
読み進めていくうちに主人公の置かれている状況が変わったり、愛が芽生えたりしますが…性根があまり良くない主人公を素直に応援できないのでこれ以上は購入しない予定です。
大変な状況だったり苦境に追いやられている設定の作品は、疑似体験のように様々なことを考えさせられ時には勉強になることもあり、優しい気持ちに触れ温かさに包まれることもあります。
この作品もそうだったらなぁと残念でなりません。
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