みんなのレビューと感想「新装版 凍りの掌 シベリア抑留記」（ネタバレ非表示）

幸いにも親類は全て内地で終戦を終えているので、祖母からは食料事情や空襲の体験談しか聞けてませんでした。祖父は職業軍人でしたが、戦争の話しは一言も語りませんでした。なので、この作品に出会えてよかったと思います。多くの方に知って頂けるように、もう少し無料の話数があっても良いかとは思いました。

むかし

無料ためし読みからよんでみました。主人公がむかしの話をききながら、って感じのストーリーですかね？おもしろそう。

シベリア抑留

私の父は外地からの引揚者です。終戦後、工場を風邪で休んだ父は、その日、工場長と若い男の人が、ソ連兵に連れていかれたことを知りました。工場長は結婚したばかりで、抑留された後、病死したそうです。父はすぐに、妻と子を連れ、病気の祖母を背負って、北朝鮮から、南朝鮮まで、歩き、舟に乗り、逃げたそうです。そして、南朝鮮で、引き揚げ船を待って、帰国したそうです。母は終戦日と言いたくないと言っていました。　　敗戦日つぶやく母は引揚者

作者買い

ほんわかとした、絵柄なのが、余計に切なくなります。テレビや本では学んでいましたが、一人にクローズアップしている所が新鮮でした。少しですが、作者がこの作品を書き始める過程があるのも良いと思います。

ずっと読みたかった

以前Twitterで紹介されているのを見てずっと読みたかった作品でした。
嘘であって欲しい！まさかと思うような現実がそこにはあります。読んでてしんどいです。が、目を逸らさずに知りたい戦争の歴史だと思います。

身につまされます

祖父もインパール作戦にむかう途中、マラリアにかかり、島の洞窟に部隊で隠れて終戦を迎えたそうです。祖父から直後戦争の体験を聞いたことは一度もなく、それだけ苛酷な日々だったのだと思います。生きて帰って来てくれたこと、ただただ感謝ですね。

淡々と書かれている所がリアル感を出していると思います。戦争のお話は空襲での悲しい物が多いけど、こういっか感じで巻き込まれてしまった人生もあるのだと知りました。作者さんに感謝です

戦争の残酷さ

絵が簡素だからこそ、描かれているものに心が入る
淡々と動く時間の中で、どんなことをして、どんなことを考えていたのか
この時代の若者たちが、どんな生活を送っていたのか
その辛さと理不尽さが静かに語られる
重い

私の祖父もシベリア帰り

ユーモアたっぷりでおおらかで
人徳のある祖父がシベリア抑留経験者でした。
折に触れて関連本などを読んでみるのですが、この作品は具体性にあふれ、切実で個人的でとても良いです。
たくさんの人の目に触れてほしいです。

作風

絵の感じは四コマ風だけど、リアル過ぎると内容を邪魔してしまうくらい辛い内容だから、バランスが良くてきちんと読めた

川原泉さんあたりから、絵はほんわかだけど内容が良いとファンが増えたので、作風は川原先生寄りだと思う

内容はかなりシビアだけど、マンガが入り口でもきちんと子供達にも伝えていきたい内容です