【ネタバレあり】明日、私は誰かのカノジョのレビューと感想（2ページ目）

真矢萌編が1番熱かった！

雪達の様な美意識が高く、美しい女性とは真逆の真矢萌。

正直、彼女が主役なんてヌルい展開になるのかなぁ？と思っていたけど、楓の登場で一気にバッチバチの熱い展開に！

夜職のリアルな部分が女性視点で、細やかに描かれていて、ホストクラブ未経験の私には目から鱗の出るようなお話でした。

ホストクラブなんか興味ない。
なんて言う子程、ホストにハマると言いますが、萌がどんどん楓の沼に堕ちてくのが、読んでて切なく、また怖かった。
楓はホストとして優秀過ぎるから、非の打ち所のないイケメンなのです。
そして、楓の担当を切るまで色んな物を犠牲にしていく過程がリアル過ぎて、気がついたら泣いてた。

担当と客。
ただそれだけなのに、とても深い。
そして、刹那的な‘友達’のゆあとの別れに
涙を流す萌のピュアぶりに心を揺さぶられた。

でも、1番好きなのはラストカット。
【ここは本編見て欲しいから敢えて伏せます】
自分の世界しか知らなかった萌が良い女の顔になったと感じました。
結果、萌編は期待してなかったのに、1番面白かった。

そういえば、短期間だけホストをやってた知人は、20代で車もバイクも持ってたな。
と、夜職を知らない自分が作品を通して垣間見た気がしました。
この作品は本当に良作だと思います。

危うい女たち

顔へのコンプレックスで整形依存の女性、軽薄男とわかりつつホストにハマる女の子。
世間ではよくある話だなーと思いつつ、あまりに精神的に危うくて続きが気になります。
ぽっちゃりちゃんが好きになってしまったホストの人が、一見優しそうで良い人に見えて、その沼に上手に堕としていく一番ヤバいタイプの男だと思う。

心の闇がリアル

コンプレックスや、抱えている心の闇が、それぞれリアル。特に、真矢萌編が、ホストに填まり、沼堕ちしていく様が、作者は実際に体験したかの様に、心理的描写含めリアルに感じる。自分自身の容姿にも自信が無い萌が、職業がホストで無ければ、きっと人格的にも優しく、見た目も完璧な楓の底知れぬ優しさに、深く沼堕ちして行く感情が、麻痺する程の感覚が一番怖く恐ろしく感じた。楓の優しさは時には凶器にも狂喜、狂気にもなり、人を時に狂わせる。

今どの漫画よりもハマっています。
色んな女の子たちのストーリーがありますが、どの話も心臓抉られる思いで読んでます。
作者さんはどんな経歴の人なの？！と思ってしまうくらい、一人ひとりの登場人物やその周りの人物に関する感情や言動に細かさが詰まっていて。
特に個人的には、女子大生がホストにハマっていく話の、その子の変化や心情が辛すぎて、そこ読んでる時は感情が入り込み過ぎて危険でした。あんなもんにハマるもんじゃないよ、、自分を大事にして、、と漫画なのに切なくて仕方なかった。終わりは救いがあったように思うのでほっとしました。実際のホスト狂いの子達はどうなんだろう。なんだかウシジマくんの債務者の女の子たち思い出した。
他のお話もめちゃくちゃハマります。みんなに幸あれ、と思って読んでます。

すごくリアル

読んでいて泣いてしまった。私も夜の仕事をしていたから簡単にお客さんに靡かない雪ちゃんの気持ちがわかるし。あやなちゃんの世間でいう普通の幸せより自分の為に生きたくて不器用だけど強い気持ちも分かるし。りなちゃんの淋しくて付いていってしまう気持ちも分かるし。漫画だけど雪ちゃんやあやなちゃんも世間でいう普通の幸せに手に入れてほしいなと願ってしまった。そんな私はお客さんと結婚してまさかの普通の生活を送れていて幸せを噛み締めてるので余計に泣けました。ゆあちゃんの傷…リスカはアザとか火傷より綺麗に戻せないから早く目を覚ましてって親みたいな気持ちになりました。

共感してしまいました！

親に愛されて育った人は、「親を大事にするべき」を周りにも言ってくるところに共感しました。
あなたとの親のように愛してくれて、こちらのする事に素直に喜んでくれるような親ではないと言ってもその人には理解できないんだろうなと。。。
雪ちゃんに幸せになって欲しいです！

賛否両論

賛否両論あるだろうな、と思う作品。
特に、最初の雪と似たような境遇の人は、雪が壮太を選ばない理由は分かり過ぎるほど分かるけど、親に愛されて育った人は、理解出来ないと思うし。
いやだって、もし、壮太を選んだとしても。
壮太の何気ない言葉にいちいち傷つくし。壮太は雪の大学の費用とか払えるの？壮太の両親に、わざわざこんな子選ばなくてもって、反対されるのは目に見えてるし。雪の親から雪を守れるだけの度胸と甲斐性はあるの？話せば分かるって、背中から討つだけの男だよ。で、実際雪の親と対峙してから、雪のこと自体が面倒になって、なんで俺がこんな目にって言いそう。どこまでも傷つけられるだけの相手。そんな相手、選ぶわけない。

リナも雪以上に危ういけど、リナも、家庭環境、雪と変わらないだろうなって推測出来る。

あやな編は、彼氏にイライラした。あやなの言う通り、ナンパしたのは、あやなが綺麗だから。ハルカだったら、絶対ナンパしない。その上で、ハルカと比べて、ハルカのようになって欲しいって。。
あやなも行き過ぎだけど、そもそも、女性に美を求めて、そうじゃない子を平気で傷付ける男性の無神経さ。だから、あやなみたいな子になるんでしょ。。

心の闇

どのヒロインもそう。
全員がどこかで繋がっている設定で、それぞれに過去や苦しみとともに生きている。
初めに登場する雪。
幼少期の虐待や顔に痣がある事からの壮絶なイジメを受け、自分1人の力で大学に通いながら、生計を立てるべく自身の闇を隠すように彼女代行サービスの仕事をしている。
そんな中、客として出逢った壮太。
彼の純粋であるがゆえの不器用で真っ直ぐな愛情にほだされつつも、最後は現実を見据え自ら関係を断ち切ってしまう悲しい決断を下す。
男への依存が激しいパパ活が止められないリナ、ブスとレッテルを貼られ整形や美に取り憑かれたアヤナ、自己肯定感が低いゆえにホストに入れ込んだモエ、家族の愛情に恵まれず夢見た上京で地獄を彷徨うユア、お金の為だけに自分の身体を売るルナ、読んでいて何とも言えない気持ちになる。
自分の人生は自分で切り開くしかない。
例えどんなに苦しく辛くても。。
登場したヒロイン達がこれからどんな人生を選択して歩むのか？
みんな幸せになって欲しいと心から願う。

世の中の本質を捉えた作品

絵が抜群にかわいい。おしゃれ。
整形美人、凡人、キモキャラなども繊細にしっかり描き分けされているのも画力の高さを感じました！
キャラクターそれぞれの価値観や性格もわかりやすい。

ストーリーは闇を抱える美しい主人公。
レンタル彼女なんて危うい仕事をしていても自分をしっかり持っていて、冷静。

誰でも持つ心の闇。
世の中の需要と供給。
自分の欲求や目的を満たすための線引きを誤ればあっという間に失うものは大きい。
なんでも手に入りやすくなった現代。
幅広く深い作品だなと思います！

34話まで読みました。
みんなそれぞれトラウマや弱さを抱えながらも、それをうちに秘めて「誰かのカノジョ」として日々過ごしています。
雪と壮太は住む世界が違いすぎた。壮太にはたぶん雪の闇は抱えきれなかったし、あれでよかったんだと思う。
リナは雄大との関係を機にパパ活やめられればいいけど、多分無理そう。ハピエンであってほしい。
あやなは整形依存でだいぶ重症。どう転んでも破滅な気がするし、一回ズタボロに堕ちて、そこから価値観も含めてリセットした方がいい気がする。
続きは気になるけど鬱展開はツラいので、課金はやめておきます。