4.0
作家さんの全作品がノンフィクション
本作品で永田さんを知りました。
そのご拝読した他作品の随所に、永田さんが経たご経験/ご苦悩/疑問/得たものをそっくりそのままにありありと感じ取れ、読めば読むほどに作家さんの純粋さ、聡明さ、洞察力の高さ・深さゆえの悲しさと愛しさが増し、
そして、理不尽な幼少期をご自身の才能・感性・努力を糧になさった希有な方ということを知ることが出来ました。
「もしこんな時にこんな救いの手があったら…」という他作品の設定はおそらくご経験から生まれ、作家さんご自身ならこう助けてあげたいというノンフィクションなのかなあ。
そんなことを考えながら読み進めるうちに、気付くと胸中で作家さんと主人公へ大きなエールを送っていました。
本作品中の奥様のおおらかでしっかりとなさった母性とお人柄も魅力的で、「大切な存在をこんな風に見守り支えたいなあ」と、同じ女性としても憧れます。
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