5.0
余韻スッキリの濃ゆい完結編
前作で空白のままだったピースが、ピタピタとはまる後編です。
暗い世界に落ちかけた危うい高校生を救う立場にいるエイジ自身も、この作品では癒されて、成長して救われていきます。
それぞれに満たされない複雑な家庭環境で育ち、一筋縄ではいかない葛藤と、生々しい、それでも愛おしい、人との関わり、生き方が描かれる人間ドラマ。
裏テーマは親子の確執と昇華、かな。
この作品の魅力は、抜群の絵の素敵さに加えて、振れ幅の広い未熟でアンバランスなベースにある「普通」の感覚。どんなにダメだと自分を諦めかけても、本当はダメではないという大きな許し。それぞれの葛藤を超えて、自分たちの生き方を掴んでいく、人間への信頼。
課金して悔いなしの、IとII、でした。
読むならセットで!
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