5.0
読了!
アイスエイジからⅡまで一気に読み切りました。ストーリーはよく練られているし、根っからの悪役がいません。一人ひとりにちゃんと背景があるから、すごく共感できます。学校現場の喜怒哀楽の描写が丁寧で、教師も一人の人間として葛藤する姿が描かれています。
特に、このⅡでは、主人公不破エイジが父親との関係性を乗り越えて、もう一回り成長する過程が描かれます。前作では、エイジがそれまでの経験を生かし、さまざまな生徒との出会いを通して教師として成長しましたが、エイジを生み出した家庭や両親に対する思いについてはあまり触れられていませんでした。今回の作品では、そのあたりの不透明だったところが明らかになり、エイジが最終進化します。アイスエイジを読んだ方には、是非Ⅱの最後まで読んでいただきたいです。
「人は一人では生きられない」「借りは直接じゃなくても誰かに返していけばいい」すばらしいテーマが作品の根底にしっかりとあるから、こんなにも共感できたんだなと思います。もんでん先生の作品はこれまでも好きでしたが、この作品については出会えて感謝としか言いようがありません。本当にありがとうございました。
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