5.0
もんでんあきこ先生のインタビュー(?)で作品を知り読み始めました。心まで凍るような寒い北の空気が伝わってくるお話です。器量良しで売られたその日にお客をとらされ死を選んだ松恵。厳しい芸の道を選んだ賢く美しい武子。姉の分まで女郎として力強く生きる梅。(名前が松竹梅ですね。)容姿に恵まれず、女郎として生きる道も選べない道子の4人の少女たちの姿が痛々しいです。貧しい時代に家族のために売られた少女たちに幸せになる道はあるのでしょうか。どの道で成功しても幸せになれたとは思えないし。女性にとってこんなに恐ろしい時代があったなんて。
他にもたくさん遊郭のお話を取り扱ったものがありますが、この作品はすごくリアリティがあり、引き込まれます。最後まで大事に読みたいと思います。
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