5.0
白石さーん
遠慮なくなんでも描写するので、読んでてつらくなることもあります。が! 興味本位でどぎつくしているわけではないのはわかるので、やっぱり読んじゃいます。
そんな中、白石さんはやっぱり癒やし!
最後まで癒やし!
グロいの苦手な方は、わたしを信じて、白石さん押しでお話を追ってみてください。
主人公がアシリパさんをずっと「さん」づけで敬意を表してるのが、これまでの男女バディものになかった設定でとてもよいです。
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遠慮なくなんでも描写するので、読んでてつらくなることもあります。が! 興味本位でどぎつくしているわけではないのはわかるので、やっぱり読んじゃいます。
そんな中、白石さんはやっぱり癒やし!
最後まで癒やし!
グロいの苦手な方は、わたしを信じて、白石さん押しでお話を追ってみてください。
主人公がアシリパさんをずっと「さん」づけで敬意を表してるのが、これまでの男女バディものになかった設定でとてもよいです。
第一話から度肝を抜かれる過酷な設定。あの、世の親御さんが安心して子供に与えられるってかんじの子供漫画をものしていた小山先生が、大人向きの媒体に来るやこうなのかと騒然としました。
しかし、あまりにも魅力的なヒロインのその後が気になりすぎて読み進めると、どんなに血塗られた人生を歩んでいても、人は愛に目覚め、自分でそれを育むのだということを教えられます。これが不憫でありつつも、ヒロインたちの過酷な日々を輝かせるのです。
自己愛だけで生きている美しい強敵の行く末なんて、小山先生、ここまで遠慮なく、容赦なく人間描写を極める作家さんだったんだと感動させられます。
始まりは、先が読めないというか、このおばちゃんが別人みたいになるのかね、はいはい、となめてかかってたけど!
いやあ、スリリングでいい作品でした。
特に映画館のエピソードね!
ヒロインが愛される理由がすっごくよかった。「別人みたいにきれいになって色気づいたから」じゃなかった!
最後は納得いかない。せっかくまとまったのに、なぜぶち壊すのですか小田先生。でも、大好きな作品です。
星里先生の、説明が上手な絵柄でこのモチーフが読めるとは。長生きはするもんです。第2の代表作になってほしい。
だって、フィルムのパーフォレーションがちゃんと、左右の両脇に4つずつですよ! フィルムの絵ってたいていここ間違ってるじゃないですか。ひどいのはパーフォレーションが左右ではなく上下にある。それでどうやって映写機回すんだ。
もとは見開き構成なのに、あえなく縦読み用に切り刻まれてるのですが、それが苦にならない戦前のマンガみたいなコマ割りなのも幸いしました。
連載中はずっと、なんだかんだ文句つけながらも欠かさず読んでたのを覚えています。
優しげで、人に寄り添う視点があるストーリーとエピソード。モテるのにクールでかっこいいあざとさのない中山さん。
それなのに絵は、表紙絵からしてデッサンがおかしい。制服のあの立ち襟はどうやって立てているのか? あの謎の輪っかは何?
パースもおかしい。物も質感がない。
ギャップにいつも「?」となってしまうんだえど、そーいうの超えた魅力があるんですよね。
掲載誌はなぜか医療ものが多い媒体だったのですが、大げさなドラマや説教に逃げない本作が一番読みやすかったです。
地上波でやれそうなのになあ。アマプラかあ。でも見るけど! 予告編では、俳優さんがみんな、マンガから抜け出たみたいで面白そうだった。
旅行から遠ざかった今、旅すること自体の楽しさ、旅をサポートする仕事のやりがいがコマからあふれてるのも魅力。これをテレビの画面で色付きで見たい、と、作中、何度も思った。
偽装結婚とはまた使い古されたネタだなあと思ったけど、これは結婚っていったいなんなんだ、ということを、思いもかけないアングルから考えていくお話なのね。それも、結婚願望なさすぎの主人公の視点だから新鮮な考え方にふれられる。
もっと悪役でもよさそうな、ヒロインのライバルが、実は大人で、恋敵を励ましてくれるのもすごくいいです。読んだあと、彼女視点で読み返したくなります。
「北人」は初回。アニメだと第7話。原作者、監督、トルフィン役の声優さんの3人でオーディオコメンタリを公開してるけど、なるほどこれは神回! 連載第1回でいきなり名作!
主人公には切実なシチュエーションで、かっこいい見せ場もあれば、ギリギリ命も張ってるんだけど、アシェラッド兵団にとっては青春の最後のきらめきみたいな痛快勝ち試合、やられるジャバザも本作でただひとりギャグタッチで描かれる異色ぶり。
土豪軍の気の毒さといったらないのだが。
モデルものの少女マンガは昭和30年代からあるが、平成以降は本格化、夢々しいものではなくなった。身体性のあるテーマで、甘っちょろいこというと女の子がついてこないのだ。
これは少年マンガなのが斬新。野趣のある男の子が異分子として入ってくるのではなく、女性的なのも面白い。
友情とバトル、現実社会を少しずつ見学できる背伸び感。そして、少年マンガだからと甘えずしっかり書かれた被服やポージング。意欲作だ。
端正な絵、ほかのどの作品でも出会えないきわめて個性的な主人公。キャラクターがきちんとストーリーをひっぱる王道マンガ。ヒットも高評価もむべなるかな。
お話はどれも、中盤から重くなる。
思わず膝を打つ意見の開陳に痛快な思いをするが、するする読んでしまうと、この重さを乗り越えるのは意外とたいへん。じっくり読みで、しっかりついていきたい作品です。
ご本人が最後にわびておられる通り、少女まんがの成長期の話に全然なってない。笹生先生や松苗先生の自叙伝の足元にも及ばない。
双葉社の編集さんには荷が重かったのだろう。作者さんひとりのせいではないと思う。
ただし、ネンネちゃんとナッキーが誕生するエピソードはとてもよい。
マンガ家さんのイニシャルはZ先生以外はほぼ特定できた(原作者と編集者はちょっと厳しい)。Z先生は大和和紀先生説があるがW先生としても出てるし、気に入らない人のエピを合体させた架空の人かも。そうだと思いたい。
以下、敬称略。
1巻
15ページ
U…内村月子(楠田有為子説もあるが庄司先生と作風が似ていて気が合いそうなのはこちら)
30ページ
S…里中満智子
31ページ
W…大和和紀
54ページ
H…細川知栄子(当時の名前)
91ページ
K…こさかべ陽子
119ページ
T…辻村弘子
147ページ
UK…上原きみこ
2巻
19ページ
A…青池保子
63ページ
あべりつこ
66ページ
いがらしゆみこ
六九ページ
WM…わたなべまさこ
105ページ
YY…横田幸子
107ページ
K…鹿野景子(ソルボンヌ景子)
ほかにわかった方、異存のある方、書いてくださると嬉しいです。
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