5.0
はじめ怖くてあと感動
終わり方に疑問や不安を抱く人がいるのはもっともだと思う。私も、もっと若いうちに二人が幸せに暮らす様子をいっぱいいっぱい見たかった。紗都子を思えば余計に。
でもね、それでは理不尽に命を奪われた人たちの無念はどうなりますか?決して消えない遺族の悲しみはどうなりますか?
あれほど残忍で冷酷に人殺しを生業としていた進平が、最後の最後に老いぼれた姿になったとしても、愛する人と再会でき、短いだろうけど残りの人生を共に歩めるのは、破格のご褒美だと思うのです。
各地を放浪して老いぼれて島の家に戻った時、実は病の癒えていた紗都子が再会する前に亡くなっていたなんて…と、とてもやるせない気持ちになっていた。けど、はっきり描かれなくともどうも紗都子も老いぼれているらしいことが分かる描写を見て(手が二人ともシワシワだった)、生きて会えたんだなと、それだけで良かったなと思えた。
まあそれでも、良かったやんかという気持ちと、早く会えていればという残念な思いと交互に渦巻いて気持ちが忙しい。
この最後だったからこそ、大切なことや道徳観念を見失わないお話になったのだと思う。
考えてみたら紗都子って進平の魂を救うためだけに生まれてきたのかしら???進平のためだけに?そんな人生送ってるよね。そんな進平にだけ都合のいい話ってある?私はそこが一番モヤモヤしちゃった。
でも、当人に自分を犠牲にしている自覚はなく、それこそが本望だと確信している。なんという愛の深さ。
我が身を顧みず、人の心の闇に光を当て改心させる、魂を救う、お釈迦様のような深い慈愛。憧れます。
見ようによっては激重ストーカー進平よりも突き抜けてる。
あと、これを書かなきゃ!
絵がとても上手だなと思いました。デッサン力があるというのですか…。人の立ち姿やいろんな姿勢がすべて自然でまったく違和感を持たせない。しかも、上からの構図とか絶対難しそうなのに無理なく描けてるように見える。着物姿とか、着た時の皺の出方とかも上手いと思う。髪の描き込みも好き。
あーーーー、1000字では足りないくらい!
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ホタルの嫁入り