4.0
気持ち悪くて怖いです
恩人の娘を生まれ故郷の島に連れて行くと約束した主人公…。
文明と隔絶した不思議なその島に着いた主人公の周りで、次々と人が殺さ〇ていきます。
島人の異様な不気味さがよく描かれて、文明が欠落したような島全体の雰囲気も心を不安にさせます。
また、特に、山頂近くに一人で住む宮司の薄気味悪さは秀逸で、皆さんに是非お勧めしたいです。
次々起きる殺〇事件もそれぞれ衝撃的だし、島と島民の運命も心に残る印象的な出来栄えになっています。
ただ、終盤に明かされる「殺〇の謎とき」は納得のいくものではなく、それまでの気持ち悪さや怖さがかなり強力だった分だけ、消化不良です。
読者が「奇想天外の謎解き」を自然に受け入れる為には、そこに至るまでの伏線がとても大切だと思うのですが、本作品にはそうした工夫があまりない気がします(それで、☆を一つ減らしました)。
ともあれ、気持ち悪さや怖さという点では良くできていると思うので、ホラー好きな人にお勧めできる作品だと思います。
- 0
蜜の島