5.0
無料分のみ読みました。
まぁヒーローのヤバさは置いといて、というか、それは慣れる。だってどんなに意地悪しても、本当にヒロインが嫌だと言えば引っ込むもの。
(だってあれだけ追い詰めて結婚に持ち込んだくせに、未だ処女を守らせてあげてるってのが、ねぇ…)
正直言ってヒロインの妹の方がヤバすぎ。
これはホントにねじくれた感想だけど、ヒーローの強引さよりも、妹や父親、それに使用人といったヒロインの「家族」たちの、あまりに弱さにイラっとした。
「強くなければ生きられない、優しくなければ生きる資格はない」とかいうなんかの有名なセリフがあるけど、ヒロインの家族はホントに「強さ」がない。本来ならとっくに断絶しているところを、ヒロインの聡明さや度胸で生きながらえている感じ。
でもそれを申し訳なく思いつつも何一つ報いようとしない。妹に至っては完全に恩を仇で返している。
で、ヒロインもそれを叱りもせず許しちゃう。
家族や使用人たちをまるっと背負わされ、彼ら彼女らの人生の責任まで背負わされていることに、もっと言えば搾取されていることに、無自覚。
あの「家族」に、本当にヒロインを愛している人なんかいたんだろうか?
彼女を慕っているっぽい使用人の男もただつきまとっているだけで、ヒロインを守るどころか当て馬にすらなれていない(少なくとも無料分の範囲では。もしこの先彼がヒロインを攫って逃げるなら見直すけども)。
だからこそ、不愉快なほどに強引で身勝手に見えるあのヒーローが、実はヒロインには一番必要なんだと納得いった。そうでなければあの、真綿で首を絞めるような心地よい地獄から彼女を救えない。
九死に一生を得たところで無料分はおしまいだけど、ポイントに余裕がある時に続きを追いかけたい。
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その品格に反抗を