鷲巣巌は福本先生の世界では珍しく(唯一というわけでもないが)部下から真っ当な慕われ方をしている人で、しかしアカギからしてみればそれこそが付け入る隙の半分は占めている気がする。
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鷲巣巌は福本先生の世界では珍しく(唯一というわけでもないが)部下から真っ当な慕われ方をしている人で、しかしアカギからしてみればそれこそが付け入る隙の半分は占めている気がする。
私は視聴した事が無いのですがどうやらBSの実写版だと、鷲巣は市川と知り合いだったお陰で盲牌や工夫の凝らした麻雀を思いついたらしいですね。
この後も平山はちょくちょくイメージや回想に登場する上、ある意味でアカギと再会もするんだよね。
社長はたった1%程度の疑いでも抱いたら立ち直れる程度の金額である1億6千万円を失う事にすら警戒し、裏ドラなどで4億8千万に膨れ上がり現金が足りないので家と土地も含まれる展開になったら裏カジノのオーナーであるにも関わらずに見苦しく警察介入や坊ちゃんへ身の程を弁えない恫喝までする仕末。
こんなの3%以下の確率で腕という取り返しのつかないものを失う事に警戒し、まだギャンブルという土俵に上がっていなかったどこかの凡夫にすら村岡は劣るとすら思えてきますね。
昭和の怪物もロンを八回も連呼(この話から見ておおよそ六年前の近代麻雀コミックス)していたけど、もしかしてそれのセルフオマージュとしてここのカイジを描写したのかな福本先生。
振り返ってみると、坊ちゃんはわりと初期の堕天録から登場してたのね。
後々に判明しますが、この時点でカイジとぶつかるのだと予見し善意で色々な用意をしているのが驚き。
和也のじゃれつき具合からして純粋に仲良くしたいし、仲良くなれると考えている事が丸わかりなためつい微笑ましい気持ちになる。
たしかに否定のしようもなくニセアカギは凡夫だったけれども並外れた記憶力と雀力を持っていたので、きっとギャンブルの土俵ではなく競技としての麻雀だったらこんな目には合わなかった気がします。
ここから先はかなり長くなるのでモバイル版で買い揃えた方が嵩張りませんが、紙媒体(めちゃコミックでは104話にあたる「通し」からが単行本第7巻になります)も読み戻したり見比べたりして状況を把握しやすいという利点があります。
それくらいにどっさりとした描写が待ち受けているため、読むのであれば心してかかってください。
とはいえ心理描写が多々あるからこそ、麻雀がわからない人でも引き込まれる麻雀漫画として私達の興味を引き寄せたのも事実です。
話題が逸れてしまいましたが、怪物を狩るためにアカギという怪物をたててとある特殊なルールの麻雀が始まります。
平山を含めて生きていたかった人間が死ぬなんて悲しいのに、命を張る上で選べない様に強要するような理解されぬ者との戦いとなります。
その前に一悶着はありますが、後に神域の男と呼ばれ裏社会に君臨する赤木しげるがまだ生きているという実感が薄かった居た堪れない現状を打破するに至る勝負が描かれます。
偶然の牌を利用しかつ対子場の空気をいち早く察知したアカギの神がかり的な理により、最終的にはドラ10に打ち込ませる事に成功します。
裏ドラ含めて2桁になるだけでも化物ですが、後の作中では新ドラまででドラ12の怪物も出てくるから薄寒い気配をより強く感じでしまいます。
周囲が強すぎるからというのもあるのでしょうがニセアカギは稀有な才能と知能指数を持つ若者ではあるので、確率だけで考えていたら強運は引き寄せられないギャンブルという土俵に連れ込まれさえしなければあんな結果にはならなかったのかもしれませんね。
治が負けても見苦しい真似をしなかった事をきっかけに、本物のギャンブルをアカギはふっかけます。
実はアニメだと「天才の真贋」の回でよりわかりやすく描写されているのですが、まだギャンブルという土俵に上がっていないニセアカギに対して苛立っておりその勝負で得たあぶく銭の200万をより有意義な賭博に使おうとした様子です。
アカギ
129話
命銭