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坊ちゃんは勝ち分の4億8千万を現金で清算するから今夜もう少し付き合ってもらう云々の会話をカイジとしていたのに、村岡から遮られた上にバカと二回も言われてしまいます。
そういう一悶着の後に信頼があるなら話は早いと鉄火場にやっと誘うわけですが、和也編の導入から予想するに墓地は勝負前だから寄ったのであってあの時点では二人で楽しく食事しながら提案するつもりだったのかしらね。
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坊ちゃんは勝ち分の4億8千万を現金で清算するから今夜もう少し付き合ってもらう云々の会話をカイジとしていたのに、村岡から遮られた上にバカと二回も言われてしまいます。
そういう一悶着の後に信頼があるなら話は早いと鉄火場にやっと誘うわけですが、和也編の導入から予想するに墓地は勝負前だから寄ったのであってあの時点では二人で楽しく食事しながら提案するつもりだったのかしらね。
後の和也編から戻って来るとここで戦慄しているのは、村岡とカイジさんだけじゃなくて坊ちゃんも含まれているのかもしれないという気になります。
それにしても屈強な人達を招集せずしかも社長との勝敗すら待たずに自力でさらっちゃおうとする様な人だったら、開司はどうやって現状を打破するつもりだったんだろう。
まあカズヤに対して父親と同じく公平であると信頼していたわけで、そういう事にはならないのだと分かっていたからこそやりこめる事にしたのだから考えるだけ無駄ですね。
新ドラまででドラ12という怪物じみた手を作り、とうとう待ちの一筒がアカギから切られた際には思わずロンを八回も連呼する鷲巣。
であったのにも関わらず、よもやの児戯に等しい手で頭ハネされてしまいました。
ここの安岡さんはアニメだとしてやったりという表情していて、わざわざ鉄火場に乗り込む侠気があるというのが分かりやすくなっております。
話しを戻して、自身の怯えにより生き残りたい欲求が鼻を鈍らせてしまうという結果となってしまいました。
一回戦で600ccの血液を取り除いた状態からがアカギのエンジンがかかった様なものとはいえ、そういう状況がわからない側としてはどうしても右往左往してしまいますね。
安岡さんは平山に対して「虎の尾をわざわざ踏む事はない……」と進言したというのに、そんなアカギよりも怪物じみた理解されぬ者を狩るという荒唐無稽な事を選びました。
虎の子を見つけたくば虎の巣に入るしかないというのは事実だとしても、人の血をすする鷲巣に対しては現実性の欠けた選択と言えます。
しかもただ資産の5億(現在の50億)円を奪うだけじゃなく、自らコンビ打ちのために鉄火場へ参戦します。
読者としては丁半博打の賭場に駆けつけるきっかけとなったので助かりましたが、抜け目のない不良刑事にしては人情味のある立ち振る舞いをされたお陰で私事としてはある種の不穏さに良い意味でゾクゾクしてしまいます。
鷲巣巌は福本先生の世界では珍しく(唯一というわけでもないが)部下から真っ当な慕われ方をしている人で、しかしアカギからしてみればそれこそが付け入る隙の半分は占めている気がする。
私は視聴した事が無いのですがどうやらBSの実写版だと、鷲巣は市川と知り合いだったお陰で盲牌や工夫の凝らした麻雀を思いついたらしいですね。
この後も平山はちょくちょくイメージや回想に登場する上、ある意味でアカギと再会もするんだよね。
社長はたった1%程度の疑いでも抱いたら立ち直れる程度の金額である1億6千万円を失う事にすら警戒し、裏ドラなどで4億8千万に膨れ上がり現金が足りないので家と土地も含まれる展開になったら裏カジノのオーナーであるにも関わらずに見苦しく警察介入や坊ちゃんへ身の程を弁えない恫喝までする仕末。
こんなの3%以下の確率で腕という取り返しのつかないものを失う事に警戒し、まだギャンブルという土俵に上がっていなかったどこかの凡夫にすら村岡は劣るとすら思えてきますね。
昭和の怪物もロンを八回も連呼(この話から見ておおよそ六年前の近代麻雀コミックス)していたけど、もしかしてそれのセルフオマージュとしてここのカイジを描写したのかな福本先生。
賭博堕天録カイジ
170話
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