島村速雄さんの投稿一覧

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501 - 503件目/全503件
  1. 評価:5.000 5.0

    謎に包まれた作品

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    大変興味深く読ませていただきました。

    こちらの作品は、山岸凉子の名作『日出る処の天子』と対比されたりして
    物議を醸していたが、
    純粋な古代史ファンとしては、どちらも
    面白い。

    山岸先生の描く妖しげで聖人君子とは程遠い孤高の厩戸皇子にたまらなく魅力を
    感じたが、彼が描かれたのは
    10歳から20歳までの10年間だった。

    池田先生の作品では、四天王寺から依頼を
    受けたらしく、
    皇子が生まれてから亡くなるまでの一生涯が描かれている。

    特に面白いと思ったのは、大王家の皇子達が蘇我氏のしがらみから逃れて、
    独立した大王家たらしめようと躍起に
    なって考えていたことだ。

    特に竹田皇子がかなりしっかりとした考えを持っている人物に描かれていて
    新鮮に感じた。

    こちらの厩戸皇子のキャラは、
    絵に描いたような優等生だが、まあ、
    これも親隋外交への熱意の布石になっている。

    また個人的には、物部守屋の腹心である
    捕鳥部万の無念が、丁未の乱の際に
    詳細に表現されていたことが興味深く
    面白かった。
    ついでに万の白犬のエピソードも加えて
    あったら嬉しい。

    難を言えば、登場人物の多くが
    日本人離れした彫りの深い顔なので、
    びっくりした。
    もう少し東洋人系の容貌にして欲しかった。

    やはり厩戸皇子の死には謎が多い。
    49歳の病死には、
    暗殺や自殺の可能性を
    一蹴するにはあまりにも胡散臭い要素があり過ぎる。

    これからの調査や研究の成果を期待したい。

    • 18
  2. 評価:5.000 5.0

    比類なき大作

    やっぱり帰ってくるところはここだ。

    歴史好きには何ともたまらない!

    絵は個人的には好きではないが、
    フランス大革命が起こるに至るまでを
    ここまでドラマチックに描いたものは
    見ない。

    架空人物のキャラやオリジナルストーリー
    には多少疲れる面があるが、
    革命とは、戦争とは何かを
    深く考えさせられる作品だ。

    フランス革命後、約100年経って
    日本でも士族の革命・明治維新が起こった。

    人心の荒廃の原因は
    それを支配する上流階級の腐敗から生じる。

    君主たるものの心掛けの根本は、
    どこの国にも源流は同じである。

    諸行無常の哀しさを
    そこはかとなく感じさせてくれる作品だ。

    • 8
  3. 評価:5.000 5.0

    なぜ?

    番頭の直吉はなぜハゲなのでしょうか?
    その疑問が払拭されません。

    もうひとつ、
    彼女たちのように
    東北の農村の娘が、貧困のあまり
    公然と身売りされるという現状を憂いた
    陸軍青年将校たちが決起して
    昭和11年に起きたクーデター、
    226事件が描かれていなかったこと。

    なぜだろうという疑問と、
    残念な気持ちになりました。

    • 2

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