ときめきの貴婦人さんの投稿一覧

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21 - 24件目/全24件
  1. 評価:5.000 5.0

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    〜元祖SF少女マンガの金字塔〜

    本格的なSFを少女マンガに持ち込んだのは、他ならぬ=萩尾望都=先生なんです。
    それまでの少女マンガには魔法使い物や超能力物といった、ファンタジー色の強い内容でとても本格的なSF物とは言えませんでした。それは当時漫画雑誌を編集するのは、圧倒的に男性が多くて、「女の子に複雑な空想科学物語は理解できない」という偏見もあったからです。そんな時代に男っぽい骨太なストーリーで成り立つ、本格的な短編SF漫画がこの「11人いる」だったのです。宇宙空間を自由に移動できる未来の社会のお話しで、上級の学校の入学試験に集まった、各星ごとの受験生同士のサスペンスドラマです。劇場用アニメ化にもなりました。ぜひこの名作を秋の夜長におすすめします。

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  2. 評価:5.000 5.0

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    〜価値ある名作BL漫画です〜

    のっけからとある少年の自殺と遺書で始まるこの物語は、ミステリー仕立てなのですが、前作「11月のギムナジウム」と似た設定、同じ登場人物が登場します。前作の物語は踏襲せず独自の展開になっています。登場人物の過去がミステリーとして描かれており、物語を全部読まないとわからないようになってます。だからこそ読者をぐいぐいと夢中にさせる不思議な魅力のある漫画です。登場人物は自らの出生や家族関係、過去の出来事がトラウマになって悩み苦しむのですが、最後はすべてを告白する事で心が浄化していくお話しです。萩尾ロマンの代表作、秋が深まる晩秋の夜にぜひ一読ください。

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  3. 評価:5.000 5.0

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    〜不幸の名作短編集〜

    こちらも70年代短編集ですが、表題の漫画は元祖BL漫画と言える記念すべき作品です。表題の漫画を始めて読んだのは、主人公と同じ年でした。異国の同年代の男の子たちの話しは、当時同じクラスメイトだった男子が読んでも受けました。
    舞台はドイツの全寮制の男子高等学校、寄宿舎で出会った同級生、ルームメイト、先輩たちとの異国の学園生活を描いてます。偶然が重なって主人公の出生の秘密がわかってしまう。(このお話しがさらに独立して、同じ登場人物で別のストーリーも作り上げてます。)反発を持っていたクラスメイトが自分の出生と関わる事がわかると、いとおしさが込み上げてくる残酷で現実の厳しさが身にしみてわかるお話しでした。底冷えする晩秋の季節を艶やかに描いています。作者は70年代なかば、イギリスへ長期滞在した事があるので、ヨーロッパの町並みや雰囲気を作品に体現できる数少ない作家です。イギリスを舞台にした作品が多いのも、イギリスに長期滞在した影響だと思われます。この作家はこれからもどんどん名作を発表して欲しいものです。

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  4. 評価:5.000 5.0

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    〜時の流れと娘時代〜

    70年代の短編名作集です。この作品集を若い人たちも回覧できるのは貴重な事です。絵柄は少々古さを感じる人もいるかも知れませんが、萩尾先生の細い澄明なタッチは現在も変わりません。その画風がますます””秋””という季節にふさわしいのです。この漫画の主人公やお話の場所は千差万別ですが、女性の人生の中で娘時代とはなんなのだろうか?という問いを読者に語りかけてます。若い頃はみな夢を思い描きます。甘い夢を見ていた少女たちが、その現実にぶつかって冷たさに身震いする。そんな内容のお話しが多い。特に2話目は、恋人に結婚を申し込まれて喜ぶのではなく、自由で気ままな生活だった娘時代にお別れする事を嘆き悲しむのです。これほど10月というもの悲しい季節を表現した漫画は後にも先にもないでしょう。ぜひ萩尾ロマンの世界をご堪能ください。

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