5.0
絵がきれい
21話まで読んでしまいました。
ちょっと設定が過激ですが、カザンの愛した人から裏切られた喪失感や憎しみが迫力がリアルに描かれています。こんなに憎しみがあるなかでもエリナを守ってるし、待遇は良いからまだ愛してるのだなと伝わってくる。でも溝を埋めるには深すぎて、信頼を取り戻すにはまだ時間がかかりそう。
エリナはやっと塔から出たと思えば敗北国で窮地にたたされ、王は別人になったかのような愛しい人。会えて嬉しい気持ちと誤解されていてひどく憎まれていると知って絶望的。カザンからの時折放たれるひどい冷たい言葉には胸がしめつけられる。でも愛する人がまさかの生きていて一緒にいられるのは、その時代背景では幸せなことなのかもしれない…。エリナが命をはってでもカザンを救ったり、一緒に逃げる勇気が無かったことは残念だけど、当時の女性は権利と権力もないし仕方なかったのではないかと。彼女なりに全力で救おうとはした。
でも後々カザンが王族と教えてくれてれば他の道に進めたのにと本人に言っちゃった言葉には、そりゃないよ…と。地位の差関係なく恋に落ちたにも関わらず、そのせいで信じて逃げられなかったって少し自分勝手だなと。結局本気じゃなかったんかよってなりますよね。
その他の人のキャラも面白く、それぞれの陰謀や、ストーリーの展開、なぜカザンに誤解がしょうじたかなどどんどん展開されていて読むのが止まらなくなります。
レビュー辛口が多いけど、私は斬新な話で読み応えがあるなと思います。少々乱暴だけど、エリナはもともとカザンのことを愛しているし、その点は良かったなって。
今後エリナが王妃になることができるのか。カザンはエリナ以外はすっぱり断っていて、そういう面では安心してハッピーエンドを期待して読めます!
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8
互いに虜だった