5.0
全員の立場が理解できます
女性陣で言うと3人。
自分の気持ちにまっすぐ生きるみさき、大切なもののために自己犠牲を厭わない京子、強くて努力家で凛としているしおり。
そういった魅力故、致命的な欠点もあります。みさきは感情的で不倫はするし恋愛脳で見通しも甘い。京子は徹底的に卑屈。しおりはプライドが高すぎて思いやりに欠ける。
それぞれのキャラクターの欠点と魅力が丁寧に描かれており、物語に説得力が持てます。
しおりが主人公みさきの恋敵になるので、あまりいい印象は持たれていないようですが、良介が一番悪いんじゃないかな…
良介がバツイチでも結婚したくなるいい男には思えませんでしたが、恋は理屈じゃなく感情で動くものだということも丁寧に描かれているので納得のラストでした。
また、京子さんの両親が離婚後もきちんと子育てできていたら、という世界線が育美ちゃんに投影されていたのではないでしょうか。
20年前の作品なので、今とだいぶ価値観が違いますが、夫婦思うところはあまり変わらないですね。
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×一物語