5.0
壮大な歴史のスケールに負けないキャラ達
本宮先生らしい、熱い男たちの群像を古代中国を舞台に描き切ってくれました。
歴史の史実でも項羽と劉邦は魅力的で語り継がれるキャラではありますが、本宮先生の手にかかれば、さらに人間臭く、骨太な魅力にあふれています。一番の史実からの改変は、虞美人が項羽と出会う前に、劉邦の妻だったこと。ですが、それゆえ歴史と運命の荒波にさらされる悲劇のヒロインとなり、物語がよりいっそうドラマティックなものとなりました。2人の英雄に愛されるのも納得な美しさです。序盤は劉邦が主役でしたが、終盤はもはや項羽の独壇場。本宮先生が珍しく(失礼)きちんと「四面楚歌」のシーンや項羽の最期まで描いてくれました。
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赤龍王