ほーん、なるほど…
少佐に尋ねられた髪色と瞳の色を偽ったのは、命が惜しいからというより、せっかく得た側近くに仕えて罪を償う機会を失いたくなかったから、と。
…償いの仕方を法の裁きや被害者自身に委ねないのはエゴと保身でしょうね。両親のこともまだ庇ってる? 何にせよ身勝手で自己満と批判されても仕方ない。確かにそうなんだけど、そういうヒロインにしかなし得ない奉仕もあって、それが良い結果をもたらすことも十分あり得るとは思う(何をもって「良い」なのかは実は難しいけど、ひとまず…)。
事実、セルバ夫人を除けば、利害関係のない一介の使用人たちは少佐に同情はすれど、いかに金払いがよくともそこまで身を挺して仕えようという気はないので、少佐の必要とする助けや救いにはおよそならないわけだし。とはいえ結果が方法の不正を正当化することもないので、今日の嘘に対する審判がいつか下されるのは避けられないんだけどね…
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盲獣の終わらない夜
007話
盲獣の終わらない夜(7)