色は匂えどさんの投稿一覧

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1 - 10件目/全79件
  1. 評価:5.000 5.0

    NEW
    バブル世代の女性社長によるお悩み解決

    原作小説読みました。ドラマは観てませんが、好評だったようですね。

    アラフォーフードライターの主人公が、旅先で型破りな年上女性、ハルコさんに出会って気に入られます。その後ハルコさんに悩み事を相談する人たちが抱えるトラブルを、一緒に耳にしていくお話です。
    メイン二人が固定の、短編オムニバスに近い内容なのでテンポがいい。普段あまりマンガに馴染まない方でも飽きずに読めるのでは。

    基本的に、登場人物たちはハルコさんか主人公のお知り合い。ハルコさん自身が元お嬢様で現経営者なので、歌舞伎界やら経営者やら、お金持ちの裏事情が見られます(たまに一般人の相談事もあります)。
    個々の不倫や浮気などに加え、社会的信用、家族関係も絡めての相談なので読み応えがあります。ハルコさんの回答がまた、視点がユニークで予想を裏切られるものばかり。読んでいて小気味良いです。

    一見恵まれた人々の多様な面倒事。生々しい内容に東村アキコの絵がよく似合ってます。
    銀の匙もお金も、あったらあったで邪魔かもしれないと思う作品です。

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  2. 評価:5.000 5.0

    ギャップ男子とOLのピュア恋

    「通勤中に見かける、気になる人。見るからに遊んでそうなお兄さんなのに実は一途で純情!」
    …嫌いな女性いるんですかねこのパターン。しかも和装でキセル!ビジュが美味しすぎです。

    料理屋さんのお兄さんと、会社員女性のお話。恋愛のちょっとした進展をクローズアップして数コマの漫画に仕立てたラブコメです。と言い切ってしまってもいいのですがまーいちいち甘酸っぱい!初々しい!大人がアオハルしてる!画面のこちらで悶えます。

    スマートでこなれたスパダリもいいけど、「あー、好きってこんなんだったわ」と初心に帰れます。
    きゅんだけ欲しい大人の読むサプリ。
    こういうマンガ、必要です。

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  3. 評価:5.000 5.0

    ギリシャ神話ベースのラブストーリー

    立場は神と人ながら、どちらもワーカホリックと似たものカップルの恋愛譚。仕事に対する姿勢や人生との向き合い方など、学びがたくさんある作品です。

    思わず井戸に飛び込むほど、仕事に追われる薬師コレット。井戸の先が死者の国、冥府へ繋がっていたことから冥府の主ハデスを診る羽目になり、物語が始まります。

    白泉社ヒロインの類に漏れず、しなやかで責任感が強く、賢い主人公が魅力的です。ヒーローのハデス様も、地下世界のトップとして神として、時に自身や私情を犠牲にしても責務を果たすキャラクター。魅力的な容姿はもちろん、ヒロインコレットを諭し支え尊重する姿は現代の理想の夫そのものです。

    ギリシャ神話を知る方には、お馴染みの神様たちが脇役として話を盛り上げるのは嬉しいオプションでしょう。それぞれに破天荒なエピソードを持つ、個性あふれる神々が躍動します。神話にはいない、オリジナルキャラクターらの可愛らしさも、人気の一因のようですね。

    終盤のメイン二人の決断は、読み返すたびぐっときます。アルト先生ならではのラスト、作品を気に入った方は必見です。

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  4. 評価:5.000 5.0

    読んでいて楽しかった

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    ほぼタイトル通りのラブストーリー。粗が目立つ作品も多々ある令嬢モノにしては(ご都合は多少ありますが)設定展開に引っかかることがなく、読みやすかったです。
    みなさんの評価、厳しめですね…キャラの好悪かしら?

    容姿を貶されて育った子爵家の長女が異母妹に猫にされ、婚約者の実像を知る話。ヒロインのデザインと、ネガティブさが簡単には払拭されないのが、好み分かれるかもしれません。比べられて育った経験ある人が読むと、共感できると思います。

    悪役の妹については、近い境遇のキャラクターが登場する小説を読んだことがあるので違和感なかったです。「自分が本来持っているはずだったものを取り戻したい。誰を踏み台にしても、そこに正当性がなく今現在他人のものだったとしても!」という野心的なキャラクター。私の場合は、「よりハイスペックないい男を恋人にしたい」というよく見る女の子たちより、ずっとずっと好感が持てました。

    ヒロインが太ってる、と作中で散々言われる割には普通にかわいらしく、メガネが不細工の記号のような扱いなのは「見苦しい絵だと売れない、読者がつかない」という編集販売サイドの事情かな、と推察しました。絵の人物デザインの幅があって年齢の表現もできる絵師さん、ありがたい。違和感なく読めました。

    原作者が別についててコレかあ、と苦笑してしまう作品も多いジャンルで、いい作品に出会えて嬉しい驚きでした。同じタッグで次回作があれば読みます。

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  5. 評価:5.000 5.0

    全てが丁寧。ファンタジーの良作

    マンガはそれなりに読んでいるつもりだったので、本作で三つ葉先生を知った時は「まだこんな作者様がいたのか」と驚きました。
    読後、何とも豊かな余韻が残る作品です。

    捨て子の少年と、彼を拾って育てた魔女の物語。
    命の有限、世代を継ぐこと、家族愛と恋愛、その他単なるラブストーリーには収まらないテーマを盛り込みながらも欲張った感がない。日々の営みと地続きで、自然にそこにあるのです。

    魔女の家(建築家さんが設計したそうです)、魔法についてなど、ファンタジーならではの設定の細やかさが素晴らしい。単に精緻なのではなく、理の狭間の、人の想いや願いの気配が伝わってくる。作者様の「魔法」の解釈に拠るのか、そういう絵だからなのか、今の私にはわかりません。
    登場人物たちも、善悪黒白で割り切れない人間味があります。皆が悩み経験し成長し、それぞれの人生を生きている。

    「ファンタジーが大好き、だからこそ綻びがあると気になって読み進められない」と悩む方に、読んでみてほしい作品です。

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  6. 評価:5.000 5.0

    「表紙詐欺」ってツッコミ狙いとしか笑

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    一見ラブコメとしか見えない美麗な表紙。読んでびっくり、ギャグ漫画です。
    …いや、ラブもあるっちゃあるし一応コメディとのことですが、…コメディってこんな振り切ったやつでしたっけ?

    「ナワバリがお隣同士のヤクザの跡取り二人が町の歯科でエンカウント」
    と聞けばハードボイルドでしかないはずが、すごい勢いで笑わせてくれます。
    登場人物全てが美男美女かつ変人なのも、何故か納得してしまう。書き分けがしっかりしてるせいか、「そういう世界なんだな」と押し通す力がある作者だからかはわからないまま、ページをめくる手が止まらないのです。

    最近笑ってない方はぜひご一読を。
    ただし、くれぐれも公共の場では読まないでください。あなたも変人になりかねません。

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  7. 評価:5.000 5.0

    個人的親になる人の課題図書#2

    (#1はコウノドリです)
    2025年度みんなが選ぶ電子コミック大賞男性部門受賞作品。この部門で育児マンガが選ばれる日が来たことに感動する反面、女性票が集まったのかな、とも思います。

    主人公は社会人男性。4才と0才の子供を残して専業主婦の妻が急逝、妻にほぼ丸投げしていた育児が突然降りかかってさあ大変というお話です。

    社会的信用が得られる「ほどほどにの家族」がいい、家での仕事中に子供が騒いだら(妊娠中の)妻と子供を外出させる、ひっくり返ったおもちゃ箱や前に遊んだ状態で放置されたプラレールの中で響くゼロ才児の泣き声。
    子供の病気の描写はもちろん、育児についての本音実像が満載です。
    念のため言わせてもらうと、保育園降園から翌朝の登園まで子供二人が家にいるので、ゼロ才児に夜泣きがあるとどっちも起きてまず眠れない。この主人公は会社で仕事できているようなので、眠れているのでしょうね。

    タイトルにあるブッキーは、小児科医の琴吹先生。読者と主人公に寄り添ってくれる、頼もしい人。メイクのせいで混雑が避けられるならむしろ理想です。こんなお医者さんが身近にいたら最高ですね。

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  8. 評価:5.000 5.0

    直球勝負のホラー漫画

    ホラーがなぜ怖いか?
    わからないから、我が身に起こるかもしれないから、に尽きるでしょう。この作者さんとは話が合いそう、と思ってしまいました。

    話し手の男の子だけが共通する、オムニバス作品。
    登場人物たちはみんな別人で、状況も色々ですが「よくある日常の延長」で怖い目に遭う事は共通しているよう。
    途中までしか読んでないからかもですが、何故録画?配信?してるのか、話し手の創作の話なのか聞いた話なのか、それすらわからないのも不気味です。

    冒頭で男の子が切羽詰まっている描写があり、話し手の男の子自身が最恐の怪談の主人公、という位置付けで進んでいるように見えます。
    現在90話で、単行本もきっちり10話ずつ収録で9巻まで出ました。そう、今まさにクライマックスです。
    一人の人間がたくさん話を作るとどうしてもパターンが見えてしまう(もちろん例外もいます)という経験則がなければ大人買いしたい作品。

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  9. 評価:5.000 5.0

    QOL重視型救世主

    もしかしたら女性の人生で一番楽しいのは30代かも知れません。10代20代では持って生まれたものや環境で幸不幸がほぼ決まり、30才を超えてようやく「若い女の子」というレッテルから解放され、努力の成果が返ってくる。身の丈もわかって知恵がつき、自分に合った環境を選べる感性が身についてくると思うのです。
    自分なりに努力を積み上げて公私の居場所を得、稼いだお金を使う楽しみを満喫できる頃に、
    神「さぁ、今までの生活全てを捨てて今から異世界を救ってくれ!」
    …ブチ切れますね、私なら。神さまなんだから自分でやれば?って返して何もしないかも。

    このお話の主人公は、大人で冷静で賢明です。信用と盲信の違いを、情報の大切さを、自分を知っている。最初に状況を把握して、救世主となる条件を出し、最善を整えてから異世界に到着するので、読者視点でも安定感がすごいです。
    主人公が経営するブックカフェが主な舞台なので、本がたくさんある空間にワクワクする向きには目にも楽しい。キャラクターデザインもクセがないです。軍人のヒーローがロン毛なのは、、読者サービスですかね。

    一読した限りでは、最後まで目立つ齟齬はなく読みやすい異世界ものだと思います。異世界転生というよりファンタジーが好き!な自分には良かったです。

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  10. 評価:5.000 5.0

    絵面だけでも大優勝。

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    単行本2巻までの感想です。
    男装の麗人って、なんでこう夢があるんでしょうね。ビジュアルはWヒーロー、実は男性顔負けのイケメン女子とポンコツセレブというギャップも良いです。

    家庭の事情でお金に困っていたところを街頭スカウトされ、男装して社長秘書をする羽目になった高身長の女性、玲。社長の湊は少し女性とぶつかっても吐いてしまうほどの女性恐怖症で、「女慣れしてもらう」プラス「女性たちと接触を持たないようボディガードをする」という二重のミッションをこなすことになります。

    設定の無理矢理感が比較少なく、するすると話が進むのでストレスなく楽しめます。ヒーロー?の湊も、彼なりに成長する上以外な美点もあるので、「玲が男女どちらの姿でも、見ていてお似合いの二人」になっていくのも良い。
    リアルに◯◯フォビアの方の症例や治療を知っていたら色々引っかかりそうですが、素人が漫画として読む分には面白い。
    ドジっ子の女性がハイスペック男性に助けられる、王道展開に飽きたら読みたい作品です。

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