色は匂えどさんの投稿一覧

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51 - 60件目/全84件
  1. 評価:5.000 5.0

    正反対カプたちの群像劇

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    電子(しかも縦読み)から紙媒体書籍化を果たした名作、氷の城壁の阿賀沢先生の最新作。
    言語化手前の心のひだまで拾う繊細さはそのままに、より親近感のある人物たちの高校時代が描写されています。

    一見陽と陰で対極、優先順位が周囲か自分かでも正反対の鈴木&谷組。
    人見知り×ド直球の組み合わせながら、意外性で魅せてくれる西&山田組。
    自分自身の扱いがやや無頓着な派手め女子と、高校リセットを期して日常的に自省する男子の東&平組。
    どの「君と僕」もそれぞれに魅力的で、それぞれに悩みを抱え、それぞれのペースで関係を作る過程が沁みます。
    大人になるイコール薄汚れる、と感じてる人に読んでいただきたいです。

    • 0
  2. 評価:5.000 5.0

    不器用な堅物×おっちょこちょい光属性

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    上司と部下のオフィスラブコメ。仕事ができるけど冷たく見える男性上司と、デスクワークはポンコツながら対人スキルも家事スキルも高めな女性部下のお話です。
    友達がいなくて、恋愛初心者のまま地位も年齢もレベルアップしてしまったヒーロー・森崎さんの殻を、時に容赦なく叩き割るヒロイン・駒子が痛快。登場人物がいい人ばかりなのは作者様の人間性でしょうね。(個人的には真鍋部長が大好き!)
    育て直しとまでは言いませんが、人に頼るのが苦手で手間暇かかるヒーローなので、お付き合いまでは早い割に信頼関係構築はゆっくりめで丁寧さを感じます。
    そもそもイケメンが余ってたら難物って事よ、と思える方に読んでほしい作品です。

    • 1
  3. 評価:5.000 5.0

    アニメ化しました!

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    猫が作るラーメン。実際あったら保健所が飛んでくるでしょうが、夢があります。

    ブラック企業から猫が運営するラーメン屋さんの下働きに転職した人間の女性、珠子。
    持ち前の真面目さ、程よい猫たちとの距離感、それぞれをスタッフとして尊重する真っ当さで、店長以下スタッフの猫たちの信頼を得ていく物語です。
    話のベースがハートフルで読みやすく、猫たちの生態の描写が細かいように思います(※一度も飼ったことない人間の感想です)
    人間より猫の書き分けを意識した作画のように見えるほど、猫たちが生き生きしているのがいい。
    今、猫好きの方に読んでいただきたいマンガです。

    • 2
  4. 評価:5.000 5.0

    生も死も、全ては愛のため

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    テレビアニメ化作品です。7巻刊行時点で累計130万部突破のヒット作。
    愛する妻との平穏を得る為、忍を辞めようとして里長にハメられた最強の忍者、画眉丸。刑死するか、不死の仙薬を探し出して恩赦を得るかの二択から後者を選び、いずれ劣らぬ強者の罪人たち+お目付け役の山田浅エ門一派と仙薬探しの旅に出ます。

    まず主人公の画眉丸が強い強い。先程刑死と書きましたが、命を簡単に落とさない訓練を受け続けていたので、一般人を想定した刑罰はどれもこれも通用しない怪物っぷりです。
    ならゴリ押しになるかと思いきや、同道する者たちもそれぞれ別軸の強さと思惑を持っていて、一筋縄ではいきません。
    さらに、仙薬と思われるものの持ち主たちはそもそも人間ではなく、環境もそこにいるだけで危険。
    五体満足で帰る事すら難しいのに、お目付け役を罪人の人数分連れ帰らないと、差分の罪人は元の予定通り死罪という無理難題のオンパレードです。
    トドメに、例え罪人もお目付け役も全員が戻れたとしても、御免状なる免罪符を得られるのは一人だけ。他の罪人は予定通り死罪という…
    鬼ですね。何もかもが絶望的な状況で、それでも罪人たちも浅エ門たちも、どうにかこうにか活路を見出していきます。夥しい犠牲者を出しながら。

    画眉丸の強さ、一途な愛が作品の軸ならば、面を作るのは他のキャラクターたちの多彩な個性。全員血肉が通い、絶対悪がいないように思います。ご都合を極力廃したストーリーも、確かな重厚感を持って作品を支えています。
    アシスタントさんも編集さんもいたにせよ、これだけの話と絵を生み出した作者様に、ただただ感嘆を禁じ得ないです。
    ヒット作でも、「結」の部分で失速とか巻いたとかいう悪評を受ける作品は珍しくないですが、この地獄楽は最後まで疾走し続ける漫画です。没頭する喜びを求める方におすすめします。

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  5. 評価:5.000 5.0

    サブタイトルあったっけ?

    某マンガアプリで読んでました。そっちは「ブラックガールズトーク」のみのタイトルだったはずですが、各話タイトルからして内容は同じかな?

    今年実写ドラマ化もされた、オムニバス形式の人間ドラマ。周囲の人が、カチンときたりもやっとしたりするあんな人こんな人を各話テーマに据え、「何が周囲を不快にさせるのか」「どう対応すると良いか」などを深掘りします。オチというか顛末も一応各話つきます。
    概ねリアル寄りなので、登場人物たちの対応が現実的で参考になる反面、ザマァ展開はあったりなかったり。読者が状況を把握する為の説明に女子同士の会話が使われており、作品の性質上どうしても会話の中身が悪口になります。
    (登場人物全員地頭が必要なマンガにも、大体何故か飲み込みの悪いキャラクターがいて、読者の代わりに説明してもらいますよね?アレの役割を女子会の定例メンバー数人で担っているので、作品の性質上どうしても彼女らが性格悪く見えてしまう…)
    数十話もあるにも関わらず、キャラクターの描きわけが意識されていて、齟齬や強引さのあるエピソードが見られなかったのでこの評価にしました。誰にでもおすすめできるという意味ではありません。
    「他人の悪口は聞きたくない」「マンガくらい現実を忘れさせてほしい」という方は合いませんので、他の作品をお楽しみください。

    • 0
  6. 評価:5.000 5.0

    ジュリエッタ先生が吸血鬼を描いたなら

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    映画小説は無論、漫画でもヘルシング、ヴァンパイア騎士などのメジャー作品からマイナーまで、とにかく広く長く深く愛されるモチーフ、吸血鬼。西洋系クリーチャーでは一番人気であろうゴシックホラーのスターが、何とも愛らしいラブコメで登場です。
    主人公のヒナちゃんは吸血鬼で元引きこもり、オタ活の為にはるばる来日したガチオタです。対するヒーローはヒナちゃんの推し、マオくんに激似のイケメン隣人、甘夏くん。普通オタクはひっそりと対象を愛でるものですが、ヒナちゃんはマオくんの為に海を超える強者。推し活で発揮した行動力をそのままヒーローに向け、物語が始まります。
    ジュリエッタ先生ならではの強くかわいい女の子を中心に、オタク仲間や吸血鬼たちを巻き込んでのコメディ時々ラブな日々。少女マンガらしい少女マンガです。

    • 2
  7. 評価:5.000 5.0

    嫌なことがあった日の特効薬

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    だいぶハイテンションなラブコメ。笑い上戸の方なら一気読みで腹筋割れるんじゃないかってくらい笑えます。
    表参道という東京屈指のオシャレタウンにあるシェアハウスを舞台に、もれなく顔面偏差値高め、もれなく中身残念な面々のわちゃわちゃ劇が展開されます。
    新人賞受賞作が連載へ移行した経緯からして、先生の商業デビュー作だと思うのですが、ギャグのセンスも画力も新人離れしています。どこかで武者修行されたのでしょうね。
    なお、こちら完結後、続編かスピンオフと思われる作品が出ています。笑い足りない方はそちらもどうぞ。

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  8. 評価:5.000 5.0

    水商売の舞台裏

    「ヒマチの嬢王」でキャバクラを描いたクレセ先生による、ホストのあれこれについてのマンガです。
    自己肯定感や甘い夢は、買おうとすると高くつく、という事を赤裸々な筆致で教えてくれる作品です。
    ウシジマくんなどと同じく、大人の社会勉強になります。深刻な場面も出てきますが、概ねコメディ寄り。
    まともに生きるのが辛くなった時読むと、「ああ…こいつらと一緒は嫌だな、ちゃんと考えなきゃ…」
    とか踏み止まる事ができるかも知れません。

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  9. 評価:5.000 5.0

    存在するだけで意義がある作品の一つ

    単に作品としての完成度や部数だけで測れないマンガが、日本には数多あります。
    はだしのゲン、デビルマンなどを筆頭に、
    「描けて読める環境があること(確実に物議を醸すとしても、国や出版社が出版を認めるだけの表現の自由がある事を示している)」
    「描く事で受けるデメリットを甘受するほど、問題意識を持った作家が存在すること」
    を証明する作品たちです。例として挙げた2作は完成度も高く、社会的評価を確立しているので、「こんな子どもでも書けそうな絵にそんなご大層な」と苦笑する方も多いでしょう。
    でもこの「ヘブンの天秤」がどんな話か、読んだら納得します。るる先生にしか描けない、この絵でなければ到底完読できない、神と信仰の不条理の核心へ切り込んだ作品です。
    そしてこの作品を公開できている、「めちゃコミック」の、現時点での素晴らしさを改めて実感しました。買収元の投資会社の、悪影響がないことを切に願います。

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  10. 評価:5.000 5.0

    このカバーのせいで…!

    この表紙何とかならなかったんですかね。おかげで今までスルーしちゃったじゃないですか!
    という私怨はさておき、おもしろいです。

    サブタイトルの通り、ほぼ「シャングリラ・フロンティア」なるオンラインゲーム内でのお話。プロゲーマーとパーティ組めるくらいのつよつよゲーマーが主人公です。
    表紙の鳥頭はゲーム内のスキン?アバター?です。
    (正直本当に主人公が鳥なのかと思ってました)
    作中作のようなものなのでどうなんだろう、と恐る恐る読みましたが、まず主戦場となるゲームの設定がしっかりめです。あまりゲームを知らなくても、転生ものとか読んだ方なら問題ないかと。

    リアルでの人間関係のドラマはかなり控えめで、ゲーム攻略が話のメインです。分類するなら冒険譚でしょうか。絵もキレイだと思います。ゲーム好きはもとより、少年マンガ好きな方にもおすすめです。

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