5.0
正反対カプたちの群像劇
電子(しかも縦読み)から紙媒体書籍化を果たした名作、氷の城壁の阿賀沢先生の最新作。
言語化手前の心のひだまで拾う繊細さはそのままに、より親近感のある人物たちの高校時代が描写されています。
一見陽と陰で対極、優先順位が周囲か自分かでも正反対の鈴木&谷組。
人見知り×ド直球の組み合わせながら、意外性で魅せてくれる西&山田組。
自分自身の扱いがやや無頓着な派手め女子と、高校リセットを期して日常的に自省する男子の東&平組。
どの「君と僕」もそれぞれに魅力的で、それぞれに悩みを抱え、それぞれのペースで関係を作る過程が沁みます。
大人になるイコール薄汚れる、と感じてる人に読んでいただきたいです。
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正反対な君と僕